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株価指数先物 【週間展望】―関税協議やハイテク株高期待でロング対応

配信日時:2025/04/13 17:00 配信元:MINKABU
 今週の日経225先物は、引き続き米政策を巡る各国の動向のほか、トランプ大統領の発言による混乱を警戒しつつも、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。中国は米国に対する報復関税を125%に引き上げたが、米側が再度関税を引き上げたとしてもこれ以上対抗しないとの見解を示しており、米中貿易摩擦に対する警戒が和らぐ可能性がある。  「相互関税」に対し報復措置をとらない大半の国は90日間関税が一時停止されたことで、この間に米国と協議を行うとみられる。日本は赤澤経済再生相が訪米し、17日にベッセント財務長官らと交渉を行う見通しである。二国間協議の進展期待によりショートは仕掛けづらく、ロングに傾きやすくなろう。  11日の米国市場では主要な株価指数が反発した。中国がこれ以上の報復関税は講じない考えを示したことが好感された。また、ボストン連銀のコリンズ総裁が、金融市場は持ちこたえており、しっかり機能していると発言。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁も介入が正当化されるような兆候は見られないと指摘したことで、金融市場全般に対する過度な警戒感が和らいだ。  トランプ大統領は、スマートフォンやコンピューター機器、半導体製造装置を相互関税の対象から除外した。1月高値から半値水準まで下落しているアドバンテスト<6857>[東証P]や昨年7月高値から3分の1程度まで売られたディスコ<6146>[東証P]といった、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になる可能性がある。  先週の日経225先物は連日4ケタの変動幅での乱高下を演じ、3万0650円~3万5140円(ナイトセッションを含む)での荒い値動きながら前週比では240円安だった。今後もトランプ大統領のSNS投稿などをきっかけにアルゴリズムが発動することで荒い値動きが目立つだろうが、冷静に押し目を狙いたい。  日経225先物は、11日取引終了後のナイトセッションでは日中比200円高の3万3720円で終えた。売り先行で始まり、ナイトセッションでも1000円超の値幅とはなったが、中盤以降はショートカバーが優勢だった。ボリンジャーバンドでは7日に3万0650円まで急落する局面で-3σを大きく割り込んだが、その後は荒い値動きながら-2σを突破し、-1σを捉える形状をみせている。バンドは下向きで推移しているものの、-2σ(3万1940円)と-1σ(3万3840円)によるレンジを意識しつつ、-1σ突破から中心値である25日移動平均線(3万5740円)を射程に入れたロング優勢の展開が見込まれよう。  週足では-3σ割れから長い下ヒゲを残す形で-2σ水準を回復。ナイトセッションでは-2σ(3万2860円)を上回っての推移になった。-1σ(3万4920円)とのレンジが意識されてくるほか、下落要因は違うものの、形状としては昨年8月の長い下ヒゲを残しての-3σ割れからの切り返しと酷似しており、目先の底打ちも期待されてこよう。そのため、オプション権利行使価格の3万2000円から3万6000円のレンジを想定。  11日の米VIX指数は37.56(10日は40.72)に低下した。7日に60.13まで急伸した後は荒い値動きながら9日には31.90まで下げる場面もあった。25日線(26.88)を上回っている状況のため楽観はできないが、ひとまず落ち着きをみせてきそうだ。  JPモルガン・チェースが発表した第1四半期決算は一株利益が市場の予想を上回り、11日の米国市場で4%高だった。今週は14日にゴールドマン・サックス・グループ、15日にバンク・オブ・アメリカ、シティグループ、17日にネットフリックス、ユナイテッドヘルス・グループなどの決算発表が予定されており、主要企業の業績動向に関心が集まることになろう。  先週のNT倍率は先物中心限月で13.63倍(10日は13.62倍)に上昇した。一時13.55まで低下して25日線(13.57倍)を下回る場面もみられた。その後は下ヒゲを残す形で同線を上回って推移した。1月23日の高値14.54倍から4月1日の安値13.32倍までの下げに対するリバランスを想定し、75日線(14.00倍)、200日線(14.15倍)辺りを目先のターゲットとしたNTロングに振れやすいとみておきたい。  4月第1週(3月31日-4月4日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の売り越しであり、売り越し額は7730億円(3月第4週は1兆2821億円の売り越し)だった。なお、現物は6011億円の買い越し(同8416億円の売り越し)と2週ぶりの買い越しであり、先物は1兆3741億円の売り越し(同4404億円の売り越し)と2週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で7274億円の買い越しと2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1976億円の売り越しとなり、2週ぶりの売り越し。  主要スケジュールでは、14日に中国3月貿易収支、15日に米国4月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米国3月輸出入物価指数、16日に2月機械受注、中国1-3月期GDP、中国3月鉱工業生産指数、中国3月小売売上高、米国3月小売売上高、米国3月鉱工業生産指数、パウエルFRB議長講演、17日にECB(欧州中央銀行)政策金利、米国3月住宅着工件数、ラガルドECB総裁記者会見、18日に3月全国消費者物価指数などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 05月限 日経225 38509.47  TOPIX  2728.75 06月限 日経225 38535.35  TOPIX  2714.56 07月限 日経225 41531.26  TOPIX  2893.54 08月限 日経225 35661.68  TOPIX  2510.68 09月限 日経225 36906.92  TOPIX  2585.41 10月限 日経225 39701.93  TOPIX  2721.72 11月限 日経225 39901.35  TOPIX  2765.26 12月限 日経225 39434.85  TOPIX  2738.68 01月限 日経225 39343.19  TOPIX  2726.70 02月限 日経225 39432.64  TOPIX  2775.06 02月限 日経225 39432.64  TOPIX  2775.06 03月限 日経225 36483.79  TOPIX  2684.98 04月限 日経225 32737.29  TOPIX  2418.70 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 25/06 04月11日  34250  34260  32470  33520  -1120 25/06 04月10日  32300  35140  31120  34640  +2810 25/06 04月09日  33190  33920  31280  31830  -1270 25/06 04月08日  30940  33430  30790  33100  +2140 25/06 04月07日  33550  33660  30650  30960  -2800 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 25/06 04月11日  2516.0  2516.0  2370.0  2458.0  -84.5 25/06 04月10日  2389.0  2590.5  2301.0  2542.5  +192.5 25/06 04月09日  2443.5  2488.0  2319.5  2350.0  -83.5 25/06 04月08日  2262.5  2455.5  2256.0  2433.5  +166.5 25/06 04月07日  2464.5  2469.0  2223.5  2267.0  -208.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日大阪比 04月11日(06月限) 33650  +130 04月10日(06月限) 33400  -1240 04月09日(06月限) 34860  +3030 04月08日(06月限) 32245  -855 04月07日(06月限) 32225  +1265 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 04月04日    1136億円  +139億円 2兆0337億円  -4230億円 03月28日    996億円  -550億円 2兆4567億円  +3949億円 03月21日    1547億円  +80億円 2兆0618億円  +998億円 03月14日    1466億円 -1555億円 1兆9619億円  +2885億円 03月07日    3021億円  +340億円 1兆6734億円  -2386億円 02月28日    2680億円 +1010億円 1兆9120億円  -64億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 04月09日    2256万株   -1489万株  9億4387万株   -675万株 04月08日    3746万株   -581万株  9億5062万株   +617万株 04月07日    4327万株    -80万株  9億4444万株   -7288万株 04月04日    4407万株   -237万株  10億1733万株   -330万株 04月03日    4644万株   +614万株  10億2063万株   -2867万株 04月02日    4030万株   +123万株  10億4931万株   -1990万株 04月01日    3907万株   +186万株  10億6921万株   +737万株 03月31日    3720万株   +437万株  10億6184万株   -1518万株 03月28日    3283万株   -533万株  10億7703万株   +629万株 03月27日    3816万株   -1302万株  10億7073万株   +7314万株 03月26日    5119万株   -108万株  9億9758万株   +7869万株 03月25日    5227万株    +42万株  9億1889万株   +1233万株 03月24日    5184万株    +98万株  9億0656万株   +561万株 03月21日    5086万株   +387万株  9億0095万株   +443万株 03月19日    4698万株    -58万株  8億9651万株   +75万株 03月18日    4756万株      0株  8億9576万株   +2180万株 03月17日    4756万株    -28万株  8億7395万株   +46万株 株探ニュース

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