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NY外為市場=ドル指数低下、インフレ鈍化で利下げ観測高まる

配信日時:2023/12/23 07:05 配信元:REUTERS

[ニューヨーク 22日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、主要通貨に対するドル指数が一時約5カ月ぶりの水準に低下した。個人消費支出(PCE)価格指数の伸びの鈍化を受け、米連邦準備理事会(FRB)が来年3月に利下げに着手するとの見方が一段と高まった。

商務省発表の11月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比2.6%上昇。伸びは10月の2.9%から鈍化し、2カ月連続で3%を下回った。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前年同月比3.2%上昇。伸びは10月の3.4%から縮小した。

エクイティ・キャピタルのチーフ・マクロエコノミスト、スチュアート・コール氏は「FRBは緩和的な金融スタンスにシフトしたが、今回のPCE統計はこうした動きに一段の重みを加えるものだった」と指摘。「PCE価格指数はFRBが物価の目安として注目する指標で、これまでの金融引き締めの効果がまだ完全に表れていないことを踏まえると、インフレ対応の面で『仕事は終わった』とFRBが見なし始める可能性がある」と述べた。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.08%安の101.7。一時は101.42と、7月終盤以来の安値を付けた。年初からの低下率は約2%になる公算。

ドルは対スイスフランで0.02%安。一時は約9年ぶり安値を付けた。スイス国立銀行(中央銀行)がスイスフランの対ユーロ上限を撤廃した2015年1月の水準に戻った計算になる。

ユーロは対ドルで0.02%高。英ポンドは対ドルで0.09%高の1.2703ドル。

ドルは対円で0.25%高の142.465円。日本の11月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は106.4と、前年同月比2.5%上昇。昨年7月以来の低い伸び率となった。

暗号資産(仮想通貨)ではビットコインが0.34%安の4万3726ドル。

ドル/円 NY終値 142.41/142.44

始値 141.99

高値 142.66

安値 141.90

ユーロ/ドル NY終値 1.1010/1.1014

始値 1.1026

高値 1.1040

安値 1.1001

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