午前の日経平均は続伸、「掉尾の一振」への思惑根強い 米株高や円安寄与
[東京 27日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比352円47銭高の3万3658円32銭と続伸した。前日の米株高や、日銀の早期政策修正への思惑後退で為替が円安に振れたことが支援した。買い一巡後も高値圏でのもみ合いが続き、市場では株価が年末にかけて上昇する「掉尾(とうび)の一振」への期待も聞かれた。 日経平均は227円高でスタートし、一時449円高の3万3755円75銭に上昇した。前日の米株高を好感した買いが先行したことに加え、為替が朝方から円安に振れたことで輸出関連株を中心に買い安心感につながり上昇に弾みがついた。12月期の権利付き最終日で、権利を確定する買いも支えになったとみられている。 日銀の金融政策決定会合の主な意見(12月18―19日開催)では、早期の政策修正に慎重な意見が複数確認され、早期正常化への思惑が和らぎ、円安が促されたとみられる。一方、前引けにかけて円安は一服し、日経平均はやや伸び悩んだ。 ソフトバンクグループが一時7%高と急伸し、指数を60円超押し上げた。TモバイルUS株1.1兆円相当を無償取得すると発表し、好感された。指数寄与度の高い半導体関連株の一角もしっかりだった。 三木証券の北沢淳商品部投資情報グループ次長によると、2000年以降の12月の日経平均の上昇率は平均1.54%で、今年に当てはめると3万4000円強になる。「あすは配当落ちでもありハードルは低くはないが、掉尾の一振への期待は根強い」と北沢氏は指摘している。 TOPIXは0.89%高の2359.73ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆7256億7000万円だった。東証33業種では、値上がりは海運やサービス、電気・ガスなど32業種で、値下がりはゴム製品の1業種だった。 東京エレクトロンが年初来高値を更新。イビデンは堅調だった。トヨタ自動車はしっかり。前日に決算を発表したJ.フロント リテイリングは軟調だった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1367銘柄(82%)、値下がりは244銘柄(14%)、変わらずは48銘柄(2%)だった。