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クラウドワークス:上方修正を発表、IT人材需要が高止まりでM&Aも寄与

配信日時:2024/10/17 11:59 配信元:FISCO
*11:59JST クラウドワークス:上方修正を発表、IT人材需要が高止まりでM&Aも寄与 日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」をはじめとした企業と個人をつなぐマッチングプラットフォームを開発・運営しているクラウドワークス<3900>は10月17日、2024年9月通期業績予想の上方修正を発表した。売上高は15,860百万円→17,100百万円(前期比29.4%増)、売上総利益は7,370比約万円→7,800百万円、営業利益は1,270百万円→1,320百万円(前期比14.5%増)、EBITDA(Non-GAAP)は1,570百万円→1,700百万円(前期比19.7%増)に修正されている。

DX推進等による企業のIT人材需要は依然として高止まりを続けており、IT人材および事務アシスタント人材を中心としたクラウドワークスエージェントの業績が想定を上回って推移している。また、M&Aでグループインした企業の利益貢献もあった。4Q(7-9月期)のみだと営業利益が前年同期で減少したように見えるが、次期に向けた投資を先行させた結果であり、売上総利益の状況からも本業は極めて好調であることが見て取れる。また、会社側からは2025年9月期も増収増益を前提に事業を運営していく旨、アナウンスがなされている。また、中長期の成長目標としては、売上総利益CAGR+20%以上を10年継続することを引続きコミットする旨も、従前から謳われている。

増収・増益を継続しながら成長投資の実行と株主還元の両立が可能な企業体質が一定程度整ったとして、前期は同社としては初の配当と株主優待の発表を行っており、株主還元にも期待が持てる。また、株主優待は上場10周年記念優待として実施し、2024年12月末日に300株以上を保有する株主に対して、QUOカード15,000円分が贈呈される。前期の配当と優待を合算した利回りは6%上回っていたこともあり、比較的高いインカムゲインを確保しながら、成長(キャピタルゲイン)を待てる状況にある。

M&Aでグループインした企業の利益貢献もあったようだが、同社のM&Aを推進する体制は段階的に強化されており、今期2024年9月期は年間5件のM&A・資本業務提携を実行、前期・前々期の年間2件ペースから倍増した。前期以前のM&Aが比較的うまく同社に融合しているのは数値が示すところであるが、8月からはM&Aの体制を大きく拡充するため、執行役員4名がM&AとPMIの両面で緊密に連携する執行体制に移行した。加えて、M&A等の成長投資枠として120億円(現預金からの拠出分 20億円、借入枠100億円)の原資が確保可能となっており、同社はこれらのM&A推進体制の大幅強化により、これまでとは異なる非連続な成長を目指す方針だ。

なお、同社は「個のためのインフラになる」をミッションに、日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」をはじめとした企業と個人をつなぐマッチングプラットフォームを開発・運営。2024年6月末時点で登録ユーザー数は654.8万人(前年同期比+79.1万人)、登録クライアント数は99.0万社(前年同期比+7.3万 社)となり、政府による賃金上昇を伴う円滑な労働移動に向けた法制度整備の進展を追い風とし、ライターやデザイナー、エンジニアなどの多様なスキルを持つフリーランサーや副業人材と企業のマッチングを通じて、企業の生産性向上を支援している。2014年に東証マザーズ上場、2022年の市場再編で東証グロース市場へ(証券コード3900)、2015年には経済産業省 第1回「日本ベンチャー大賞」ワークスタイル革新賞および、グッドデザイン・未来づくりデザイン賞を受賞。

同社のマッチング事業は、ダイレクトマッチング(プラットフォーム領域)とエージェントマッチング(エージェント領域)の2つの形式に分かれている。プラットフォーム領域では、企業とフリーランスが直接契約を結び、システム利用料として同社が手数料を収受する。一方、エージェント領域では、クラウドワークスのエージェントが介在し、業務委託料から手数料を差し引いた金額を収益としている。



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