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橋本総業HD Research Memo(7):2025年3月期中間期は前年同期比増収増益で、期初予想も超過達成
配信日時:2025/01/23 13:07
配信元:FISCO
*13:07JST 橋本総業HD Research Memo(7):2025年3月期中間期は前年同期比増収増益で、期初予想も超過達成
■業績動向
1. 2025年3月期中間期の業績動向
橋本総業ホールディングス<7570>の中期計画初年度の2025年3月期中間期の業績は、売上高が78,835百万円(前年同期比6.9%増)、営業利益が1,288百万円(同8.9%増)、経常利益が1,906百万円(同7.1%増)、親会社株主に帰属する中間純利益が1,182百万円(同3.8%増)となった。期初予想に対して、売上高で3,835百万円、営業利益で88百万円超過達成しており、順調な決算だったと言える。なお、みらい市は5月に北海道、6月に東北と中部で開催した。
日本経済は、激動が続く国際政治、物価と金融政策の間で揺れ動く市場、AIやDXによる産業革命など、激しい変動と進化が共存する混沌とした状況にある。建設業界は、今期の名目建設投資額は4%内外の増加見込みだが、住宅投資が厳しく着工戸数は減少傾向、規制強化のある来期にはさらに減少する見込みだが、リフォーム需要は底堅く推移、猛暑の影響もあって空調機器は好調が続き、住宅設備も省エネ商品への補助金効果で一定の増加が見込める状況にある。こうした環境下、同社は中期計画に沿って基本戦略を展開、特に地域に密着した営業を重点的に強化した。物流に関しても、メーカー側でコスト抑制策から自社流通の依存度を下げる意向があるため、同社は川上物流を取り込むなど物流を強化して、流通におけるポジションを引き上げることになった。また、全国を東日本と西日本に分けた統括管理を開始した。今後支社制も検討するが、地域に密着した営業展開をするうえで効果が期待されている。さらに、子会社の社長が支社に対して直接個別に指導することで営業力の底上げも図った。
この結果、売上面では、住宅設備機器や空調・ポンプが2ケタ増収と好調に推移、その他セグメントも増収を確保した。利益面では、売上総利益率については、厳しい環境のなかで横ばいまたは微増を続けている点は評価できるが、さらに仕入方法の見直しによって改善を図っている。人件費についてはベースアップが欠かせない時代となったことから増勢にあるが、SK活動(生産性向上・成果還元)により全体の販管費を抑制しており、営業利益は売上が伸びるにつれ増加するという流れになった。なお、利益率改善については2026年3月期のテーマとなる見込みである。また、会社別では、主力の橋本総業が値上げや個別管理の導入により好調で、その他の子会社も前年同期に大きい案件のあったムラバヤシ以外おおむね順調に推移した。なお、期初予想に対して業績が超過達成したのは、橋本総業の好調が要因である。
住宅設備機器と空調機器が好調に推移
2. セグメント別の業績動向
セグメント別の状況は、管材類と衛生陶器・金具類がやや厳しかった一方、住宅設備機器類と空調・ポンプの好調が全体収益を押し上げ増収となった。
管材類は、非住宅分野において、半導体やプラント関連の需要が減少した一方で、猛暑の影響による空調機器類の需要増加に伴って関連部材が好調に推移したこと、商品価格改定前の駆け込み需要が発生したことにより、売上高が22,387百万円(前年同期比2.5%増)となった。衛生陶器・金具類は、住宅新築需要が減少した一方で、素材価格高騰に伴う商品価格改定前の駆け込み需要が発生したこと、非住宅分野において省エネ商品を中心に需要が増加したことにより、売上高が22,769百万円(同4.8%増)となった。住宅設備機器類は、省エネ商品に対する補助金など国策の影響もあって取替需要が増加し、商品供給体制が安定化したことで需要に応えることができるようになったため、売上高が14,197百万円(同14.1%増)と大きく伸びた。空調・ポンプについては、空調機器は猛暑の影響から特に北海道と北東北エリアで需要が増加したこと及び高付加価値商品へのシフトが続いたことにより、ポンプ類は供給状態が不安定化した2024年3月期から回復したことにより、売上高が18,760百万円(同10.2%)と2ケタ増となった。
今期は増収増益予想だが、保守的な印象
3. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績については期初予想を据え置き、売上高160,000百万円(前期比2.8%増)、営業利益2,400百万円(同3.9%増)、経常利益3,500百万円(同4.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,630百万円(同0.8%増)を見込んでいる。なお、親会社株主に帰属する当期純利益の増加率が低くなっているのは、2024年3月期に発生した特別利益がなくなるためである。また、みらい市は10月に最大規模の東京と九州、11月に関西で開催した。
企業理念と中期計画に則り、既存分野のシェアアップと地域密着型の営業に積極的に取り組むとともに、重点施策として補助金(2024年内に終了見込み)を活用したリフォーム需要への対応や光熱費高騰に伴う省エネ商材の拡販などを進める計画である。このため売上高は、みらい市の効果やTOTO製品の価格改定、空調機器類の伸びを想定して増収を見込んでいる。利益面では、仕入価格と販売価格の管理強化により売上総利益の向上を図る一方、人件費の増加は続くものの2024年3月期限りの費用が多かったことから販管費の削減を進める方針である。以上により増収増益を予想しているが、中間期の好調を加味すると、同社の予想はやや保守的な印象と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<HN>
1. 2025年3月期中間期の業績動向
橋本総業ホールディングス<7570>の中期計画初年度の2025年3月期中間期の業績は、売上高が78,835百万円(前年同期比6.9%増)、営業利益が1,288百万円(同8.9%増)、経常利益が1,906百万円(同7.1%増)、親会社株主に帰属する中間純利益が1,182百万円(同3.8%増)となった。期初予想に対して、売上高で3,835百万円、営業利益で88百万円超過達成しており、順調な決算だったと言える。なお、みらい市は5月に北海道、6月に東北と中部で開催した。
日本経済は、激動が続く国際政治、物価と金融政策の間で揺れ動く市場、AIやDXによる産業革命など、激しい変動と進化が共存する混沌とした状況にある。建設業界は、今期の名目建設投資額は4%内外の増加見込みだが、住宅投資が厳しく着工戸数は減少傾向、規制強化のある来期にはさらに減少する見込みだが、リフォーム需要は底堅く推移、猛暑の影響もあって空調機器は好調が続き、住宅設備も省エネ商品への補助金効果で一定の増加が見込める状況にある。こうした環境下、同社は中期計画に沿って基本戦略を展開、特に地域に密着した営業を重点的に強化した。物流に関しても、メーカー側でコスト抑制策から自社流通の依存度を下げる意向があるため、同社は川上物流を取り込むなど物流を強化して、流通におけるポジションを引き上げることになった。また、全国を東日本と西日本に分けた統括管理を開始した。今後支社制も検討するが、地域に密着した営業展開をするうえで効果が期待されている。さらに、子会社の社長が支社に対して直接個別に指導することで営業力の底上げも図った。
この結果、売上面では、住宅設備機器や空調・ポンプが2ケタ増収と好調に推移、その他セグメントも増収を確保した。利益面では、売上総利益率については、厳しい環境のなかで横ばいまたは微増を続けている点は評価できるが、さらに仕入方法の見直しによって改善を図っている。人件費についてはベースアップが欠かせない時代となったことから増勢にあるが、SK活動(生産性向上・成果還元)により全体の販管費を抑制しており、営業利益は売上が伸びるにつれ増加するという流れになった。なお、利益率改善については2026年3月期のテーマとなる見込みである。また、会社別では、主力の橋本総業が値上げや個別管理の導入により好調で、その他の子会社も前年同期に大きい案件のあったムラバヤシ以外おおむね順調に推移した。なお、期初予想に対して業績が超過達成したのは、橋本総業の好調が要因である。
住宅設備機器と空調機器が好調に推移
2. セグメント別の業績動向
セグメント別の状況は、管材類と衛生陶器・金具類がやや厳しかった一方、住宅設備機器類と空調・ポンプの好調が全体収益を押し上げ増収となった。
管材類は、非住宅分野において、半導体やプラント関連の需要が減少した一方で、猛暑の影響による空調機器類の需要増加に伴って関連部材が好調に推移したこと、商品価格改定前の駆け込み需要が発生したことにより、売上高が22,387百万円(前年同期比2.5%増)となった。衛生陶器・金具類は、住宅新築需要が減少した一方で、素材価格高騰に伴う商品価格改定前の駆け込み需要が発生したこと、非住宅分野において省エネ商品を中心に需要が増加したことにより、売上高が22,769百万円(同4.8%増)となった。住宅設備機器類は、省エネ商品に対する補助金など国策の影響もあって取替需要が増加し、商品供給体制が安定化したことで需要に応えることができるようになったため、売上高が14,197百万円(同14.1%増)と大きく伸びた。空調・ポンプについては、空調機器は猛暑の影響から特に北海道と北東北エリアで需要が増加したこと及び高付加価値商品へのシフトが続いたことにより、ポンプ類は供給状態が不安定化した2024年3月期から回復したことにより、売上高が18,760百万円(同10.2%)と2ケタ増となった。
今期は増収増益予想だが、保守的な印象
3. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績については期初予想を据え置き、売上高160,000百万円(前期比2.8%増)、営業利益2,400百万円(同3.9%増)、経常利益3,500百万円(同4.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,630百万円(同0.8%増)を見込んでいる。なお、親会社株主に帰属する当期純利益の増加率が低くなっているのは、2024年3月期に発生した特別利益がなくなるためである。また、みらい市は10月に最大規模の東京と九州、11月に関西で開催した。
企業理念と中期計画に則り、既存分野のシェアアップと地域密着型の営業に積極的に取り組むとともに、重点施策として補助金(2024年内に終了見込み)を活用したリフォーム需要への対応や光熱費高騰に伴う省エネ商材の拡販などを進める計画である。このため売上高は、みらい市の効果やTOTO製品の価格改定、空調機器類の伸びを想定して増収を見込んでいる。利益面では、仕入価格と販売価格の管理強化により売上総利益の向上を図る一方、人件費の増加は続くものの2024年3月期限りの費用が多かったことから販管費の削減を進める方針である。以上により増収増益を予想しているが、中間期の好調を加味すると、同社の予想はやや保守的な印象と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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