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伊政府のEV販売奨励金抑制で生産減少=ステランティスCEO

配信日時:2024/01/24 14:13 配信元:REUTERS

[アテッサ(イタリア) 23日 ロイター] - 欧米自動車大手ステランティスのカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は23日、電気自動車(EV)の販売奨励金を抑制するイタリア政府の方針により、今後数カ月にわたり生産が減少すると訴えた。

タバレス氏はイタリア中部アテッサの工場を訪問した際、「当社はイタリア政府に対してこの9カ月、EVの販売支援を要請している」と述べた。

同氏はまた政府に対し、小型EV「フィアット500(チンクエチェント)e」などを生産するトリノのミラフィオーリ工場の保護も求めているとした。同工場は需要低迷を理由に一時的に人員を削減している。

ステランティスは昨年夏からイタリア政府と自動車業界の長期計画について協議を進めてきた。政府は同社に国内の年間生産台数を昨年の約75万台から100万台に引き上げることを期待する一方、ステランティスはエネルギーコストの引き下げやEV販売奨励金などの支援策を求めている。

ロイターが入手した政令の草案によると、政府は2月1日に9億ユーロ(9億500万ドル)規模の新たな販売奨励制度を発表する見込みだ。

タバレス氏は「イタリアのEV販売支援への支出額は欧州のどの国よりもずっと少ない。その結果、われわれはイタリアでの生産を失っている」と強調。既にミラフィオーリ工場での追加生産を巡り9カ月を無駄にしたと話した。

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