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株価指数先物 【週間展望】 ―米国市場との連動性が高まりやすくなる
配信日時:2024/11/17 17:00
配信元:MINKABU
今週の日経225先物は、決算発表がピークを通過したことで手掛かり材料に欠けるなか、米国市場との連動性が高まりやすくなりそうだ。そのうえで、トランプ次期政権に備えた動きに加えて、11月20日に発表が予定されるエヌビディアの決算に投資家の関心が集まろう。
15日の米国市場では主要な株価指数が下落した。13日発表された10月の米消費者物価指数(CPI)統計では、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIが堅調な伸びを示したほか、14日発表の米卸売物価指数(PPI)も予想通りの伸びだった。新規失業保険申請件数は予想を下回り、労働需要が健全であることが示された。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は14日の講演で、利上げを急ぐ必要はないとの見解を示している。
15日に発表された10月の米小売売上高は、前月比0.4%と市場予想(0.3%増程度)を上回ったほか前月分も上方修正した。また、11月のNY連銀製造業景況指数はプラス31.2となり、予想を大きく上回った。足もとの堅調な経済指標の結果を受けて長期金利は上昇基調を続けており、15日には一時4.50%と6月上旬以来の高水準を付けている。FRBが12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを見送るとの観測が高まったほか、来年の利下げペースが緩やかになるとの見方から米株式市場では利益確定の売りが優勢となった。
また、トランプ次期大統領による閣僚人事の選出が物色に変化をもたらしている。対中強硬派として知られる共和党議員2人を国務長官と国家安全保障担当補佐官に選出したことで、中国からの輸入品への関税引き上げや対中規制の強化が警戒されて、半導体株には持ち高調整の売りが強まっている。さらに、大統領職と上下両院の多数派を共和党が占める「トリプルレッド」が実現することで、トランプ次期大統領が政策を推進しやすくなるとみられる。
なお、厚生長官には新型コロナウイルスのワクチンに懐疑的な立場だったロバート・ケネディ・ジュニア氏を起用すると発表。15日の米国市場ではモデルナやファイザー、アムジェン、イーライ・リリーなどの医薬品株が大幅に下げた。
市場の注目を集めるエヌビディアの決算発表だが、同社は8日からNYダウの構成銘柄に採用されている。そのため、その株価は他半導体株だけではなくNYダウにも影響を与えることで、東京市場におけるインパクトは大きくなりそうだ。
日経225先物は15日の取引終了後のナイトセッションで米株安の影響を受け、一時3万7780円と節目の3万8000円を割り込む場面もみられた。これにより支持線として意識されていた200日移動平均線(3万8280円)を割り込み、一気に75日線(3万7800円)水準まで下落した。ボリンジャーバンドの-2σ(3万7800円)まで下げてきたことで、いったんは売られ過ぎが意識されやすいと考えられる。
ただし、-2σを下回ってくる局面では、10月28日に付けた直近安値の3万7650円のほか、この水準を下回ると-3σ(3万7240円)辺りと、下へのバイアスが強まる可能性がある。一方で、売られ過ぎからリバウンドをみせてくるようだと、200日線のほか25日線の3万8910円が意識されてこよう。まずは、リバウンドからオプション権利行使価格の3万8000円から3万8500円のレンジを想定。エヌビディアの決算を受けて荒い値動きになる局面では3万7000円から3万9000円と広めのレンジをみておきたい。
15日の米VIX指数は16.14(前日は14.31)に上昇した。前日に一時13.59まで下げる場面もみられており、いったんはリバウンドが入りやすいところであろう。引き続き不安心理が高まった状態を示す20.00を下回っている状況であり、リスク選好の流れにある。ただし、200日線(15.84)を上回ってきたことで、やや市場心理を神経質にさせる可能性はありそうだ。
先週のNT倍率は先物中心限月で14.27倍に低下した。足もとで低下傾向が続くなか、支持線として意識されていた75日・200日線を下回ってきた。両線が位置する14.28倍辺りが抵抗線として機能してくると、NTショートに振れやすくなりそうだ。一方で、いったんは反転が意識されやすいとみられ、エヌビディアの決算で物色に変化がみられるかが注目される。
11月第1週(11月5日-8日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの買い越しであり、買い越し額は7661億円(10月第5週は3372億円の売り越し)だった。なお、現物は1938億円の買い越し(同1885億円の売り越し)と4週ぶりの買い越しであり、先物は5723億円の買い越し(同1487億円の売り越し)と2週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で8713億円の売り越しで2週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で403億円の買い越しとなり、2週連続の買い越しだった。
主要スケジュールでは、11月18日に9月機械受注、G20サミット(~19日)、19日に米国10月住宅着工件数、20日に10月貿易統計、中国11月最優遇貸出金利、エヌビディア決算、21日に米国11月フィラデルフィア連銀景況指数、米国10月コンファレンス・ボード景気先行指数、米国10月中古住宅販売件数、22日に10月全国消費者物価指数、米国11月製造業PMI、米国11月サービス業PMIなどが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 11月15日 38660 39130 38600 38670 +90
24/12 11月14日 38720 39110 38490 38580 -70
24/12 11月13日 39500 39540 38610 38650 -760
24/12 11月12日 39610 39880 39140 39410 -140
24/12 11月11日 39540 39620 38960 39550 +50
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 11月15日 2709.0 2736.5 2705.5 2709.5 +6.5
24/12 11月14日 2707.0 2738.0 2696.0 2703.0 -2.0
24/12 11月13日 2745.0 2749.0 2701.0 2705.0 -38.5
24/12 11月12日 2743.0 2772.5 2733.0 2743.5 +2.5
24/12 11月11日 2746.0 2755.5 2708.0 2741.0 -4.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
11月15日(12月限) 38015 -655
11月14日(12月限) 38970 +390
11月13日(12月限) 38970 +320
11月12日(12月限) 39260 -150
11月11日(12月限) 39635 +85
※前日比は大阪取引
所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
11月08日 2720億円 +513億円 1兆3932億円 +1980億円
11月01日 2207億円 +518億円 1兆1951億円 -812億円
10月25日 1688億円 -85億円 1兆2764億円 -6063億円
10月18日 1774億円 +71億円 1兆8828億円 -1484億円
10月11日 1702億円 +378億円 2兆0312億円 +1765億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
11月13日 7934万株 -52万株 5億8087万株 +783万株
11月12日 7987万株 +158万株 5億7348万株 +31万株
11月11日 7828万株 +237万株 5億7317万株 -83万株
11月08日 7591万株 +1693万株 5億7400万株 +430万株
11月07日 5898万株 -24万株 5億6970万株 +2667万株
11月06日 5922万株 -99万株 5億4302万株 -351万株
11月05日 6022万株 -438万株 5億4654万株 +2121万株
11月01日 6461万株 +1187万株 5億2532万株 -6274万株
10月31日 5273万株 -58万株 5億8806万株 +628万株
10月30日 5332万株 -1036万株 5億8178万株 +15万株
10月29日 6368万株 +341万株 5億8163万株 -620万株
10月28日 6026万株 +545万株 5億8783万株 +1836万株
10月25日 5481万株 -101万株 5億6947万株 -5957万株
10月24日 5582万株 0株 6億2904万株 -1億3454万株
10月23日 5582万株 +2万株 7億6358万株 -5106万株
10月22日 5580万株 0株 8億1465万株 -272万株
10月21日 5580万株 0株 8億1738万株 -788万株
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株価指数先物 【週間展望】 ―自律反発想定も、米国など外部要因の影響を受けやすい需給状況
今週の日経225先物は、引き続き米国など外部要因の影響を受けやすい需給状況になりそうだ。今週の米国では28日がサンクスギビング(感謝祭)で休場となり、翌29日は短縮取引になるため、週後半にかけて商いが細るとみられる。26日には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が、27日には10月の個人消費支出(PCEデフレーター)が発表される。また、感謝祭の翌日がブラックフライデーとなる。
12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利下げが実施されるとの見方が強いが、直近発表された米消費者物価指数(CPI)や米卸売物価指数(PPI)は市場予想を上回っており、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は今後の政策運営について、利下げを急がないスタンスを明確に示している。PCEデフレーターなどの結果を受けた思惑的な動きが意識されやすいところである。
22日に発表された11月の米総合購買担当者景気指数(PMI)は55.3と、2年7カ月ぶりの高水準だった。景気の底堅さを示したことが材料視されて、同日の米国市場では景気敏感株や消費関連株などに買いが広がり、NYダウは3日続伸し、終値での最高値を更新した。また、トランプ次期政権が打ち出す減税や規制緩和が景気を支えるとの期待も買い意欲の強さにつながっている。
ただし、次期政権の政策については、諸外国では大幅な関税引き上げなどが警戒されており、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株の弱さが目立つ。また、ロシア・ウクライナ情勢は新たな局面に突入しており、地政学リスクの高まりが重荷となる。情勢を見極めたいところであり、積極的にポジションを積み上げる動きは手控えられよう。
日経225先物は、22日の取引終了後のナイトセッションで3万8580円だった。一時下落に転じて3万8050円まで売られる場面もみられたが、節目の3万8000円接近では押し目待ちのロングによって切り返し、米国市場の取引開始直後に200日移動平均線(3万8350円)を上回ると、終盤にかけて強弱感が対立していた3万8500円水準を上回っていた。
下値は75日線(3万7930円)が支持線として意識されやすいなか、200日線を上回っていることから、先週までの調整に対する自律反発の展開が期待される。週足ベースでは13週線(3万8320円)、26週線(3万8350円)が支持線として機能している。また、上向きで推移する52週線が支持線として意識されているため、先週の3万7700円処までの調整によりいったんはリバウンドに向かわせそうである。
積極的な上値追いには慎重とみられるが、いったんは200日線を支持線とした値動きにより、25日線(3万8720円)が射程に入る。ボリンジャーバンドでは-1σ(3万8210円)が支持線として意識され、まずはオプション権利行使価格の3万8250円から3万8750円のレンジを想定する。3万8000円~3万8250円のレンジでは押し目狙いのロング対応に向かわせよう。一方で、200日線水準で底堅さがみられるようだと、25日線突破から+1σ(3万9230円)とのレンジに移行するとみておきたい。
22日の米VIX指数は15.24に低下した。先週は20日に一時18.79まで上昇し、抵抗線として意識されていた25日線(17.96)、75日線(18.03)を上回る場面もみられたが、週末には大きく低下し、200日線(15.89)を下回ってきた。米国では良好な経済指標、次期政権の政策への期待感などで市場が強い動きをみせるなか、再び200日線を下回ってきたことでリスク選好へ傾こう。
先週のNT倍率は先物中心限月で14.20倍に上昇した。21日の米国市場でエヌビディアが買われたことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株にはリバウンドの動きがみられており、相対的に日経平均型優位の展開だった。ただし22日はエヌビディアが3%を超える下落となっており、NTロングへの転換には見極めが必要と考えられ、方向性としてはNTショートでのスプレッド狙いが有効とみておきたい。
11月第2週(11月11日-15日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の買い越しであり、買い越し額は491億円(11月第1週は7661億円の買い越し)だった。なお、現物は1521億円の買い越し(同1938億円の買い越し)と2週連続の買い越しであり、先物は1029億円の売り越し(同5723億円の買い越し)と2週ぶりの売り越し。個人は現物と先物の合算で1246億円の買い越しで2週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で252億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。
主要スケジュールでは、25日に9月景気動向指数改定値、26日に10月企業向けサービス価格指数、米国9月S&Pケースシラー住宅価格、米国11月コンファレンスボード消費者信頼感指数、米国10月新築住宅販売件数、FOMC(11月6日~7日開催分)議事要旨、27日に1-10月中国工業企業利益、米国7-9月期GDP改定値、米国10月個人所得、米国10月個人消費支出、28日に臨時国会召集、29日に10月完全失業率、10月有効求人倍率、10月鉱工業生産、石破首相所信表明演説、ブラックフライデーなどが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 11月22日 38030 38520 37700 38340 +300
24/12 11月21日 38490 38520 37860 38040 -400
24/12 11月20日 38420 38540 37710 38440 +20
24/12 11月19日 38190 38580 38140 38420 +160
24/12 11月18日 38570 38630 37780 38260 -410
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 11月22日 2683.5 2711.0 2663.5 2698.5 +13.5
24/12 11月21日 2707.0 2709.0 2675.5 2685.0 -21.0
24/12 11月20日 2712.0 2721.5 2668.0 2706.0 -6.0
24/12 11月19日 2690.0 2718.0 2689.0 2712.0 +18.0
24/12 11月18日 2703.5 2708.0 2668.0 2694.0 -15.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
11月22日(12月限) 38595 +255
11月21日(12月限) 38230 +190
11月20日(12月限) 38280 -160
11月19日(12月限) 38275 -145
11月18日(12月限) 38340 +80
※前日比は大阪取引
所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
11月15日 3261億円 +540億円 1兆4332億円 +400億円
11月08日 2720億円 +513億円 1兆3932億円 +1980億円
11月01日 2207億円 +518億円 1兆1951億円 -812億円
10月25日 1688億円 -85億円 1兆2764億円 -6063億円
10月18日 1774億円 +71億円 1兆8828億円 -1484億円
10月11日 1702億円 +378億円 2兆0312億円 +1765億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
11月20日 9419万株 -0.7万株 6億4170万株 -523万株
11月19日 9420万株 -6万株 6億4693万株 +5432万株
11月18日 9426万株 +226万株 5億9261万株 +577万株
11月15日 9199万株 +1253万株 5億8684万株 +1689万株
11月14日 7946万株 +12万株 5億6994万株 -1092万株
11月13日 7934万株 -52万株 5億8087万株 +783万株
11月12日 7987万株 +158万株 5億7348万株 +31万株
11月11日 7828万株 +237万株 5億7317万株 -83万株
11月08日 7591万株 +1693万株 5億7400万株 +430万株
11月07日 5898万株 -24万株 5億6970万株 +2667万株
11月06日 5922万株 -99万株 5億4302万株 -351万株
11月05日 6022万株 -438万株 5億4654万株 +2121万株
11月01日 6461万株 +1187万株 5億2532万株 -6274万株
10月31日 5273万株 -58万株 5億8806万株 +628万株
10月30日 5332万株 -1036万株 5億8178万株 +15万株
10月29日 6368万株 +341万株 5億8163万株 -620万株
10月28日 6026万株 +545万株 5億8783万株 +1836万株
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2024/11/24 17:00
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株価指数先物 【週間展望】 ―トランプ政権の政策を睨んでの相場展開
今週の日経225先物は、トランプ氏の米大統領選勝利を受け、同氏が公約に掲げた減税や規制緩和、関税強化などを睨みながらの展開となろう。8日の米国市場ではトランプ次期政権の経済対策への期待から買いが継続し、NYダウ、 S&P500株価指数、ナスダックの主要な株価指数が最高値を更新。11月のミシガン大消費者信頼感指数は市場予想を上回り、7カ月ぶりの高水準だった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り0.25%の利下げを決定し、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見で、今後の利下げについて含みを持たせたことも投資家心理を明るくさせていた。
ただし、半導体SOX指数は下落した。S&P500指数、ナスダック指数は上昇したが、テスラの影響が大きい。同社は8日に8%を超す上昇となり、時価総額が1兆ドルに乗せていた。イーロン・マスクCEO(最高経営責任者)がトランプ氏勝利の立役者として優遇されるとの思惑が高まっていた。一方で、エヌビディア、アドバンスト・マイクロデバイセズ、マイクロン・テクノロジーなど半導体株の一角は売られた。
トランプ氏は中国製品に最大60%の関税を課すと示唆しており、中国は報復措置を講じる可能性がある。トランプ・ラリーの一方で、同氏の政策についてマイナス面の影響も市場は徐々に織り込むことになりそうだ。
先週の日経225先物は6日の1040円高で10月31日の戻り高値3万9720円を一気に突破し、7日には一時4万0170円(ナイトセッションを含む)まで買われ、大台の4万円を回復する場面もみられた。これにより、ボリンジャーバンドの+2σ(4万0010円)水準まで上昇したことで過熱感が警戒される一方、10月15日の戻り高値4万0300円が射程に入った。しかし、トランプ次期政権による関税強化を警戒し、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が売られており、8日の取引終了後のナイトセッションでは一時3万8960円と節目の3万9000円を割り込む場面もみられた。
また、国内では11日に特別国会が招集され、石破茂首相が衆院本会議での首相指名選挙で第103代首相に選出される見通しである。首相指名選挙は与党の過半数割れで石破氏と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票となる可能性が高い。波乱はないとみられるものの、週初は様子見ムードが高まりやすい。
日経225先物はナイトセッションでの調整で25日移動平均線(3万8980円)水準まで下げており、同線が支持線として機能するかが注目される。同線を明確に割り込んでくると、前週の上昇分を埋めてくる展開が警戒されやすく、ショートを誘う流れになりそうだ。また、支持線として機能したとしても、11月のSQ値が3万9901.35円であり、日経平均株価がこれを捉えることができないと、節目の4万円に接近する局面では戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。
そのため、オプション権利行使価格の3万8000円から4万円と広めのレンジを想定しておきたい。25日線を下回る局面では、200日線が位置する3万7770円処が意識されてくる可能性はある。一方で、SQ値をクリアしてくると10月高値の4万0300円が改めてターゲットになりそうだ。
また、トランプ政権による中国への関税強化が警戒されるなか、いったんは中国の景気対策を手掛かりに日本から中国へシフトした資金が、再び日本に環流してくる可能性もあるだろう。そのため、下値の堅さは意識されやすく、25日線を下回ったとしても、ボリンジャーバンドの-1σが位置する3万8460円辺りでの押し目狙いに向かわせそうである。
そのほか、ピークを迎えている決算発表については、今週も1400社超が予定されているが、14日でピークは通過する。これまで米大統領選とFOMCの2大イベントを控えていたこともあり、先回り的な動きは限られていた。先週末は日産自動車 <7201> [東証P]が大幅な下方修正が嫌気されたが、売り一巡後は下落幅を縮めていた。決算発表がピークを通過し、機関投資家が動きやすくなるため、押し目狙いのロングの動きもみられそうだ。
8日の米VIX指数は14.94(前日は15.20)に低下した。先週は5日に22.00水準から一気に25日線(5日:20.16)近辺まで低下し、6日には一気に同線を割り込み、200日線(6日:15.79)を下回る場面もみられた。不安心理が高まった状態を示す20.00を明確に下回ったことでリスク選好の流れが強まった。8日は一時14.66まで下げており、8月19日に付けた14.46に接近している。同水準を下回ってくると、一段とリスク選好が強まりやすい。一方で200日線を上回ってくると、トランプ・ラリーの一巡が意識されてくるとみておきたい。
先週のNT倍率は先物中心限月で14.38倍に上昇した。前週末の14.41倍から6日には14.59倍に上昇する場面もみられ、抵抗線として意識されていた25日線(6日:14.47倍)を突破した。ただし、トランプ関税への警戒から半導体株の一角が売られるなか、7日には14.30倍まで大きく下げており、200日線(7日:14.28倍)、75日線(同:14.26倍)に接近する場面もあった。ハイテク株睨みとなるなか、200日線辺りまでの低下もありそうだ。
10月第5週(10月28日-11月1日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの売り越しであり、売り越し額は3372億円(10月第4週は1293億円の買い越し)だった。なお、現物は1885億円の売り越し(同206億円の売り越し)と3週連続の売り越しであり、先物は1487億円の売り越し(同1500億円の買い越し)と2週ぶりの売り越し。個人は現物と先物の合算で329億円の買い越しで2週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1495億円の買い越しとなり、5週ぶりの買い越しだった。
主要スケジュールでは、11月11日に日銀金融政策決定会合の主な意見(10月30~31日分)、10月景気ウォッチャー調査、首相指名選挙、中国「独身の日」、国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29、~22日)、13日に10月国内企業物価、エヌビディアAIサミットジャパン、米国10月消費者物価指数、14日に米国10月生産者物価指数、パウエルFRB議長がダラス連銀主催のイベントで討議に参加、15日に7-9月期GDP、APEC首脳会議(~16日)、中国1-10月固定資産投資、中国10月鉱工業生産指数、中国10月小売売上高、米国10月小売売上高、米国10月鉱工業生産指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 11月08日 39170 39940 39160 39500 +260
24/12 11月07日 39790 40170 39030 39240 -460
24/12 11月06日 38640 39850 38540 39700 +1040
24/12 11月05日 38060 38790 38010 38660 +540
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 11月08日 2733.0 2774.5 2733.0 2745.0 +8.0
24/12 11月07日 2734.0 2767.0 2717.0 2737.0 +11.0
24/12 11月06日 2671.5 2748.5 2667.5 2726.0 +52.5
24/12 11月05日 2642.0 2690.5 2639.0 2673.5 +28.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
11月08日(12月限) 39135 -365
11月07日(12月限) 39690 +450
11月06日(12月限) 40035 +335
11月05日(12月限) 38970 +310
11月04日(12月限) 38375 +255
※前日比は大阪取引
所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
11月01日 2207億円 +518億円 1兆1951億円 -812億円
10月25日 1688億円 -85億円 1兆2764億円 -6063億円
10月18日 1774億円 +71億円 1兆8828億円 -1484億円
10月11日 1702億円 +378億円 2兆0312億円 +1765億円
10月04日 1323億円 -263億円 1兆8546億円 -1335億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
11月06日 5922万株 -99万株 5億4302万株 -351万株
11月05日 6022万株 -438万株 5億4654万株 +2121万株
11月01日 6461万株 +1187万株 5億2532万株 -6274万株
10月31日 5273万株 -58万株 5億8806万株 +628万株
10月30日 5332万株 -1036万株 5億8178万株 +15万株
10月29日 6368万株 +341万株 5億8163万株 -620万株
10月28日 6026万株 +545万株 5億8783万株 +1836万株
10月25日 5481万株 -101万株 5億6947万株 -5957万株
10月24日 5582万株 0株 6億2904万株 -1億3454万株
10月23日 5582万株 +2万株 7億6358万株 -5106万株
10月22日 5580万株 0株 8億1465万株 -272万株
10月21日 5580万株 0株 8億1738万株 -788万株
10月18日 5580万株 0株 8億2526万株 -518万株
10月17日 5580万株 0株 8億3044万株 -5894万株
10月16日 5580万株 -38万株 8億8939万株 -485万株
10月15日 5619万株 +290万株 8億9424万株 +652万株
株探ニュース
2024/11/10 17:01
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―米2大イベント通過後はロング対応
今週の日経225先物は、5日の米国大統領選挙と直後の6~7日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の2大イベントと、ピークを迎える決算発表の影響を大きく受けるため、トレンドの出やすい週になりそうだ。米大統領選ではトランプ前大統領とハリス副大統領による接戦が続いているが、同時に行われる連邦議会の上下両院選も注目される。どのような結果になろうともボラティリティが高まりやすく、初動は大きくなろう。
FOMCについては0.25%の利下げがコンセンサスとなる。1日発表の10月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比1万2000人増と予想(10万人増)を大きく下回ったほか、10月の米ISM製造業景況感指数が46.5に低下し、予想(47.6程度)を下回った。雇用統計の伸び鈍化にはストライキやハリケーンなどの要因も影響した。これら指標の結果を受けて米景気の減速が意識され、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを続けるとの見方が強まった。
相次ぐ大型テック株の決算発表では、1日にアップルが2024年10-12月期の見通しが慎重と受け止められて下落した一方で、アマゾン・ドット・コムは7-9月期決算が予想を上回ったとして6%を超す上昇となり、他のハイテク株に買いが波及した。前日に急落したマイクロソフトは小幅に反発した。
また、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは1日、8日からダウ工業株30種平均(NYダウ)にエヌビディアを組み入れ、インテルを除外すると発表した。AI(人工知能)ブームを象徴するエヌビディアの組み入れにより、最高値圏で推移するNYダウの先高期待が強まりやすいだろう。なお、塗料大手のシャーウィン・ウィリアムズもダウに代わって採用される。
日経225先物は前週末に一時3万7940円と、節目の3万8000円を下回る場面がみられた。200日移動平均線(1日時点3万8090円)を割り込み、75日線(同:3万7830円)に接近する形となり、週前半の上昇分を帳消しにした。ただし、ナイトセッションでは強いリバウンドをみせており、一時3万8790円まで買われた。200日線を支持線とした切り返しにより、25日線(3万8800円)を捉えてきた。
米国市場の動向次第となるが、25日線突破から10月15日に付けた高値4万0300円とボリンジャーバンドの+3σ(4万0480円)が射程に入る。一方で、下へのバイアスが強まる局面では、75日線割れから-3σの3万7120円が意識されるだろう。そのため、オプション権利行使価格の3万7000円から4万0500円と広めのレンジを想定する。
また、米大統領選挙の結果を受けて下へのバイアスが強まったとしても、その後は経済政策への期待感が高まりやすい。新政権発足からの100日間はハネムーン期間とされ、報道機関や議会が厳しい批判を控えることでネガティブな材料も出にくい。年末高に向けて期待が高まりやすく、押し目狙いのロングで対応したい。
なお、東証は5日から現物市場の取引時間を午後3時半まで30分延長し、先物市場では日中立会は午後3時45分まで30分延長される。先物のナイトセッションは午後5時から翌朝6時までとなる。機関投資家によるアルゴリズム取引などのプログラム売買の頻度が高まりやすくなる点には注意が必要である。
1日の米VIX指数は21.88(前日は23.16)に低下した。先週は不安心理の高まりを示す20.00を挟んで推移し、マイクロソフトの下落をきっかけとしたハイテク株安もあり、31日には一時23.42まで上昇する場面もみられた。25日線(19.90)、75日線(18.79)が支持線として意識され、ボトム圏での推移であるが、米大統領選やFOMCの結果後にリバウンドを強める場面がありそうだ。反対に支持線を割り込む場面があれば、一気にリスク選好に向かわせよう。
先週のNT倍率は先物中心限月で14.41倍に低下した。25日線(14.46倍)を割り込み、一時14.36倍まで下げる場面もみられたが、米ハイテク株安の影響により相対的にTOPIX型優位の展開だった。1日の米国市場でハイテク株が買われたことで、リバランスの動きが入りやすいだろう。決算発表がピークを迎えるなか、決算の影響を受ける可能性があるが、先高観が強まる局面では日経平均型優位の展開が意識されそうだ。
10月第4週(10月21日-25日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの買い越しであり、買い越し額は1293億円(10月第3週は4159億円の売り越し)だった。なお、現物は206億円の売り越し(同579億円の売り越し)と2週連続の売り越しであり、先物は1500億円の買い越し(同3580億円の売り越し)と2週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で436億円の売り越しで2週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で820億円の売り越しとなり、4週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、11月4日に米国9月製造業新規受注、中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会(~8日)、5日に東証が取引時間を延長、米大統領選挙、米国9月貿易収支、6日に日銀金融政策決定会合議事要旨(9月19・20日開催分)、7日に中国10月貿易収支、イングランド銀行(BOE)政策金利、FOMC終了後に政策金利、パウエルFRB議長記者会見、8日にオプションSQ、9月全世帯家計調査、9月景気動向指数、米国11月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 11月01日 38820 38940 37940 38120 -940
24/12 10月31日 39550 39720 38840 39060 -430
24/12 10月30日 39090 39490 38890 39490 +520
24/12 10月29日 38710 38970 38270 38970 +300
24/12 10月28日 37960 38770 37550 38670 +660
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 11月01日 2684.0 2692.5 2639.0 2645.0 -49.5
24/12 10月31日 2717.5 2723.0 2681.5 2694.5 -20.5
24/12 10月30日 2692.5 2718.5 2687.0 2715.0 +26.5
24/12 10月29日 2667.0 2688.5 2641.0 2688.5 +26.5
24/12 10月28日 2621.5 2667.0 2602.0 2662.0 +35.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
11月01日(12月限) 38575 +455
10月31日(12月限) 38350 -710
10月30日(12月限) 39295 -195
10月29日(12月限) 39170 +200
10月28日(12月限) 38605 -65
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
10月25日 1688億円 -85億円 1兆2764億円 -6063億円
10月18日 1774億円 +71億円 1兆8828億円 -1484億円
10月11日 1702億円 +378億円 2兆0312億円 +1765億円
10月04日 1323億円 -263億円 1兆8546億円 -1335億円
09月27日 1587億円 +13億円 1兆9881億円 +1715億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
10月30日 5332万株 -1036万株 5億8178万株 +15万株
10月29日 6368万株 +341万株 5億8163万株 -620万株
10月28日 6026万株 +545万株 5億8783万株 +1836万株
10月25日 5481万株 -101万株 5億6947万株 -5957万株
10月24日 5582万株 0株 6億2904万株 -1億3454万株
10月23日 5582万株 +2万株 7億6358万株 -5106万株
10月22日 5580万株 0株 8億1465万株 -272万株
10月21日 5580万株 0株 8億1738万株 -788万株
10月18日 5580万株 0株 8億2526万株 -518万株
10月17日 5580万株 0株 8億3044万株 -5894万株
10月16日 5580万株 -38万株 8億8939万株 -485万株
10月15日 5619万株 +290万株 8億9424万株 +652万株
10月11日 5329万株 +370万株 8億8771万株 +2708万株
10月10日 4959万株 0株 8億6063万株 +170万株
10月09日 4959万株 0株 8億5893万株 +726万株
10月08日 4959万株 0株 8億5166万株 -931万株
10月07日 4959万株 +1117万株 8億6097万株 +4086万株
株探ニュース
2024/11/04 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―政治リスク不安も、ハイテク決算でロングタイミングを図る
今週の日経225先物は、衆議院議員選挙の結果が週明けの動向を大きく左右することになる。先週は与党過半数はギリギリの情勢との報道を受けて、政治リスクの織り込みが一段と強まり、24日には一時3万7640円まで売られる場面がみられた。
日経225先物は石破政権に対する期待から15日に4万0300円まで買われ、自民総裁選の結果を受けた急落分を解消するリバウンドをみせたが、10月半ば以降の調整によってリバウンド分を帳消しにしている。水準としては75日・200日移動平均線が位置する3万8000円処での攻防をみせており、同水準が支持線として意識されている。ただし、与党過半数割れとなった場合には、政治リスクを警戒する海外投資家によるショートの強まりが想定される。
一方、与党が過半数を維持した場合には、改めて石破政権への政策期待が高まることで、アク抜けによるリバウンドが意識されてくる可能性がある。もっとも、翌週には接戦が続く米大統領選挙の投票日を控えている。米国ではヘッジファンドなどの一部が、トランプ前大統領の勝利を想定したポジションを積み上げているようだ。また、決算発表が本格化するなかで、積極的にはポジションを傾けにくい需給状況が続くだろう。
米大統領選でトランプ氏優位の報道が目立つようだと、ややショートが意識されやすいとみられる。企業決算については、現在のところ日米ともに好印象である。国内ではディスコ <6146> [東証P]のほか、前週はニデック <6594> [東証P]の市場予想を上回る決算を評価したリバウンドの動きが、センチメントを支えた感がある。足もとで不安定な値動きが続くハイテク株だが、決算後のアク抜けが意識されてくると、押し目待ち狙いのロングも入りやすくなりそうだ。
日経225先物はボリンジャーバンドの-1σ(3万7980円)辺りでの攻防となった。10月半ば以降はバンドが収斂しており、トレンドが出やすいタイミングである。下へのバイアスが強まるようだと、-2σの3万7290円、‐3σの3万6600円辺りが意識されてくる。一方で、リバウンドが強まると中心値(25日)の3万8670円のほか、+1σの3万9350円がターゲットになるだろう。
25日の米国市場ではNYダウが5日続落し、週間では7週ぶりに下落した。10月の米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)が70.5と9月の70.1から上昇したほか、市場予想(69程度)を上回った。米経済の底堅さが改めて意識されたほか、良好な決算が続くハイテク企業へ買いが入り、ナスダック指数は上昇した。前日に決算評価から20%を超える上昇となったテスラ は25日も続伸し、9月30日に付けた戻り高値を上回った。
今週の米国ではアドバンスト・マイクロ・デバイセズ、アルファベット、マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コムなど、大型テックや半導体株の決算発表が相次ぐ。良好な決算が続くようだと、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。
なお、国内では30日にアドバンテスト <6857> [東証P]の決算が予定されている。東京エレクトロン <8035> [東証P]など他の半導体株と比べて強いトレンドを継続していることもあり、予想を上回る決算となれば、センチメントを明るくさせそうだ。その場合、衆議院選挙の結果を受けて波乱の展開から下へのバイアスが強まったとしても、押し目狙いのタイミングを探ることになろう。
25日の米VIX指数は、20.33(前日は19.08)に上昇した。先週は22日に一時18.05まで低下する場面もみられ、不安心理の高まりを示す20.00を下回っての推移が目立った。25日線(18.88)を挟んでの推移となったが、75日線(18.38)が支持線として意識される形だった。ボトム圏での推移であるが、米大統領選を控えてリバウンドを強める場面もありそうだ。
先週のNT倍率は、先物中心限月で14.47倍に低下した。22日に14.59倍を付ける場面もみられたが、政治リスクの織り込みが進むなか、相対的に日経平均型の弱さが目立った。ただし、25日線が支持線として意識されており、週半ば以降は同線に沿った形で下値を切り上げている。選挙結果による波乱も予想されるが、米国の大型テックや半導体関連の決算が相次ぐなか、NTロングに振れやすくなる可能性はあろう。
10月第3週(10月15日-18日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの売り越しであり、売り越し額は4159億円(10月第2週は4081億円の買い越し)だった。なお、現物は579億円の売り越し(同2473億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は3580億円の売り越し(同1607億円の買い越し)と2週ぶりの売り越し。個人は現物と先物の合算で1824億円の買い越しで2週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で599億円の売り越しとなり、3週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、29日に9月完全失業率、9月有効求人倍率、米国8月S&Pケースシラー住宅価格、米国10月コンファレンスボード消費者信頼感指数、米国9月JOLTS求人件数、30日に米国10月ADP雇用者数、米国7-9月期GDP、31日に日銀金融政策決定会合終了後に政策金利、9月鉱工業生産、植田和男日銀総裁が記者会見、中国10月製造業PMI、米国9月個人消費支出、米国9月個人所得、11月1日に中国10月財新製造業PMI、米国10月雇用統計、米国10月ISM製造業景気指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 10月25日 38230 38300 37730 38010 -150
24/12 10月24日 38170 38360 37640 38160 +90
24/12 10月23日 38530 38600 37990 38070 -360
24/12 10月22日 39090 39220 38200 38430 -590
24/12 10月21日 39110 39280 38790 39020 +10
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 10月25日 2638.0 2643.5 2606.5 2626.5 -8.0
24/12 10月24日 2643.0 2646.5 2606.0 2634.5 -2.0
24/12 10月23日 2658.5 2664.5 2632.5 2636.5 -16.5
24/12 10月22日 2685.5 2694.5 2636.5 2653.0 -29.5
24/12 10月21日 2696.5 2711.0 2672.5 2682.5 -7.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
10月25日(12月限) 38095 +85
10月24日(12月限) 38090 -70
10月23日(12月限) 37850 -220
10月22日(12月限) 38390 -40
10月21日(12月限) 39025 +5
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
10月18日 1774億円 +71億円 1兆8828億円 -1484億円
10月11日 1702億円 +378億円 2兆0312億円 +1765億円
10月04日 1323億円 -263億円 1兆8546億円 -1335億円
09月27日 1587億円 +13億円 1兆9881億円 +1715億円
09月20日 1573億円 -116億円 1兆8166億円 +3909億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
10月23日 5582万株 +2万株 7億6358万株 -5106万株
10月22日 5580万株 0株 8億1465万株 -272万株
10月21日 5580万株 0株 8億1738万株 -788万株
10月18日 5580万株 0株 8億2526万株 -518万株
10月17日 5580万株 0株 8億3044万株 -5894万株
10月16日 5580万株 -38万株 8億8939万株 -485万株
10月15日 5619万株 +290万株 8億9424万株 +652万株
10月11日 5329万株 +370万株 8億8771万株 +2708万株
10月10日 4959万株 0株 8億6063万株 +170万株
10月09日 4959万株 0株 8億5893万株 +726万株
10月08日 4959万株 0株 8億5166万株 -931万株
10月07日 4959万株 +1117万株 8億6097万株 +4086万株
10月04日 3841万株 -484万株 8億2011万株 +141万株
10月03日 4325万株 -195万株 8億1870万株 +835万株
10月02日 4521万株 +11万株 8億1034万株 -384万株
10月01日 4510万株 -43万株 8億1419万株 +1250万株
09月30日 4553万株 +136万株 8億0168万株 -3972万株
株探ニュース
2024/10/27 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―主要企業の決算の影響を受けやすい相場展開
今週の日経225先物は、発表が本格化する企業決算の影響を受けやすい相場展開になりそうだ。先週の米国では、ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーなど金融企業の良好な決算が相次ぎ、NYダウを押し上げる一方で、ユナイテッドヘルス・グループの慎重な見通しがNYダウを押し下げる場面もみられた。
さらに、オランダのASMLホールディングは2025年12月期の見通しを引き下げたことが嫌気されて急落し、他の半導体株に売りが広がった。その後、台湾積体電路製造(TSMC)の予想を上回る決算を受け、ASMLショックは和らぐ形となった。
18日の米国市場では、ネットフリックスが、前日の取引終了後に発表した7-9月期決算が予想を上回り大幅高となった。ハイテク株への投資家心理が上向くなかで、アマゾン・ドット・コムなど大型テック株の一角が買われた。主力企業の決算発表が本格的に始まったが、好調なスタートを切った形である。
国内ではディスコ <6146> [東証P]の決算に関心が集まっていたが、生成AI(人工知能)向けに高性能半導体の需要が増加し、ダイシングソーなどの出荷が好調であり、10-12月期見通しは予想を上回った。この結果を受けて18日は7%超上昇しており、今週もリバウンド基調が続くようだと、本格化するハイテク企業などの決算に対してアク抜けも意識されてこよう。
先週の日経225先物は15日に4万0300円をつけ4万円の大台を回復したが、翌日は3万8830円まで売られる荒い値動きとなった。ただし、その後は3万8790円まで下げる場面もみられたが、概ね3万9000円辺りでの底堅さが意識されていた。一方で、16日の下落局面ではボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジを割り込んでおり、+1σ(3万9480円)が抵抗線として意識されてくる。
そのため、オプション権利行使価格の3万9000円を中心とした上下の権利行使価格3万8750円から3万9375円のレンジを想定する。今週はニデック <6594> [東証P]やキヤノン <7751> [東証P]、信越化学工業 <4063> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]など主要企業の決算発表が予定されている。決算を受けた短期的な売買に振らされやすい面はあるが、3万9000円処では押し目狙いのロング対応となろう。
一方で、日米ともに良好な決算が相次ぐようだと、+1σを捉えてくる可能性がある。突破を狙ったロングの動きは限られようが、ショートカバーを誘う形に向かう展開も意識しておきたい。衆院選を控えるなかでロングは積み上がっておらず、反対に政権交代を警戒したショートが若干ながら積み上がっていると考えられる。
なお、18日の米VIX指数は18.03(前日は19.11)に低下した。先週は緩やかな低下傾向を維持しており、週末には支持線として意識されていた75日移動平均線(17.95)と25日線(14.49)を下回ってきた。不安心理が高まった状態とされる20.00を下回り、支持線水準を割り込んできたことで、リスク選好に向かわせよう。
10月第2週(10月7日-11日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では8週ぶりの買い越しであり、買い越し額は4081億円(10月第1週は2080億円の売り越し)だった。なお、現物は2473億円の買い越し(同3955億円の売り越し)と2週連続の買い越しであり、先物は1607億円の買い越し(同6036億円の売り越し)と4週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で1856億円の売り越しで2週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1548億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、21日に中国10月最優遇貸出金利、米国9月コンファレンス・ボード景気先行指数、22日にIMF世界経済見通し、23日にG20財務相・中央銀行総裁会議(~24日)、米国9月中古住宅販売件数、24日に米国10月製造業PMI、米国9月新築住宅販売件数、25日に10月東京都区部消費者物価指数、8月景気動向指数改定値、米国9月耐久財受注などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 10月18日 39180 39440 38930 39010 -90
24/12 10月17日 39130 39520 38790 39100 -90
24/12 10月16日 39820 39930 38830 39190 -720
24/12 10月15日 39500 40300 39410 39910 +300
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 10月18日 2699.0 2716.0 2685.5 2690.0 -5.0
24/12 10月17日 2686.5 2711.5 2682.0 2695.0 +4.5
24/12 10月16日 2717.5 2723.0 2679.0 2690.5 -31.5
24/12 10月15日 2701.5 2750.0 2698.5 2722.0 +14.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
10月18日(12月限) 39170 +160
10月17日(12月限) 39205 +105
10月16日(12月限) 39450 +260
10月15日(12月限) 38955 -955
10月14日(12月限) 40095 +485
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
10月11日 1702億円 +378億円 2兆0312億円 +1765億円
10月04日 1323億円 -263億円 1兆8546億円 -1335億円
09月27日 1587億円 +13億円 1兆9881億円 +1715億円
09月20日 1573億円 -116億円 1兆8166億円 +3909億円
09月13日 1690億円 -2543億円 1兆4256億円 +3072億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
10月16日 5580万株 -38万株 8億8939万株 -485万株
10月15日 5619万株 +290万株 8億9424万株 +652万株
10月11日 5329万株 +370万株 8億8771万株 +2708万株
10月10日 4959万株 0株 8億6063万株 +170万株
10月09日 4959万株 0株 8億5893万株 +726万株
10月08日 4959万株 0株 8億5166万株 -931万株
10月07日 4959万株 +1117万株 8億6097万株 +4086万株
10月04日 3841万株 -484万株 8億2011万株 +141万株
10月03日 4325万株 -195万株 8億1870万株 +835万株
10月02日 4521万株 +11万株 8億1034万株 -384万株
10月01日 4510万株 -43万株 8億1419万株 +1250万株
09月30日 4553万株 +136万株 8億0168万株 -3972万株
09月27日 4416万株 +179万株 8億4140万株 +1億1810万株
09月26日 4236万株 -78万株 7億2330万株 +9635万株
09月25日 4315万株 +559万株 6億2695万株 -5558万株
09月24日 3756万株 -187万株 6億8253万株 -1057万株
株探ニュース
2024/10/20 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―米金融決算に注目
今週の日経225先物は、米国の主力企業の決算を睨んでの相場展開になりそうである。11日の米国市場では、JPモルガン・チェースが発表した7-9月期決算は売上高に相当する純営業収益と一株利益が予想を上回り、4.4%超の上昇となった。ウェルズ・ファーゴも予想を上回る決算が評価されており、今週決算発表を控えるゴールドマン・サックス・グループなど金融株全般に買いが波及した。
また、9月の米卸売物価指数(PPI)は前月比横ばいとなり、市場予想(0.1%増程度)を下回ったほか、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPPIは前月比0.2%上昇と予想に一致した。前日の米消費者物価指数(CPI)では金利据え置きの可能性も意識されていたが、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利下げをするとの見方を支えた形となった。
今週の米国ではゴールドマンのほか、シティグループやモルガン・スタンレー、USバンコープ、アメリカン・エキスプレスなど金融株の決算発表が予定されており、予想を上回る決算が相次ぐようだと、先高期待が高まろう。また、17日に予定されるネットフリックスの決算が好内容の場合、大型テック株への波及効果も期待できそうである。
ヒズボラによるイスラエル北部での無人機攻撃、レバノン国連軍施設へのイスラエル軍戦車の侵入が伝えられるなど、緊迫化する中東情勢は重荷であり、大型ハリケーン上陸による経済や大統領選への影響なども不透明要因となるが、投資家の関心は企業業績に移ることになるだろう。
先週の日経225先物は週末には好決算が評価されたファーストリテイリング <9983> [東証P]のインパクトが大きかったとはいえ、下値切り上げのトレンドを継続。11日の取引終了後のナイトセッションでは一時3万9940円まで買われており、9月27日の自民党総裁選の高市トレードで付けた高値3万9900円を上回ってきた。14日の祝日取引では上げ幅を縮めているものの、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9170円)と+2σ(4万0540円)によるレンジ内で推移。ナイトセッションの動きからは3万9500円~4万円のレンジが意識されやすいとみられる。
9月27日の直近高値を更新したことで、いったんは達成感が意識されて利益確定に伴うロング解消が入りやすいところではある。ただし、3万9500円処では押し目狙いのロング対応としつつ、+2σ辺りへのトレンドを想定しておきたい。一方で、米決算が失望されたり、中東情勢の緊張が高まる局面では、スキャルピング中心のトレードになりそうだ。
また、国内ではディスコ <6146> [東証P]の決算が17日に予定されている。足もとでは7-9月期の個別出荷額が予想を下回ったことが嫌気されたが、アク抜けとなれば他の半導体株への支援材料になろう。米国でエヌビディアやマイクロン・テクノロジーなどがリバウンド基調を継続するなか、ハイテク株を見直す動きが強まるようだと、日経平均型の上昇が意識されやすい。
なお、11日の米VIX指数は20.46(前日は20.93)に低下した。先週は8日に23.14まで上昇する場面がみられ、その後は緩やかに低下する動きとなった。ただし、地政学リスクと大型ハリケーン上陸による経済への影響が警戒されるなか、不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を上回って推移している。20.00を下回ってきたとしても、25日移動平均線が位置する18.20処が支持線として機能する可能性もあり、慎重姿勢は崩せないところである。
先週のNT倍率は先物中心限月で14.62倍に上昇した。11日朝方に14.47倍に低下する場面もみられたが、ファーストリテイリングのほか、アドバンテスト <6857> [東証P]が日経平均型を牽引する形となった半面、TOPIXが終盤にかけて弱含みで推移したことでスプレッドが拡大した。9月27日に付けた直近の戻り高値である14.51倍を上放れてきたことで、反動安を想定しつつも8月5日に付けた14.69倍が意識されやすく、目先的にはNTロングでのスプレッド狙いに向かいやすい。
10月第1週(9月30日-10月4日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では7週連続の売り越しであり、売り越し額は2080億円(9月第4週は9495億円の売り越し)だった。なお、現物は3955億円の買い越し(同567億円の売り越し)と7週ぶりの買い越しであり、先物は6036億円の売り越し(同8928億円の売り越し)と3週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で1089億円の買い越しで3週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1233億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。
主要スケジュールでは、14日に中国9月貿易収支、15日に衆議院議員選挙公示、米国10月ニューヨーク連銀製造業景気指数、16日に8月機械受注、米国9月輸出入物価指数、17日に9月貿易統計、ECB政策金利、米国9月小売売上高、ラガルドECB総裁記者会見、米国9月鉱工業生産指数、18日に9月全国消費者物価指数、中国7-9月期GDP、中国9月鉱工業生産指数、中国9月小売売上高、中国1-9月固定資産投資、米国9月住宅着工件数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 10月11日 39270 39690 38900 39610 +300
24/12 10月10日 39170 39700 39150 39310 +20
24/12 10月09日 38870 39520 38830 39290 +330
24/12 10月08日 39290 39310 38710 38960 -410
24/12 10月07日 38570 39800 38570 39370 +810
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 10月11日 2709.0 2727.5 2687.0 2708.0 -1.0
24/12 10月10日 2700.5 2733.5 2699.5 2709.0 +1.0
24/12 10月09日 2696.0 2732.0 2693.5 2708.0 +4.5
24/12 10月08日 2735.5 2736.5 2688.5 2703.5 -36.0
24/12 10月07日 2690.5 2769.0 2690.5 2739.5 +49.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
10月11日(12月限) 39855 +245
10月10日(12月限) 39370 +60
10月09日(12月限) 39665 +375
10月08日(12月限) 39375 +415
10月07日(12月限) 38915 -455
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
10月04日 1323億円 -263億円 1兆8546億円 -1335億円
09月27日 1587億円 +13億円 1兆9881億円 +1715億円
09月20日 1573億円 -116億円 1兆8166億円 +3909億円
09月13日 1690億円 -2543億円 1兆4256億円 +3072億円
09月06日 4233億円 -706億円 1兆1184億円 -4548億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
10月09日 4959万株 0株 8億5893万株 +726万株
10月08日 4959万株 0株 8億5166万株 -931万株
10月07日 4959万株 +1117万株 8億6097万株 +4086万株
10月04日 3841万株 -484万株 8億2011万株 +141万株
10月03日 4325万株 -195万株 8億1870万株 +835万株
10月02日 4521万株 +11万株 8億1034万株 -384万株
10月01日 4510万株 -43万株 8億1419万株 +1250万株
09月30日 4553万株 +136万株 8億0168万株 -3972万株
09月27日 4416万株 +179万株 8億4140万株 +1億1810万株
09月26日 4236万株 -78万株 7億2330万株 +9635万株
09月25日 4315万株 +559万株 6億2695万株 -5558万株
09月24日 3756万株 -187万株 6億8253万株 -1057万株
09月20日 3943万株 +435万株 6億9310万株 +1910万株
09月19日 3508万株 +344万株 6億7400万株 +1187万株
09月18日 3164万株 -25万株 6億6212万株 +4143万株
09月17日 3189万株 -2161万株 6億2069万株 -6026万株
株探ニュース
2024/10/14 17:00
みんかぶニュース その他
本日の【株主優待】情報 (11日引け後 発表分)
10月11日引け後に、株主優待制度について新設や拡充、変更、廃止を発表した銘柄を取り上げた。
■記念優待 ――――――――――――――
ミガロホールディングス <5535> [東証P] 決算月【3月】 10/11発表
ホールディングス1周年記念株主優待を実施。25年3月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、一律1000円分のQUOカードを贈呈する。
■再開 ――――――――――――――――
カワサキ <3045> [東証S] 決算月【8月】 10/11発表
毎年2月末と8月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、直営オンラインショップ利用クーポン(保有株数に応じて1500~5000円相当)、および「ホテルレイクアルスター アルザ泉大津」利用券(1500~4500円相当)を贈呈する。
■廃止 ――――――――――――――――
サムティホールディングス <187A> [東証P] 決算月【12月】 10/11発表
TOBの成立を条件に、株主優待制度を廃止する。
株探ニュース
2024/10/11 19:50
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―週初の急落で需給整理が一気に進展しロング対応へ
今週の日経225先物は、波乱の展開から始まることになりそうだ。先週の米国市場は年内の追加利下げへの期待からNYダウ、 S&P500指数が連日で史上最高値を更新。中国の景気刺激策発表も材料視されたほか、マイクロン・テクノロジーの決算評価で他の半導体株に買いが広がる場面もみられ、主要な株価指数が週間ベースで上昇した。国内では良好な外部環境に加えて、9月期末の配当志向の物色や配当再投資に伴う需給が指数を押し上げる形となった。
また、自民総裁選を巡る思惑が相場の大きな変動要因となった。1回目の投票では、高市早苗氏が1位、石破茂氏が2位となった。日銀の利上げに批判的な高市氏がトップで決選投票に進んだことで、為替市場では1ドル=146円台に円安が進行し、これを受けて日経225先物は終盤にかけて急伸し、一時3万9900円まで買われた。
だが、決選投票では石破氏が逆転し、新総裁に選出。直後に円相場は一気に円高に振れ、日経225先物はナイトセッションで直近2日間の上昇分を帳消しにし、一時3万7290円まで急落し、日中比2410円安の3万7440円で終えている。
週初はこの下落に対する裁定解消売りが入るほか、ヘッジ対応のショートが強まりやすい。先週は9月2日の戻り高値3万8950円を突破し、13週移動平均線(3万7750円)、26週線(3万8120円)を大きく上放れて終えたが、ナイトセッションでこれらを割り込んでいる。75日線(3万8050円)を割り込んで始まり、200日線(3万7390円)、25日線(3万7350円)水準まで下げており、両線が支持線として機能するかを見極めることになりそうだ。
もっとも、高市氏の勝利を織り込んだ短期的な急伸後の急落であり、週初の波乱展開により需給整理は一気に進むとみられる。相場の落ち着きどころを探りつつ、改めて新政権への政策期待が高まる可能性があり、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。石破氏勝利で利上げ観測の高まりも警戒されそうだが、石破氏は日曜日の報道番組に出演し、政策金利の引き上げに慎重な姿勢を示している。貯蓄から投資の流れは止めてはいけないとも述べており、イレギュラー的な下落はロングの好機になりそうだ。
一方で、今週の米国では、10月1日に9月ISM製造業景気指数、2日に米国9月ADP雇用統計、4日には9月雇用統計などの発表が予定されている。改めて経済指標の結果を受けた米国の金融政策の行方に関心が向かうことになろう。年内の大幅利下げ観測が高まるようだと、NYダウ、S&P500指数の高値更新が意識されやすく、支援材料になる可能性がある。
そのため、ボトムは見極めづらいものの、まずはオプション権利行使価格の3万7000円から3万8000円のレンジを想定しておきたい。先週末の急伸でボリンジャーバンドの+2σを突破し、+3σ(4万0070円)に接近していた。過熱感が警戒されるなか、ナイトセッションで一気に中心値(25日)まで下げている。3万7000円を割り込んでくると-1σが位置する3万6260円が意識される局面もありそうだが、25日線水準で底堅さがみられれば、75日線辺りを意識したリバウンドに向かわせよう。75日線突破後はさらにショートカバーを交えた値動きによって、3万8000円から3万9000円のレンジに移行するだろう。
なお、27日の米VIX指数は16.96(前日は15.37)に上昇した。ボトム圏での推移が続くなか、先週は週初に75日線を割り込み、その後も低下傾向をみせ200日線に接近していた。これまでも200日線が支持線として機能していたこともあり、反転しやすいところでもあったとみられる。週末には75日線(16.49)を上回り、25日線(17.34)に接近してきた。同線を上回ってくると慎重姿勢につながる可能性はあるが、基本的には20.00を明確に上回ってくるまでは、リスク選好の動きに向かいやすい。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.51倍に上昇した。指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]、ファーストリテイリング <9983> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]などが後場一段高となった影響が大きかった。一方で、東証プライムの騰落銘柄では値下がり数が過半数を占めるなど日経平均型に買いが集中していたため、ナイトセッションの動きから、NTロングのリバランスの動きが入りそうだ。ただし、一気に需給整理は進展するとみられ、リバランス一巡後はNTロングを意識しておきたいところである。
9月第3週(9月17日-20日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では5週連続の売り越しであり、売り越し額は7622億円(9月第2週は1兆0981億円の売り越し)だった。なお、現物は5122億円の売り越し(同1兆5425億円の売り越し)と5週連続の売り越しであり、先物は2500億円の売り越し(同4444億円の買い越し)と5週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で3421億円の売り越しで3週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で734億円の買い越しとなり、3週ぶりの買い越しだった。
主要スケジュールでは、9月30日に8月鉱工業生産、中国9月製造業PMI、米国9月シカゴ購買部協会景気指数、パウエルFRB議長講演、10月1日に8月完全失業率、日銀金融政策決定会合の主な意見、日銀短観、米国9月ISM製造業景気指数、米国8月JOLTS求人件数、米大統選副大統領候補テレビ討論会、2日に米国9月ADP雇用統計、3日に米国9月ISM非製造業景気指数、4日に米国9月雇用統計などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 09月27日 38820 39900 38750 39850 +1190
24/12 09月26日 37760 38740 37760 38660 +1000
24/12 09月25日 37920 38090 37480 37660 -160
24/12 09月24日 37790 38420 37690 37820 +290
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 09月27日 2706.5 2757.0 2690.0 2746.0 +48.0
24/12 09月26日 2633.5 2701.0 2633.5 2698.0 +69.5
24/12 09月25日 2644.0 2655.5 2620.0 2628.5 -8.5
24/12 09月24日 2631.5 2675.5 2630.5 2637.0 +21.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
09月27日(12月限) 37450 -2400
09月26日(12月限) 39280 +620
09月25日(12月限) 37980 +320
09月24日(12月限) 37670 -150
09月23日(12月限) 38115 +585
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
09月20日 1573億円 -116億円 1兆8166億円 +3909億円
09月13日 1690億円 -2543億円 1兆4256億円 +3072億円
09月06日 4233億円 -706億円 1兆1184億円 -4548億円
08月30日 4940億円 -428億円 1兆5733億円 -313億円
08月23日 5368億円 -25億円 1兆6046億円 +374億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
09月25日 4315万株 +559万株 6億2695万株 -5558万株
09月24日 3756万株 -187万株 6億8253万株 -1057万株
09月20日 3943万株 +435万株 6億9310万株 +1910万株
09月19日 3508万株 +344万株 6億7400万株 +1187万株
09月18日 3164万株 -25万株 6億6212万株 +4143万株
09月17日 3189万株 -2161万株 6億2069万株 -6026万株
09月13日 5350万株 -1億1836万株 5億6042万株 -4643万株
09月12日 1億7186万株 -4137万株 6億0686万株 +1億5176万株
09月11日 2億1324万株 +3705万株 4億5510万株 +3553万株
09月10日 1億7618万株 +694万株 4億1956万株 +1241万株
09月09日 1億6923万株 +3502万株 4億0715万株 -1126万株
09月06日 1億3421万株 -3199万株 4億1841万株 +252万株
09月05日 1億6621万株 -196万株 4億1589万株 +369万株
09月04日 1億6818万株 +850万株 4億1220万株 -1億0997万株
09月03日 1億5968万株 +323万株 5億2217万株 -2307万株
09月02日 1億5645万株 +8万株 5億4525万株 -1386万株
株探ニュース
2024/09/29 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―抵抗線クリアでショートカバーが強まりやすい
今週の日経225先物は、ロング優勢の相場展開が見込まれる。注目された日米金融会合では、米連邦準備理事会(FRB)の大幅な利下げによってソフトランディングへの期待が強まり、NYダウ、 S&P500指数は最高値を更新。一方、日銀の金融政策決定会合では予想通り政策金利が据え置かれた。日米金融イベント通過後はショートカバーが強まり、19日に710円高で3万7000円を回復した日経225先物は、20日には3万7770円まで買われる場面もみられた。これにより9月4日の急落以降、上値抵抗線として機能していた25日・200日移動平均線を抜いてきた。
さらに、日銀会合後に植田和男総裁は、円高の修正によって物価上振れリスクは相応に減少していると説明。追加利上げに慎重と受け止められ、20日の取引終了後のナイトセッションでは3万8000円を回復した。75日線も突破し、4日の急落局面で残した大陰線(3万6620-3万8630円)を埋めに行く動きが意識されてきそうだ。
20日の取引終了後のナイトセッションでは、概ね3万7900円~3万8180円での推移だったが、23日の祝日取引では3万8400円を上回る場面もみられている。為替市場では円相場が1ドル=144円台前半と円安に振れて推移しており、連休明けの東京市場は一段の上昇が期待される。7月下旬に75日線を割り込み、8月の急落以降のリバウンド局面でも同線が抵抗線として機能していた。この抵抗線を明確に上放れてくると、ショートカバーが強まることになろう。
日経225先物は、ボリンジャーバンドの+1σ(3万8220円)を捉えてきた。バンドは足もとで収斂をみせていたが、先週半ば以降の上昇局面で拡大をみせつつあり、バンドの拡大に沿ったリバウンドが意識されてくる。+1σ水準で底堅さがみられるようだと、9月2日の戻り高値(3万8950円)を目先的なターゲットとしつつ、+2σ(3万9180円)とのレンジに移行することになろう。まずは+1σおよび75日線水準での押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。
また、週足形状では13週線(3万7880円)、26週線(3万8110円)を突破しており、パラボリックは陰転シグナルが継続しているが、SAR値は3万8810円辺りまで低下してきたため、シグナル好転が近づいてきた。9月の戻り高値を捉えてくる局面ではシグナル好転による先高期待なども高まってくると考えられる。
8月の急落局面でヘッジファンドなどは持ち高を解消したとみられるが、すぐさま方針を変更しているとも考えづらく、足もとのリバウンド局面でロングはさほど積み上がっていないと考えられる。反対にショートに傾いているとみられるため、オプション権利行使価格の3万8000円から3万9000円のレンジを想定する。
また、今週は3・9月期決算企業の配当落ちとなる。企業の配当政策によって配当金は高水準であり、27日の配当落ち分は日経平均株価で約280円程度とみられている。パッシブ連動資産はこの配当分を先物買いでヘッジを行う。金額ベースでは日経225先物に2000億円、TOPIX先物に1兆1000億円ほど買い需要が発生するとみられている。この需給要因が下支えとして意識されやすいためショートが仕掛けづらい一方で、押し目待ち狙いのロングは入りやすいとみられる。
なお、20日の米VIX指数は16.15(前日は16.33)に低下した。VIX指数は18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果判明時には19.39まで上昇し、25日線(18日時点17.29)を上回る場面もみられたが20.00を上回ることはなかった。その後の低下で20日には75日線(16.27)を下回り、200日線(14.77)に接近してきた。7月以降、支持線として機能していた75日、200日線を明確に下放れてくると、リスク選好が強まりやすい。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.34倍に上昇した。14.30倍を回復して始まり、一時14.24倍まで軟化する場面もみられたが、200日線(14.22倍)が支持線として意識される形で切り返していた。8月22日に付けた戻り高値の14.35倍に接近しており、この水準を突破してくると、NTロングによるスプレッド狙いの動きに向かわせよう。また、25日にマイクロン・テクノロジーの決算発表が予定されており、決算内容次第でNTスプレッドに影響を与えそうだ。
9月第2週(9月9日-13日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週連続の売り越しであり、売り越し額は1兆0981億円(9月第1週は7553億円の売り越し)だった。なお、現物は1兆5425億円の売り越し(同8235億円の売り越し)と4週連続の売り越しであり、先物は4444億円の買い越し(同物は682億円の買い越し)と4週連続の買い越し。個人は現物と先物の合算で2284億円の買い越しで2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で268億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、23日に米国9月製造業PMI、24日に米国7月S&Pケースシラー住宅価格、米国9月コンファレンスボード消費者信頼感指数、25日に8月企業向けサービス価格指数、米国8月新築住宅販売件数、26日に日銀金融政策決定会合議事要旨(7月30・31日開催分)、米国4-6月期GDP(確報値)、米国8月耐久財受注、パウエルFRB議長がNY連銀主催のカンファレンスで挨拶、27日に9月東京都区部消費者物価指数、7月景気動向指数(確報値)、自民党総裁選挙投開票、中国1-8月工業企業利益、米国8月個人所得、米国8月個人消費支出などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 09月20日 36860 37770 36800 37530 +640
24/12 09月19日 36220 37170 36050 36890 +710
24/12 09月18日 36020 36550 35890 36180 +170
24/12 09月17日 36450 36480 35570 36010 -280
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/12 09月20日 2588.0 2644.0 2584.5 2615.5 +25.5
24/12 09月19日 2547.0 2609.5 2538.0 2590.0 +46
24/12 09月18日 2536.0 2572.5 2520.5 2544.0 +9.5
24/12 09月17日 2555.0 2566.5 2496.5 2534.5 -10.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
09月20日(12月限) 37975 +445
09月19日(12月限) 37530 +640
09月18日(12月限) 36370 +190
09月17日(12月限) 36410 +400
09月16日(12月限) 36435 +145
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
09月13日 1690億円 -2543億円 1兆4256億円 +3072億円
09月06日 4233億円 -706億円 1兆1184億円 -4548億円
08月30日 4940億円 -428億円 1兆5733億円 -313億円
08月23日 5368億円 -25億円 1兆6046億円 +374億円
08月16日 5393億円 -748億円 1兆5671億円 +2230億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
09月18日 3164万株 -25万株 6億6212万株 +4143万株
09月17日 3189万株 -2161万株 6億2069万株 -6026万株
09月13日 5350万株 -1億1836万株 5億6042万株 -4643万株
09月12日 1億7186万株 -4137万株 6億0686万株 +1億5176万株
09月11日 2億1324万株 +3705万株 4億5510万株 +3553万株
09月10日 1億7618万株 +694万株 4億1956万株 +1241万株
09月09日 1億6923万株 +3502万株 4億0715万株 -1126万株
09月06日 1億3421万株 -3199万株 4億1841万株 +252万株
09月05日 1億6621万株 -196万株 4億1589万株 +369万株
09月04日 1億6818万株 +850万株 4億1220万株 -1億0997万株
09月03日 1億5968万株 +323万株 5億2217万株 -2307万株
09月02日 1億5645万株 +8万株 5億4525万株 -1386万株
08月30日 1億5636万株 -836万株 5億5911万株 -279万株
08月29日 1億6473万株 +46万株 5億6190万株 -70万株
08月28日 1億6426万株 +34万株 5億6260万株 +1520万株
08月27日 1億6391万株 -325万株 5億4740万株 +99万株
08月26日 1億6716万株 +22万株 5億4641万株 -1309万株
株探ニュース
2024/09/23 17:00
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