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株価指数先物 【週間展望】 ―米長期金利や中東情勢を睨んでの相場展開に
配信日時:2023/10/15 17:00
配信元:MINKABU
今週の日日経225先物は、米長期金利の動向や緊迫化する中東情勢を睨んでの相場展開となりそうだ。13日の米国市場ではNYダウ]が反発したものの、200日移動平均線水準での攻防を見せている。[[stock/0802/chart|ナスダックは75日線に上値を抑えられて続落し、25日線を下回ってきた。10月のミシガン大消費者態度指数で1年先のインフレ期待が3.8%に上昇し、予想(3.2%程度)を上回ったことでインフレ懸念が再び強まった。また、イスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突が激化するなか、NY原油先物相場が5.7%超の上昇を見せており、地政学リスクが重荷となっている。
米国が決算発表シーズン入りするなか、JPモルガン・チェースが発表した7-9月期決算は市場予想を上回り、一時5.0%ほど上昇する場面も見られた。しかし、金融引き締め長期化懸念や地政学リスクの高まりが重荷となり、1.5%高まで上げ幅を縮めていた。今週はチャールズ・シュワブやバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス・グループなどの金融株のほか、テスラの決算発表が予定されている。決算発表が本格化するなか、主要企業の決算動向は注目されるものの、業績相場には移行しづらそうだ。
また、今週は10月のニューヨーク連銀製造業景気指数、9月の米小売売上高、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、10月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数に加えて、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言などが予定されており、これらの内容から年内の利上げの可能性を見極めたいところであろう。先週はFRB高官らの発言を受けて追加利上げ観測が後退したものの、9月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことで警戒感が再燃していたこともあり、指標の結果などに神経質になりそうだ。
先週の日経225先物は前週後半からのリバウンド基調が継続し、12日に心理的な抵抗線として意識されていた25日、75日移動平均線を明確に上放れ、一時3万2660円まで買われた。翌13日は利食い優勢ながら両線を上回って終えていたが、取引終了後のナイトセッションで割り込み、節目の3万2000円を下回ってきた。そのため、25日、75日線が位置する3万2100円~3万2200円水準が再び抵抗線として意識されやすく、ボリンジャーバンドの-1σが位置する3万1450円処への調整を想定しておく必要がありそうだ。
早い段階で3万2000円を回復してくると、ショートを仕掛けづらくさせようが、上値の重さが意識される局面では短期的にショートが入りやすいと考えられる。ボリンジャーバンドの-1σに接近するようだと、先週のリバウンド分を帳消しにする形で-2σが位置する3万790円までの調整が警戒されよう。一方で、3万2000円処で底堅さが見られると、+1σが位置する3万2790円から節目の3万3000円を意識したトレンドが強まりやすいとみられる。
また、このところバリュー株からグロース株へのリバランスが目立っていたが、この流れが継続するか注目される。これを見極める上でも米長期金利の動向がポイントとなる。13日の米国市場の流れから先週までの反動は意識されやすいが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では年内にあと1回の利上げ予想を示したものの、政策決定においては慎重に進めるとしており、次回のFOMCでは利上げは見送られるとの見方がコンセンサスである。そのため、方向性としてはグロース株へのリバランスの動きが継続しやすいとみておきたい。
VIX指数は19.32(前日は16.69)に上昇した。10月4日に付けた20.88から12日には一時15.44まで低下していたが、75日線を支持線とする形で急伸している。一時20.78まで切り上がる場面もあり、週足形状では52週線を上回ってきた。VIX指数の上昇を狙った動きが入りやすくなったため、リスク回避に向かわせそうだ。
なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で13.98倍に上昇し、一時14.01倍まで切り上げており、8月末以来の水準を回復した。今週は反動が意識されやすいが、14.05倍前後で推移する75日、200日線を捉えてくると、NTショートの巻き戻しが強まる可能性がある。緊迫する中東情勢を背景に持ち高調整も意識されやすく、これまで積み上がっていたバリュー株のポジションを圧縮し、ハイテクなどグロース株を買い戻すリバランスの動きが継続しそうだ。
10月第1週(10月2日-6日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続で売り越しており、売り越し額は8963億円(9月第4週は1兆6370億円の売り越し)だった。なお、現物は5262億円の買い越し(同776億円の売り越し)と5週ぶりの買い越しであり、先物は1兆4226億円の売り越し(同1兆5594億円の売り越し)と3週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で4847億円の買い越しで、3週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で523億円の売り越しとなり、2週ぶりの売り越しだった。
経済スケジュールでは、16日に8月鉱工業生産確報値、米国10月ニューヨーク連銀製造業景気指数、17日に8月第三次産業活動指数、米国9月小売売上高、米国9月鉱工業生産、18日に中国7-9月国内総生産(GDP)、中国9月小売売上高、米国9月住宅着工件数、米国地区連銀経済報告(ベージュブック) 、19日に9月貿易統計、中国9月70都市新築住宅価格動向、米国9月中古住宅販売件数、米国9月コンファレンス・ボード景気先行指数、パウエルFRB議長発言、20日に9月全国消費者物価指数(CPI)などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
11月限 日経225 28225.86 TOPIX 1978.52
12月限 日経225 27576.37 TOPIX 1945.27
01月限 日経225 26325.21 TOPIX 1900.71
02月限 日経225 27779.75 TOPIX 1986.19
03月限 日経225 28377.34 TOPIX 2047.32
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
23/12 10月13日 32610 32650 32090 32250 -390
23/12 10月12日 31970 32660 31860 32640 +740
23/12 10月11日 31780 32040 31760 31900 +170
23/12 10月10日 31080 31820 30860 31730 +710
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
23/12 10月13日 2342.5 2346.0 2302.5 2305.5 -39.0
23/12 10月12日 2308.0 2347.0 2300.5 2344.5 +40.0
23/12 10月11日 2312.0 2320.5 2304.0 2304.5 -1.5
23/12 10月10日 2267.5 2316.5 2255.5 2306.0 +43.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
10月13日(12月限) 31885 -365
10月12日(12月限) 32270 -370
10月11日(12月限) 31990 +90
10月10日(12月限) 31820 +90
10月09日(12月限) 31255 +235
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
10月06日 823億円 +548億円 7594億円 -4435億円
09月29日 274億円 +263億円 1兆2030億円 -2481億円
09月22日 11億円 +11億円 1兆4512億円 -575億円
09月15日 0億円 -39億円 1兆5087億円 +2063億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
10月11日 2265万株 +1092万株 3億3319万株 -365万株
10月10日 1172万株 -1200万株 3億3684万株 -319万株
10月06日 2372万株 +229万株 3億4003万株 -5078万株
10月05日 2143万株 +566万株 3億9082万株 -2385万株
10月04日 1577万株 +326万株 4億1467万株 -3539万株
10月03日 1250万株 +301万株 4億5006万株 -2111万株
10月02日 949万株 +23万株 4億7118万株 -4445万株
09月29日 925万株 -123万株 5億1563万株 -3678万株
09月28日 1048万株 +540万株 5億5242万株 -6654万株
09月27日 508万株 +473万株 6億1897万株 +3551万株
09月26日 34万株 0株 5億8345万株 +3518万株
09月25日 34万株 0株 5億4827万株 -2476万株
■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2022年】
1月14日 701億円
1月25日 701億円
2月14日 701億円
3月07日 701億円
4月07日 701億円
5月19日 701億円
6月13日 701億円
6月17日 701億円
12月2日 701億円
【2023年】
3月13日 701億円
3月14日 701億円
10月4日 701億円
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株価指数先物 【週間展望】―200日線を支持線とした押し目狙いのロング対応
今週の日経225先物は、目先は過熱を冷ます調整が意識されやすいが、押し目待ち狙いのロングが入りやすく、底堅い相場展開が見込まれる。先週は週初に米国と中国が互いの追加関税引き下げで合意し、米中貿易摩擦に対する警戒感が後退。トランプ米大統領は今後90日間の交渉期間で合意できなかったとしても、関税を再び145%に引き上げることはないと述べた。今後の協議進展への期待が高まり、日経225先物は5月13日には3万8790円(ナイトセッションを含む)まで買われる場面があった。
ただし、3月26日につけた直近の戻り高値(3万7970円)をギャップアップで一気に突破し、2月下旬以来の水準を回復してきたことで短期的な過熱感も強まった。為替市場で円相場が一時1ドル=144円台と円高に振れて推移していたことも重荷となり、週半ば以降は利益確定に伴うロング解消の動きが優勢だった。
日経225先物は週後半にかけての調整で3万8000円を割り込んだが、200日移動平均線(3万7440円)が支持線として意識されている。ボリンジャーバンドは上向きで推移しているが、5月に入ってからは+1σと+2σによるレンジに沿った形でリバウンドをみせていた。13日に+2σを突破した後の調整で+1σ(3万7430円)水準まで下げてきたが、+1σと200日線が支持線となるため、押し目待ち狙いのロングを誘う可能性がある。
一方、米格付け会社ムーディーズ・レーティングスは16日、米国の信用格付けを最上位の「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げたと発表。また、同日発表された5月の米ミシガン大学消費者信頼感指数は50.8と市場予想(53.4程度)を下回り、2022年6月以来の低水準だった。1年先の予想インフレ率は7.3%と4月(6.5%)から上昇するなど、トランプ政権の関税政策やインフレ圧力の高まりが警戒されやすい。
トランプ大統領は、今後2~3週間のうちに貿易相手国に対し新たな関税率を一方的に通知する考えを示したと報じられている。多くの国が合意締結を望んでおり、全ての国と協議するだけの時間がないことを理由に挙げている。日本は協議を進めることで合意しているため問題はないものの、積極的な売買を手控えさせる一因となる可能性がある。どの国が対象となるかは不明であり、トランプ氏のSNS投稿などを受けたアルゴリズム発動によるショートには注意しておく必要があろう。
もっとも、先週で決算発表が一巡したことにより、売買を手控えていた国内の機関投資家も動きやすくなったとみられる。決算発表が本格化した4月半ば以降、日経225先物は3万4200円水準から5月13日の3万8790円へと、これといった押し目を作らずに上昇してきた。週間形状では5週連続で陽線を形成し、52週線を一時突破してきたため、買い遅れている機関投資家による押し目狙いのロングが意識される。
日経225先物は26週線(3万7650円)、52週線(3万7860円)辺りで強弱感が対立する可能性はあるが、両線を明確に上抜くと週足の+1σ(3万7730円)と+2σ(3万9120円)によるレンジへと移行する。そのため、まずはオプション権利行使価格の3万7500円から3万9000円のレンジを想定しておきたい。一方で200日線を明確に割り込んでくる局面では、75日線が位置する3万6870円が目先のターゲットになるだろう。
週後半には、赤沢亮正経済再生担当大臣が米関税措置を巡り、ワシントンで3回目の閣僚協議を行う予定である。前週に米国と英国が貿易協定の締結で合意したことで、協議進展への期待が高まっている。交渉に進展がみられるようだと、ロングの動きが強まる可能性がある。そのほか、22日には米国や欧州各国では5月の製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)の発表が予定されており、結果を受けた為替動向には注意しておきたい。
16日の米VIX指数は17.24(15日は17.83)に低下した。先週は米中関税合意を受けて、9日の21.90から週明け12日には200日線を下抜け、18.39と判断の分かれ目となる20.00を一気に割り込んだ。その後も200日線が抵抗線として機能する形での推移を継続。3月26日の直近安値である16.97が射程に入るなかで、リスク選好の状況が続きそうだ。
先週末のNT倍率は先物中心限月で13.76倍(15日は13.79倍)に低下。14日に一時13.86倍まで上昇し、75日線を突破する場面もみられた。その後は短期的な過熱感から東京エレクトロン<8035>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が利食いに押され、低下傾向となった。+2σ(13.82倍)を挟んだ+1σ(13.72倍)と+3σ(13.91倍)とのレンジのなかで、週末に一時13.72倍と+1σ水準まで下げてきたことで、リバランスを想定したNTロングでのスプレッド狙いが入りやすいところだろう。
5月第2週(5月7日-9日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週連続の買い越しであり、買い越し額は5830億円(5月第1週は2192億円の買い越し)だった。なお、現物は3570億円の買い越し(同3946億円の買い越し)と6週連続の買い越しであり、先物は2259億円の買い越し(同1753億円の売り越し)と2週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で4089億円の売り越しと5週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で3505億円の売り越しとなり、3週連続の売り越しだった。
主要スケジュールでは、19日に中国4月鉱工業生産指数、中国4月小売売上高、米国4月コンファレンス・ボード景気先行指数、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOが「COMPUTEX 2025」基調講演、20日にG7財務相・中央銀行総裁会議(~22日)、21日に4月貿易収支、国会で党首討論、22日に3月機械受注、米国5月製造業PMI、23日に4月全国消費者物価指数、米国4月新築住宅販売件数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 05月16日 37680 37840 37490 37770 +60
25/06 05月15日 38170 38200 37600 37710 -430
25/06 05月14日 38190 38510 37860 38140 -60
25/06 05月13日 38200 38790 38150 38200 +500
25/06 05月12日 37550 37840 37310 37700 +180
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 05月16日 2731.5 2752.5 2725.5 2743.5 +10.5
25/06 05月15日 2764.5 2767.5 2724.0 2733.0 -28.5
25/06 05月14日 2770.5 2784.0 2737.0 2761.5 -12.0
25/06 05月13日 2777.0 2816.5 2771.0 2773.5 +28.5
25/06 05月12日 2736.5 2753.5 2718.5 2745.0 +9.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
05月16日(06月限) 37995 +225
05月15日(06月限) 37755 +45
05月14日(06月限) 37720 -420
05月13日(06月限) 38370 +170
05月12日(06月限) 38760 +1060
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
05月09日 148億円 -321億円 1兆6106億円 +162億円
05月02日 469億円 +108億円 1兆5944億円 +511億円
04月25日 361億円 -275億円 1兆5432億円 +752億円
04月18日 637億円 -197億円 1兆4680億円 -3997億円
04月11日 834億円 -301億円 1兆8678億円 -1659億円
04月04日 1136億円 +139億円 2兆0337億円 -4230億円
03月28日 996億円 -550億円 2兆4567億円 +3949億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
05月14日 1805万株 +306万株 6億7650万株 -1233万株
05月13日 1499万株 +415万株 6億8883万株 -794万株
05月12日 1084万株 +644万株 6億9678万株 -474万株
05月09日 440万株 +73万株 7億0152万株 -38万株
05月08日 366万株 -821万株 7億0190万株 +89万株
05月07日 1188万株 -316万株 7億0100万株 +644万株
05月02日 1504万株 -82万株 6億9456万株 -402万株
05月01日 1587万株 -146万株 6億9858万株 +625万株
04月30日 1734万株 -110万株 6億9233万株 -1016万株
04月28日 1845万株 +627万株 7億0249万株 -364万株
04月25日 1217万株 -428万株 7億0613万株 +5678万株
04月24日 1646万株 +102万株 6億4935万株 +2683万株
04月23日 1544万株 -661万株 6億2252万株 -5077万株
04月22日 2205万株 +159万株 6億7329万株 +625万株
04月21日 2046万株 -57万株 6億6703万株 -2073万株
株探ニュース
2025/05/18 17:00
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株価指数先物 【週間展望】―海外勢のショートカバーが強まるか
今週の日経225先物は、10日、11日にスイスで行われた関税を巡る米中閣僚級協議の初動反応として、ボラティリティの高まりが想定される。週初は協議内容がアルゴリズム発動のトリガーとなる可能性があろう。
先週の東京市場は、大型連休明けで3日間の立ち合いだった。8日には、トランプ米政権がすべての貿易相手国を対象に行う「相互関税」において、米英が貿易協定を結ぶことで合意した。これにより米中貿易交渉への期待が高まり、9日の日経平均株価は3月27日以来となる3万7500円を回復。75日移動平均線(3万6950円)で攻防をみせていた日経225先物は同線を突破し、200日線(3万7620円)を捉えてきた。
9日の取引終了後のナイトセッションでは、米中協議の結果を見極めたいとのムードが強まったことで、3万7600円に下がった200日線での攻防となり、持ち高調整に伴うロングの解消が優勢だった。米中協議で進展がみられるようだと同線をクリアし、ショートカバーを中心に3月26日につけた戻り高値3万7970円の突破が意識されやすい。一方で、物別れに終わると、改めてショートポジションを積み増す動きが強まり、75日線までの調整が警戒されやすい。
ボリンジャーバンドでは、上向きで推移する+1σ(3万6530円)と+2σ(3万8150円)によるレンジ内で推移している。5月1日に+1σを突破した後は、+2σに沿ったリバウンドを継続。米中協議が失望を招けば、75日線から+1σ水準までの調整を警戒しておきたい。ただし、米英間の関税合意によって、5月中旬以降に3回目の閣僚級協議を調整している日米交渉についても進展期待が高まりやすい。75日線や+1σ水準までの調整があるようならば、押し目狙いのロングで対応したいところである。
先週はトランプ大統領の発言が大きく市場に影響を与えた。「中国側に譲歩する意向がある」「今すぐ株を買った方がいい」「所得250万ドル以上の富裕層に増税を求める」「対中関税は80%が適切だろう」などと自身のSNSに投稿し、これら発言がアルゴリズム発動のトリガーになっている。米中協議を受けたSNSでの発言が一段と活発化する可能性もあるため、スキャルピング中心のトレードに向かわせやすい面はありそうだ。
今週は決算発表がピークを迎え、週を通じて2000社ほどの企業の発表が予定されている。決算内容を見極めたいとするムードが強まりやすいほか、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさ株の影響を受けやすい点には注意が必要だ。
米中協議を受けた週初以降は、決算の影響を受けやすいほか、米国では13日に4月消費者物価指数(CPI)、15日に4月生産者物価指数(PPI)が発表される。米連邦準備制度理事会(FRB)は当面様子見の姿勢を保っているが、注意を要することになろう。
日経225先物は200日線水準での攻防から、オプション権利行使価格の3万7000円から3万8000円のレンジを想定。75日線割れでは、+1σ水準を支持線とした押し目狙いのロング対応。一方で、200日線を明確に上抜けてくる局面では、+2σの上昇に沿ったトレンド形成となりそうだ。
9日の米VIX指数は21.90(8日は22.48)に低下した。直近で支持線として意識されていた25日線を割り込んでいる。200日線が位置する19.71が射程に入っており、判断の分かれ目となる20.00割れが射程に入ってきたことで、リスク選好に向かわせそうだ。米中協議が進展するようなら、3月26日の直近安値である16.97辺りが意識されそうであり、ショートカバーが強まりやすいだろう。
先週末のNT倍率は先物中心限月で13.71倍に低下しており、+2σ(13.72倍)に抑えられる形になった。ただし、一時13.67倍まで下げる場面もみられたが、+1σ(13.66倍)が支持線として機能しているため、+1σと+2σによるレンジを継続。バンドが緩やかながら上向きで推移していることもあり、NTロングに振れやすいとみておきたい。
5月第1週(4月28日-5月2日)の投資部門別売買動向は12日の引け後に発表され、5月第2週(7日- 9日)については15日に発表される。4月第4週時点で海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で買い越している。日経平均株価は4月25日の3万5705円から5月9日には3万7503円と1800円近く上昇しているため、海外投資家の買い越し基調が継続しているとみられる。現物、先物いずれも3月26日の戻り高値が射程に入るなか、ショートカバーが本格化する可能性があろう。
主要スケジュールでは、12日に3月国際収支、4月景気ウォッチャー調査、米国4月月次財政収支、13日に金融政策決定会合の主な意見(4月30日~5月1日分)、米国4月消費者物価指数、トランプ米大統領・中東歴訪(~16日)、14日に4月国内企業物価、15日に米国4月小売売上高、米国4月生産者物価指数、米国4月鉱工業生産指数、16日に1-3月期GDP、米国4月住宅着工件数、米国4月輸出入物価指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
05月限 日経225 37572.13 TOPIX 2733.00
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 05月09日 37160 37680 37140 37520 +380
25/06 05月08日 36840 37140 36590 37140 +360
25/06 05月07日 36860 37350 36640 36780 -30
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 05月09日 2704.5 2745.0 2702.5 2736.0 +32.5
25/06 05月08日 2696.5 2705.5 2677.5 2703.5 +11.5
25/06 05月07日 2689.0 2721.5 2678.0 2692.0 +5.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
05月09日(06月限) 37470 -50
05月08日(06月限) 37470 +330
05月07日(06月限) 36960 +180
05月06日(06月限) 36750 -60
05月05日(06月限) 37155 +345
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
05月02日 469億円 +108億円 1兆5944億円 +511億円
04月25日 361億円 -275億円 1兆5432億円 +752億円
04月18日 637億円 -197億円 1兆4680億円 -3997億円
04月11日 834億円 -301億円 1兆8678億円 -1659億円
04月04日 1136億円 +139億円 2兆0337億円 -4230億円
03月28日 996億円 -550億円 2兆4567億円 +3949億円
03月21日 1547億円 +80億円 2兆0618億円 +998億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
05月07日 1188万株 -316万株 7億0100万株 +644万株
05月02日 1504万株 -82万株 6億9456万株 -402万株
05月01日 1587万株 -146万株 6億9858万株 +625万株
04月30日 1734万株 -110万株 6億9233万株 -1016万株
04月28日 1845万株 +627万株 7億0249万株 -364万株
04月25日 1217万株 -428万株 7億0613万株 +5678万株
04月24日 1646万株 +102万株 6億4935万株 +2683万株
04月23日 1544万株 -661万株 6億2252万株 -5077万株
04月22日 2205万株 +159万株 6億7329万株 +625万株
04月21日 2046万株 -57万株 6億6703万株 -2073万株
04月18日 2103万株 -19万株 6億8777万株 -3467万株
04月17日 2123万株 -171万株 7億2245万株 -1098万株
04月16日 2295万株 -157万株 7億3343万株 -5431万株
04月15日 2452万株 +91万株 7億8774万株 -1億5278万株
04月14日 2360万株 -440万株 9億4053万株 +965万株
株探ニュース
2025/05/11 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―トランプ関税を警戒も、ショートカバーが本格化へ
株価指数先物 【週間展望】―トランプ関税を警戒も、ショートカバーが本格化へ
トランプ関税を警戒も、ショートカバーが本格化へ
今週の日経225先物はトランプ関税の影響は警戒されるが、順調なリバウンドを継続するなかでショートカバーが入りやすい需給状況が見込まれる。5月2日に一時3万7000円を回復し、同水準に位置する75日移動平均線(3万7000円)を捉えた。祝日取引では3万7350円まで上昇する場面もみられ、同線を上抜いてきた。75日線での攻防を意識しつつも、ボリンジャーバンドの+2σ(3万7550円)と200日線(3万7660円)を射程に捉えてきた。3月26日につけた戻り高値の3万7970円が次第に意識されてくるとみられ、カバーの動きが強まりやすい。
日経平均株価は4月23日から5月2日まで7営業日続伸し、2600円あまり上昇した。その間、東証プライムの出来高が20億株を上回ったのは4月28日と30日の2日間のみであり、この両日は月末のドレッシング買いの影響であろう。それ以外はロングが指数を押し上げたというよりは、積極的な売買が手控えられるなかでショーカバーが中心だったことが窺える。
日経225先物は先週の上昇で13週線(3万6570円)を突破し、2日の取引終了後のナイトセッションで3万6670円まで売られる場面はあったものの、同線が支持線として機能していた。13週線と26週線(3万7670円)によるレンジが意識され、26週線を捉えてくるようだと52週線(3万7880円)が射程に入ってくる。2月第4週(25~28日)に26週、52週線を割り込んだ後は両線に上値を抑えられていただけに、これらを捉えてくるとショートカバーが本格化するとともに、新たなロングの動きが強まることになりそうだ。
トランプ米大統領は4日、製品の大半に145%の関税を課している対中関税について「どこかの時点で引き下げるだろう」と述べていた。一方で、自身のSNSで米国外で製作する全ての映画に100%の関税を課す方針を示しており、関税の影響がエンタメ市場にも広がりをみせてきた。5日の米国市場では、ネットフリックスやウォルト・ディズニー、パラマウント・グローバル、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーが売られ、NYダウ、S&P500指数は10営業日ぶりに下落した。トランプ大統領によるSNS投稿はアルゴリズム発動のトリガーになる可能性がある点には注意しておきたい。
6~7日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。政策金利は据え置きがコンセンサスであるが、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の記者会見などを見極めたいとするムードも強く、積極的なロングは入りにくいだろう。国内では8日にトヨタ自動車<7203>[東証P]、任天堂<7974>[東証P]、コナミグループ<9766>[東証P]、9日にリクルートホールディングス<6098>[東証P]、三井不動産<8801>[東証P]などの決算発表が予定されている。今週末から来週に決算発表のピークを迎えることから、様子見姿勢が強まると、利益確定に伴うロング解消の動きが勢いを増す可能性もある。
そのため、日経225先物は75日線水準での攻防を意識しつつ、200日線とのレンジになりそうだ。オプション権利行使価格では3万6625円から3万7625円のレンジを想定する。3万7000円処での底堅さが意識される局面では、52週線を意識した3万7000円から3万8000円へとレンジが引き上げられよう。
5日の米VIX指数は23.64(2日は22.68)に上昇した。ただし、2日に一時22.34まで下げており、75日線(22.55)を下回る場面もみられていたため、いったんは反発が意識されやすいところだった。トランプ関税の影響を警戒しつつも、同線を明確に割り込んでくると、25日線(19.59)が射程に入ってくるだろう。20.00割れが意識されてくるなか、リスク選好に向かわせそうだ。
先週末のNT倍率は先物中心限月で13.69倍(1日は13.61倍)に上昇した。ボリンジャーバンドの+1σ突破から+2σ(13.70倍)水準まで切り上がってきている。週足では1月下旬以降、上値を抑えられていた13週線(13.74倍)に接近してきた。同線を上抜けてくるようだと、NTショートを巻き戻す動きが強まりそうだ。
4月第4週(4月21日-25日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の買い越しであり、買い越し額は5242億円(4月第3週は3452億円の買い越し)だった。なお、現物は2881億円の買い越し(同1503億円の買い越し)と4週連続の買い越しであり、先物は2360億円の買い越し(同1948億円の買い越し)と2週連続の買い越し。個人は現物と先物の合算で4710億円の売り越しと3週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1865億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。
主要スケジュールでは、6日に中国4月財新サービス業PMI、米国3月貿易収支、7日にFOMC終了後に政策金利、パウエルFRB議長記者会見、8日に日銀金融政策決定会合議事要旨(3月18・19日開催分)、イングランド銀行政策金利、米国1-3月期非農業部門労働生産性指数、9日にオプションSQ、3月全世帯家計調査、3月景気動向指数、中国4月貿易収支などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 05月02日 36600 37070 36540 36810 +260
25/06 05月01日 36120 36570 35630 36550 +520
25/06 04月30日 35880 36230 35710 36030 +120
25/06 04月28日 35700 36100 35480 35910 +130
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 05月02日 2685.0 2714.5 2679.5 2687.0 +3.0
25/06 05月01日 2672.5 2687.5 2631.5 2684.0 +19.5
25/06 04月30日 2652.0 2685.5 2649.0 2664.5 +11.0
25/06 04月28日 2630.0 2670.0 2618.5 2653.5 +17.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
05月05日(06月限) 37155 +345
05月02日(06月限) 37215 +405
05月01日(06月限) 36845 +295
04月30日(06月限) 36165 +135
04月29日(06月限) 36085 +175
04月28日(06月限) 35925 +15
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
04月25日 361億円 -275億円 1兆5432億円 +752億円
04月18日 637億円 -197億円 1兆4680億円 -3997億円
04月11日 834億円 -301億円 1兆8678億円 -1659億円
04月04日 1136億円 +139億円 2兆0337億円 -4230億円
03月28日 996億円 -550億円 2兆4567億円 +3949億円
03月21日 1547億円 +80億円 2兆0618億円 +998億円
03月14日 1466億円 -1555億円 1兆9619億円 +2885億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月30日 1734万株 -110万株 6億9233万株 -1016万株
04月28日 1845万株 +627万株 7億0249万株 -364万株
04月25日 1217万株 -428万株 7億0613万株 +5678万株
04月24日 1646万株 +102万株 6億4935万株 +2683万株
04月23日 1544万株 -661万株 6億2252万株 -5077万株
04月22日 2205万株 +159万株 6億7329万株 +625万株
04月21日 2046万株 -57万株 6億6703万株 -2073万株
04月18日 2103万株 -19万株 6億8777万株 -3467万株
04月17日 2123万株 -171万株 7億2245万株 -1098万株
04月16日 2295万株 -157万株 7億3343万株 -5431万株
04月15日 2452万株 +91万株 7億8774万株 -1億5278万株
04月14日 2360万株 -440万株 9億4053万株 +965万株
04月11日 2801万株 +933万株 9億3088万株 -3852万株
04月10日 1867万株 -388万株 9億6940万株 +2553万株
04月09日 2256万株 -1489万株 9億4387万株 -675万株
04月08日 3746万株 -581万株 9億5062万株 +617万株
04月07日 4327万株 -80万株 9億4444万株 -7288万株
株探ニュース
2025/05/06 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―米関税政策を睨みつつ、ショートカバーが強まる
今週の日経225先物は、ゴールデンウィークに入り積極的にポジションを傾ける動きは限られるが、ショートカバーが強まりやすく、リバウンドを意識したスタンスとなろう。
先週21日は18日の欧米市場がグッドフライデー(聖金曜日)の祝日で休場だった影響で海外投資家の資金流入が限られ、3営業日ぶりに反落したが、その後は4日続伸し25日には一時3万5870円まで上げ幅を広げた。今回のリバウンドで25日移動平均線(3万4910円)を明確に上抜けて、25日の取引終了後のナイトセッションでは3万6000円を突破し、3月下旬以来の水準を回復してきた。
これにより25日線とボリンジャーバンドの+1σ(3万6470円)とのレンジに移行したため、目先的には+1σの突破を狙った動きとなろう。同バンドを突破してくると75日線の3万7120円、200日線の3万7730円、+2σの3万8070円が意識されてくるとみられ、3月26日戻り高値3万7970円から4月7日安値3万0650円の下げを完全に埋めてくる可能性が高まる。
25日の米国市場では主要な株価指数が上昇した。米中対立への過度な懸念が和らぐなか、NYダウが前日までの3日間で1900ドルあまり上昇したこともあり、主力株の一角に利益確定の売りが出て下落に転じる場面もあった。ただし、エヌビディアが4%を超す上昇となったほか、アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトなどが買われた。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料となりそうだ。
決算発表が本格化するなか、先週はファナック<6954>[東証P]の株価反応が投資家のセンチメントを明るくさせた。最終赤字拡大へ下方修正を行った日産自動車<7201>[東証P]も、構造改革への期待から株価が上昇した。また、25日の引け後に発表されたアドバンテスト<6857>[東証P]の決算は、2026年3月期の見通しが市場コンセンサスを下回ったが、同時に自社株買いを発表。PTS(私設取引)、ADR(米預託証券)では小動きながら、アク抜け感が強まるようだと、一段とセンチメントを明るくさせそうである。
30日に赤沢亮正経済財政再生相が訪米し、ベッセント米財務長官らと関税を巡る2回目の協議が予定されている。前週行われた第1回目の協議では、両国の良好な関係が確認されていた。楽観はできないが、トランプ米大統領は25日、日本と非常によい関係にあり、合意はかなり近いと述べている。関税交渉の進展期待によりショートを仕掛けづらくせるとともに、押し目待ち狙いのロングが入りやすい。国内では30日~5月1日に日銀の金融政策決定会合が開かれる。トランプ関税の影響を踏まえて利上げは見送られるとの見方が大勢であり、無難に通過することになるだろう。
日経225先物は、まずは+1σをターゲットとしたロング優勢の展開が期待される。29日の祝日を挟むうえ、週末からの4連休を控えて上値追いの動きは強まりにくいが、+1σ水準を回復したとしても戻り待ち狙いのショートは避けておきたい。レンジとしてはオプション権利行使価格の3万5500円から3万7000円辺りを想定する。
25日の米VIX指数は24.84(24日は26.47)に低下した。23日に25日線(28.82)を割り込み、その後も低下基調を継続した。4月3日から7日にかけての急伸前の水準まで下がってきた。20.00を上回っている状況であるが、目先的には75日線が位置する22.13辺りが意識されてくるため、リスク選好に向かわせよう。
先週のNT倍率は先物中心限月で13.57倍(24日は13.52倍)に上昇し、前週比で変わらずだった。23日に13.46倍に低下する場面もみられたが、週末は「中国が米国から輸入する半導体製品の一部を報復関税の対象から除外した」との報道をきっかけにハイテク株が買われ、日経平均型が優勢となるなかで切り返した。25日線が支持線として機能してくるようだと、リバランスを想定したNTロングへの転換を意識しておきたい。
4月第3週(4月14日-18日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週ぶりの買い越しであり、買い越し額は3452億円(4月第2週は1958億円の売り越し)だった。なお、現物は1503億円の買い越し(同1582億円の買い越し)と3週連続の買い越しであり、先物は1948億円の買い越し(同3540億円の売り越し)と4週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で3441億円の売り越しと2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1670億円の買い越しとなり、2週連続の買い越し。
主要スケジュールでは、29日に米国4月コンファレンスボード消費者信頼感指数、30日に3月鉱工業生産、中国4月製造業PMI、米国4月ADP雇用統計、米国1-3月期GDP、米国3月個人所得、米国3月個人消費支出、5月1日に日銀金融政策決定会合終了後に政策金利発表、日銀総裁記者会見、米国4月ISM製造業景気指数、赤澤経済再生担当大臣が米関税措置を巡る2回目の閣僚交渉(見通し)、2日に3月完全失業率、米国4月雇用統計などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 04月25日 34940 35870 34790 35780 +750
25/06 04月24日 35000 35510 34970 35030 +110
25/06 04月23日 34330 35400 34290 34920 +640
25/06 04月22日 34190 34370 33860 34280 +20
25/06 04月21日 34730 34820 34240 34260 -570
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 04月25日 2586.0 2640.5 2574.5 2636.0 +45.5
25/06 04月24日 2596.0 2629.0 2588.5 2590.5 +4.5
25/06 04月23日 2540.5 2613.0 2537.5 2586.0 +49.5
25/06 04月22日 2520.0 2539.0 2497.5 2536.5 +12.5
25/06 04月21日 2557.5 2564.5 2522.5 2524.0 -41.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
04月25日(06月限) 36000 +220
04月24日(06月限) 35570 +540
04月23日(06月限) 35355 +435
04月22日(06月限) 34845 +565
04月21日(06月限) 34155 -105
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
04月18日 637億円 -197億円 1兆4680億円 -3997億円
04月11日 834億円 -301億円 1兆8678億円 -1659億円
04月04日 1136億円 +139億円 2兆0337億円 -4230億円
03月28日 996億円 -550億円 2兆4567億円 +3949億円
03月21日 1547億円 +80億円 2兆0618億円 +998億円
03月14日 1466億円 -1555億円 1兆9619億円 +2885億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月23日 1544万株 -661万株 6億2252万株 -5077万株
04月22日 2205万株 +159万株 6億7329万株 +625万株
04月21日 2046万株 -57万株 6億6703万株 -2073万株
04月18日 2103万株 -19万株 6億8777万株 -3467万株
04月17日 2123万株 -171万株 7億2245万株 -1098万株
04月16日 2295万株 -157万株 7億3343万株 -5431万株
04月15日 2452万株 +91万株 7億8774万株 -1億5278万株
04月14日 2360万株 -440万株 9億4053万株 +965万株
04月11日 2801万株 +933万株 9億3088万株 -3852万株
04月10日 1867万株 -388万株 9億6940万株 +2553万株
04月09日 2256万株 -1489万株 9億4387万株 -675万株
04月08日 3746万株 -581万株 9億5062万株 +617万株
04月07日 4327万株 -80万株 9億4444万株 -7288万株
04月04日 4407万株 -237万株 10億1733万株 -330万株
04月03日 4644万株 +614万株 10億2063万株 -2867万株
04月02日 4030万株 +123万株 10億4931万株 -1990万株
04月01日 3907万株 +186万株 10億6921万株 +737万株
03月31日 3720万株 +437万株 10億6184万株 -1518万株
株探ニュース
2025/04/27 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―3万5000円、25日線が射程に入る
今週の日経225先物は、需給の改善により底堅さが意識される相場展開が見込まれる。先週(14~18日)の日経225先物は週間で1310円上昇。14日には3万2700円まで売られたが、関税を巡る協議で日米両国の良好な関係が確認され、交渉進展への期待が高まるなかで18日は3万4830円と同日の高値で終えた。
これにより、3月26日戻り高値から4月7日安値までの下落に対する半値戻し水準となる3万4310円を突破した。日経平均株価も半値戻しの3万4500円処を突破したことで需給状況は改善してきたと考えられる。先週の上昇に対する利益確定の動きが入りやすいものの、ショートは仕掛けにくくさせそうである。
日経225先物は4月7日の3万0650円をボトムとしたリバウンドにより、ボリンジャーバンドの-3σ割れから-2σ、-1σを突破し、中心値(25日移動平均線)に接近してきた。節目の3万5000円と25日線が位置する3万5320円への接近ではショートを誘う可能性はあるが、同水準を突破してくると+1σ(3万7200円)、75日線(3万7420円)が射程に入ってくるため、ショートカバーが強まりやすいだろう。
週足の日経225先物は先週の上昇で-2σ(3万3180円)から-1σ(3万5120円)に接近してきた。今週は-1σが3万4790円まで下がってくることで、同バンドを突破してくると、センチメントを明るくさせ、ショートカバーを誘うことになろう。そのため、オプション権利行使価格の3万4250円から3万5250円のレンジを想定する。節目の3万5000円に接近する局面では、押し目狙いのロングもエントリーポイントを引き上げてきそうだ。
18日の米国市場はグッドフライデー(聖金曜日)の祝日で休場だった。日経225先物は、18日取引終了後のナイトセッションは日中比180円安の3万4650円と下落しているが、商いは低水準で、薄商いのなかで持ち高調整の動きが優勢だったとみられる。週初は海外市場休場の影響から引き続き商いは膨らみづらいだろう。
17日夕に1-3月期決算を発表したネットフリックスは、4-9月期見通しともに市場予想を上回る内容だった。時間外取引では3.4%上昇したため、祝日明けの米国市場ではこれを評価した展開が見込まれる。
ただし、17日の米国では予想を下回る決算を発表したユナイテッドヘルス・グループが22%超下落し、NYダウの下落につながっていた。今週は22日にテスラ、23日にIBM、ラムリサーチ、24日にインテル、アルファベット、プロクター・アンド・ギャンブルなどが発表を予定しており、個別の決算の影響には注意したいところだろう。
もっとも、トランプ関税による不確実性が高まるなかで、決算を手掛かりとした物色に向かわせている点については、一時の混乱から市場は落ち着きをみせてきたとも考えられる。国内では23日にファナック<6954>、24日にニデック<6594>、25日に信越化学工業<4063>、アドバンテスト<6857>などの決算発表が予定されている。指数インパクトの大きい銘柄の決算では、先物主導で反応をみせてくる可能性がある。
17日の米VIX指数は29.65(16日は32.64)に低下した。7日に60.13まで急伸した後は荒い値動きが続いていたが、先週は30.00~35.00辺りでやや落ち着いた値動きだった。25日線(27.66)を上回っている状況のため楽観はできないが、関税が再発動されるとみられる7月の期限までは各国の交渉協議の進展が期待されるため、落ち着きをみせてきそうだ。25日線を割り込んでくるようだと、安心感につながろう。
先週のNT倍率は先物中心限月で13.57倍(17日は13.58倍)に低下した。14日に13.68倍に上昇する場面もみられたが、その後は上値を切り下げる一方で、下値は25日線(13.55倍)での底堅さが意識されている。同線が支持線として機能するかを見極めつつ、1月23日の高値14.54倍から4月1日の安値13.32倍までの下げに対するリバランスを想定したNTロングへの転換を意識しておきたい。
4月第2週(4月7日-11日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続の売り越しであり、売り越し額は1958億円(4月第1週は7730億円の売り越し)だった。なお、現物は1582億円の買い越し(同6011億円の買い越し)と2連続の買い越しであり、先物は3540億円の売り越し(同1兆3741億円の売り越し)と3週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で1569億円の売り越しと3週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で3880億円の買い越しとなり、2週ぶりの買い越し。
主要スケジュールでは、21日に米国3月コンファレンス・ボード景気先行指数、22日にIMF世界経済見通し、23日に米国4月製造業PMI、米国4月サービス業PMI、米国3月新築住宅販売件数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、24日にG20財務相・中央銀行総裁会議(~24日)、米国3月耐久財受注、25日に4月東京都区部消費者物価指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 04月18日 34430 34830 34270 34830 +400
25/06 04月17日 33780 34430 33600 34430 +510
25/06 04月16日 34420 34630 33680 33920 -440
25/06 04月15日 34200 34500 33980 34360 +190
25/06 04月14日 33170 34350 32700 34170 +650
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 04月18日 2534.0 2565.5 2525.5 2565.5 +30.5
25/06 04月17日 2490.0 2536.0 2477.5 2535.0 +35.0
25/06 04月16日 2523.0 2540.5 2478.5 2500.0 -16.5
25/06 04月15日 2500.0 2529.5 2491.0 2516.5 +19.0
25/06 04月14日 2430.5 2519.5 2393.5 2497.5 +39.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
04月18日(06月限) 休場
04月17日(06月限) 34465 +35
04月16日(06月限) 33835 -85
04月15日(06月限) 34490 +130
04月14日(06月限) 34295 +125
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
04月11日 834億円 -301億円 1兆8678億円 -1659億円
04月04日 1136億円 +139億円 2兆0337億円 -4230億円
03月28日 996億円 -550億円 2兆4567億円 +3949億円
03月21日 1547億円 +80億円 2兆0618億円 +998億円
03月14日 1466億円 -1555億円 1兆9619億円 +2885億円
03月07日 3021億円 +340億円 1兆6734億円 -2386億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月16日 2295万株 -157万株 7億3343万株 -5431万株
04月15日 2452万株 +91万株 7億8774万株 -1億5278万株
04月14日 2360万株 -440万株 9億4053万株 +965万株
04月11日 2801万株 +933万株 9億3088万株 -3852万株
04月10日 1867万株 -388万株 9億6940万株 +2553万株
04月09日 2256万株 -1489万株 9億4387万株 -675万株
04月08日 3746万株 -581万株 9億5062万株 +617万株
04月07日 4327万株 -80万株 9億4444万株 -7288万株
04月04日 4407万株 -237万株 10億1733万株 -330万株
04月03日 4644万株 +614万株 10億2063万株 -2867万株
04月02日 4030万株 +123万株 10億4931万株 -1990万株
04月01日 3907万株 +186万株 10億6921万株 +737万株
03月31日 3720万株 +437万株 10億6184万株 -1518万株
03月28日 3283万株 -533万株 10億7703万株 +629万株
03月27日 3816万株 -1302万株 10億7073万株 +7314万株
03月26日 5119万株 -108万株 9億9758万株 +7869万株
03月25日 5227万株 +42万株 9億1889万株 +1233万株
03月24日 5184万株 +98万株 9億0656万株 +561万株
株探ニュース
2025/04/20 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―関税協議やハイテク株高期待でロング対応
今週の日経225先物は、引き続き米政策を巡る各国の動向のほか、トランプ大統領の発言による混乱を警戒しつつも、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。中国は米国に対する報復関税を125%に引き上げたが、米側が再度関税を引き上げたとしてもこれ以上対抗しないとの見解を示しており、米中貿易摩擦に対する警戒が和らぐ可能性がある。
「相互関税」に対し報復措置をとらない大半の国は90日間関税が一時停止されたことで、この間に米国と協議を行うとみられる。日本は赤澤経済再生相が訪米し、17日にベッセント財務長官らと交渉を行う見通しである。二国間協議の進展期待によりショートは仕掛けづらく、ロングに傾きやすくなろう。
11日の米国市場では主要な株価指数が反発した。中国がこれ以上の報復関税は講じない考えを示したことが好感された。また、ボストン連銀のコリンズ総裁が、金融市場は持ちこたえており、しっかり機能していると発言。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁も介入が正当化されるような兆候は見られないと指摘したことで、金融市場全般に対する過度な警戒感が和らいだ。
トランプ大統領は、スマートフォンやコンピューター機器、半導体製造装置を相互関税の対象から除外した。1月高値から半値水準まで下落しているアドバンテスト<6857>[東証P]や昨年7月高値から3分の1程度まで売られたディスコ<6146>[東証P]といった、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になる可能性がある。
先週の日経225先物は連日4ケタの変動幅での乱高下を演じ、3万0650円~3万5140円(ナイトセッションを含む)での荒い値動きながら前週比では240円安だった。今後もトランプ大統領のSNS投稿などをきっかけにアルゴリズムが発動することで荒い値動きが目立つだろうが、冷静に押し目を狙いたい。
日経225先物は、11日取引終了後のナイトセッションでは日中比200円高の3万3720円で終えた。売り先行で始まり、ナイトセッションでも1000円超の値幅とはなったが、中盤以降はショートカバーが優勢だった。ボリンジャーバンドでは7日に3万0650円まで急落する局面で-3σを大きく割り込んだが、その後は荒い値動きながら-2σを突破し、-1σを捉える形状をみせている。バンドは下向きで推移しているものの、-2σ(3万1940円)と-1σ(3万3840円)によるレンジを意識しつつ、-1σ突破から中心値である25日移動平均線(3万5740円)を射程に入れたロング優勢の展開が見込まれよう。
週足では-3σ割れから長い下ヒゲを残す形で-2σ水準を回復。ナイトセッションでは-2σ(3万2860円)を上回っての推移になった。-1σ(3万4920円)とのレンジが意識されてくるほか、下落要因は違うものの、形状としては昨年8月の長い下ヒゲを残しての-3σ割れからの切り返しと酷似しており、目先の底打ちも期待されてこよう。そのため、オプション権利行使価格の3万2000円から3万6000円のレンジを想定。
11日の米VIX指数は37.56(10日は40.72)に低下した。7日に60.13まで急伸した後は荒い値動きながら9日には31.90まで下げる場面もあった。25日線(26.88)を上回っている状況のため楽観はできないが、ひとまず落ち着きをみせてきそうだ。
JPモルガン・チェースが発表した第1四半期決算は一株利益が市場の予想を上回り、11日の米国市場で4%高だった。今週は14日にゴールドマン・サックス・グループ、15日にバンク・オブ・アメリカ、シティグループ、17日にネットフリックス、ユナイテッドヘルス・グループなどの決算発表が予定されており、主要企業の業績動向に関心が集まることになろう。
先週のNT倍率は先物中心限月で13.63倍(10日は13.62倍)に上昇した。一時13.55まで低下して25日線(13.57倍)を下回る場面もみられた。その後は下ヒゲを残す形で同線を上回って推移した。1月23日の高値14.54倍から4月1日の安値13.32倍までの下げに対するリバランスを想定し、75日線(14.00倍)、200日線(14.15倍)辺りを目先のターゲットとしたNTロングに振れやすいとみておきたい。
4月第1週(3月31日-4月4日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の売り越しであり、売り越し額は7730億円(3月第4週は1兆2821億円の売り越し)だった。なお、現物は6011億円の買い越し(同8416億円の売り越し)と2週ぶりの買い越しであり、先物は1兆3741億円の売り越し(同4404億円の売り越し)と2週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で7274億円の買い越しと2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1976億円の売り越しとなり、2週ぶりの売り越し。
主要スケジュールでは、14日に中国3月貿易収支、15日に米国4月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米国3月輸出入物価指数、16日に2月機械受注、中国1-3月期GDP、中国3月鉱工業生産指数、中国3月小売売上高、米国3月小売売上高、米国3月鉱工業生産指数、パウエルFRB議長講演、17日にECB(欧州中央銀行)政策金利、米国3月住宅着工件数、ラガルドECB総裁記者会見、18日に3月全国消費者物価指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
04月限 日経225 32737.29 TOPIX 2418.70
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 04月11日 34250 34260 32470 33520 -1120
25/06 04月10日 32300 35140 31120 34640 +2810
25/06 04月09日 33190 33920 31280 31830 -1270
25/06 04月08日 30940 33430 30790 33100 +2140
25/06 04月07日 33550 33660 30650 30960 -2800
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 04月11日 2516.0 2516.0 2370.0 2458.0 -84.5
25/06 04月10日 2389.0 2590.5 2301.0 2542.5 +192.5
25/06 04月09日 2443.5 2488.0 2319.5 2350.0 -83.5
25/06 04月08日 2262.5 2455.5 2256.0 2433.5 +166.5
25/06 04月07日 2464.5 2469.0 2223.5 2267.0 -208.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
04月11日(06月限) 33650 +130
04月10日(06月限) 33400 -1240
04月09日(06月限) 34860 +3030
04月08日(06月限) 32245 -855
04月07日(06月限) 32225 +1265
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
04月04日 1136億円 +139億円 2兆0337億円 -4230億円
03月28日 996億円 -550億円 2兆4567億円 +3949億円
03月21日 1547億円 +80億円 2兆0618億円 +998億円
03月14日 1466億円 -1555億円 1兆9619億円 +2885億円
03月07日 3021億円 +340億円 1兆6734億円 -2386億円
02月28日 2680億円 +1010億円 1兆9120億円 -64億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月09日 2256万株 -1489万株 9億4387万株 -675万株
04月08日 3746万株 -581万株 9億5062万株 +617万株
04月07日 4327万株 -80万株 9億4444万株 -7288万株
04月04日 4407万株 -237万株 10億1733万株 -330万株
04月03日 4644万株 +614万株 10億2063万株 -2867万株
04月02日 4030万株 +123万株 10億4931万株 -1990万株
04月01日 3907万株 +186万株 10億6921万株 +737万株
03月31日 3720万株 +437万株 10億6184万株 -1518万株
03月28日 3283万株 -533万株 10億7703万株 +629万株
03月27日 3816万株 -1302万株 10億7073万株 +7314万株
03月26日 5119万株 -108万株 9億9758万株 +7869万株
03月25日 5227万株 +42万株 9億1889万株 +1233万株
03月24日 5184万株 +98万株 9億0656万株 +561万株
03月21日 5086万株 +387万株 9億0095万株 +443万株
03月19日 4698万株 -58万株 8億9651万株 +75万株
03月18日 4756万株 0株 8億9576万株 +2180万株
03月17日 4756万株 -28万株 8億7395万株 +46万株
株探ニュース
2025/04/13 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―下へのバイアスが落ち着く局面を狙ったロング対応
今週の日経225先物は、トランプ政権の「相互関税」を巡る各国の対応を見極めながらの神経質な相場展開になりそうだ。中国政府は4日、米国が中国からの輸入品に34%の関税を上乗せしたことへの対抗措置として、米国からの全ての輸入品に34%の追加関税をかけると発表した。さらに、レアアースなどの輸出規制の強化なども決めた。貿易戦争の激化による世界的な景気後退リスクが、投資家のセンチメントを冷ますことになろう。
4日の米国市場では、中国の報復関税による景気・企業業績の悪化が警戒され、主要な株価指数は軒並み5%を超す大幅下落となった。いずれも昨年8月の安値を大きく割り込んでおり、NYダウは4万ドルの大台割れで、昨年5月下旬以来、約10カ月ぶりの安値となった。また、トランプ大統領が3日夕、半導体と医薬品に対する関税引き上げを近く発表する考えを示したことで、半導体SOX指数の下落率は7%を超えた。JPモルガン・チェースでは、米国と世界が景気後退入りする確率を従来の40%から60%へ引き上げている。
トランプ大統領が発表した相互関税の内容は、世界で驚きをもって受け止められた。日本の適用率24%は予想を超える最悪シナリオといった見方もあり、日経225先物は週間で3250円下落した。4日の取引終了後のナイトセッションは日中比1540円安の3万2220円で終えており、一時3万1970円まで売られる場面もあった。今週も週初から波乱の展開が見込まれ、昨年8月5日につけた安値である3万0370円が射程に入ってくるとともに、23年5月以来の3万円割れが意識されてくる可能性がありそうだ。
一方で、今後は各国政府間の協議に関心が集まり、いずれかの国が米国から譲歩を引き出すことができれば、買い戻しが意識されるだろう。国内では石破首相が今週にもトランプ大統領と電話協議を行うとみられており、その結果が注目されよう。もっとも、目先底をつけてくる可能性はあるものの、地合いが急改善することは期待しづらい。
日経225先物はボリンジャーバンドの-3σ(3万2670円)を大きく割り込んでおり、売られ過ぎが意識される状況である。ただし、バンドが拡大傾向にあるなか下向きで推移する-3σに沿った調整を続けていることで、押し目狙いのタイミングが見極めにくい。週足の-3σは3万1010円まで下げており、昨年8月安値の水準に接近してきた。まずは、オプション権利行使価格の3万円から3万4000円辺りの広めのレンジを想定する。
なお、トランプ大統領が2日夕(日本では3日早朝)に発表した相互関税を受けた東京市場の初動反応では、パニック的な売りが集中したが、さらに3日の米国市場の大幅な下げの影響により4日も一段安となった。東証プライムの売買高は昨年10月30日以来となる30億株超に膨れ、ポジション解消が進んだと考えられる。リスク回避によるポジション圧縮は一巡したとの見方が出てきそうだ。
一方で、今後は各国の協議の進展に期待が高まりやすく、ショートを仕掛けづらくさせよう。しばらくはスキャルピング中心のトレードを余儀なくされようが、下へのバイアスが落ち着く局面を狙ったロング対応に向かわせそうだ。
4日の米VIX指数は45.31(3日は30.02)に急伸した。3日に3月11日の戻り高値29.57を捉えたが、4日の大幅な上昇によって昨年8月5日の高値38.57を上抜き、2020年4月以来の水準となった。チャート上で長い上ヒゲを残せればピーク感も出てきそうだが、ほぼ高値圏で終えている状況であるため、一段の上昇が警戒されやすい。方向性としては2020年3月につけた高値82.69が意識されてリスク回避姿勢を強めそうだが、各国の関税対応次第で急速に低下する可能性もあるだろう。
先週末のNT倍率は先物中心限月で13.63倍に上昇した。25日移動平均線(13.60倍)を上回ってきており、1月23日の14.54倍から4月1日の13.32倍までの調整トレンドに対するリバウンドが意識された。米国の相互関税を受けてポジション解消に向かう過程で、結果的には1月下旬から強まっていたNTショートのポジションを巻き戻す形となった。先週の反動をみせてくる展開もありそうだが、今後底入れからリバウンドを強めてくるようなら、NTロングによるスプレッド狙いに向かわせよう。
3月第4週(3月24日-28日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの売り越しであり、売り越し額は1兆2821億円(3月第3週は6982億円の買い越し)だった。なお、現物は8416億円の売り越し(同2611億円の買い越し)と2週ぶりの売り越しであり、先物は4404億円の売り越し(同4371億円の買い越し)と3週ぶりの売り越し。個人は現物と先物の合算で5878億円の買い越しと4週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で5027億円の買い越しとなり、2週ぶりの買い越し。
主要スケジュールでは、7日に2月景気動向指数、米国2月消費者信用残高、8日に2月国際収支、3月景気ウォッチャー調査、9日に米国2月卸売売上高、FOMC議事要旨(3月18日~19日開催分)、米国による各国・地域別の上乗せ分の相互関税が発効、10日に3月国内企業物価、中国3月消費者物価指数、中国3月生産者物価指数、米国3月消費者物価指数、11日に米国3月生産者物価指数、米国4月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 04月04日 34780 34830 33300 33760 -1090
25/06 04月03日 35700 36510 33390 34850 -910
25/06 04月02日 35550 35880 35130 35760 +140
25/06 04月01日 35770 36140 35480 35620 -100
25/06 03月31日 36880 36890 35580 35720 -1290
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 04月04日 2568.5 2572.5 2438.5 2475.5 -99.0
25/06 04月03日 2646.0 2699.0 2497.5 2574.5 -76.0
25/06 04月02日 2656.0 2678.5 2630.5 2650.5 -9.5
25/06 04月01日 2669.5 2700.0 2654.5 2660.0 -1.0
25/06 03月31日 2739.5 2741.0 2651.0 2661.0 -86.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
04月04日(06月限) 32245 -1515
04月03日(06月限) 33895 -955
04月02日(06月限) 35990 +230
04月01日(06月限) 35745 +125
03月31日(06月限) 36045 +325
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
03月28日 996億円 -550億円 2兆4567億円 +3949億円
03月21日 1547億円 +80億円 2兆0618億円 +998億円
03月14日 1466億円 -1555億円 1兆9619億円 +2885億円
03月07日 3021億円 +340億円 1兆6734億円 -2386億円
02月28日 2680億円 +1010億円 1兆9120億円 -64億円
02月21日 1669億円 +53億円 1兆9184億円 -1573億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月02日 4030万株 +123万株 10億4931万株 -1990万株
04月01日 3907万株 +186万株 10億6921万株 +737万株
03月31日 3720万株 +437万株 10億6184万株 -1518万株
03月28日 3283万株 -533万株 10億7703万株 +629万株
03月27日 3816万株 -1302万株 10億7073万株 +7314万株
03月26日 5119万株 -108万株 9億9758万株 +7869万株
03月25日 5227万株 +42万株 9億1889万株 +1233万株
03月24日 5184万株 +98万株 9億0656万株 +561万株
03月21日 5086万株 +387万株 9億0095万株 +443万株
03月19日 4698万株 -58万株 8億9651万株 +75万株
03月18日 4756万株 0株 8億9576万株 +2180万株
03月17日 4756万株 -28万株 8億7395万株 +46万株
03月14日 4785万株 -3637万株 8億7348万株 +8189万株
03月13日 8422万株 -1199万株 7億9159万株 +9349万株
03月12日 9622万株 -5万株 6億9810万株 +2585万株
03月11日 9627万株 +198万株 6億7225万株 -662万株
03月10日 9429万株 +198万株 6億7887万株 -1422万株
株探ニュース
2025/04/06 17:00
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リバランスを狙ったスキャルピング中心のトレード
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 36020 +300 (+0.83%)
TOPIX先物 2683.5 +22.5 (+0.84%)
シカゴ日経平均先物 36045 +325
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
3月31日の米国市場はNYダウ、 S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。トランプ米大統領が4月2日に相互関税の詳細を発表するほか、3日にはすべての輸入車に25%の関税を課す。トランプ政権の関税政策に伴う景況感の悪化に加えて、米物価上昇につながるとの懸念が高まり、売りが先行。NYダウの下落幅は一時400ドルを超えた。売り一巡後は月末・四半期末で機関投資家による資産配分を調整するための買いが観測されるなかで切り返し、ディフェンシブ株を中心に買われれる形で、NYダウの上げ幅は500ドルを超える場面もあった。
NYダウ構成銘柄では、ウォルマート、シャーウィン・ウィリアムズ、ホーム・デポ、ビザ、アップル、IBMが堅調。半面、ボーイング、アマゾン・ドット・コム、エヌビディア、マイクロソフト、セールスフォースが売られた。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比325円高の3万6045円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中比50円高の3万5770円で始まった。3万5560円~3万5760円辺りでの推移を続け、米国市場の取引開始後には3万5480円まで売られた。売り一巡後はショートカバーとみられる動きが優勢となりプラス圏を回復。終盤にかけて上げ幅を広げ3万6140円まで買われる場面もみられ、3万6020円でナイトセッションの取引を終えた。
月末・四半期末の調整買いによりNYダウは4日ぶりに反発したが、トランプ政権の関税発動を控え、荒い値動きだった。日経225先物は、直近の急落に対する持ち高調整に伴うリバランスから自律反発が意識されるだろうが、重要イベントを前にポジションを傾けてくる動きは乏しそうだ。リバランスを狙った動きに対して、スキャルピング中心のトレードになろう。
日経225先物はナイトセッションで一時3万5480円まで売られ、3月11日につけた3万5730円とのダブルボトム形成は期待しづらくなった。ただ、ボリンジャーバンドの-3σ(3万5360円)に接近した後に切り返しており、終値では-2σ(3万5960円)を上回って終えている。-2σ水準で底堅さがみられてくるようだと、前日の大幅な下げに対するリバランスが強まる可能性はあり、-1σ(3万6550円)が意識されてきそうだ。
そのため、3万6000円を挟んだ攻防のなか、-3σと-1σにより、オプション権利行使価格の3万5500円から3万6500円と広めのレンジを想定する。-2σ水準での底固めとなれば、3万6000円~3万6500円での推移になりそうである。
31日の米VIX指数は22.28(28日は21.65)に上昇し、一時24.80まで切り上がる場面もあった。28日の急伸で一気に突破した25日移動平均線(21.51)が支持線として機能する形状をみせており、一段の上昇が警戒されやすいだろう。トランプ関税発動後の動向に注目しておきたい。
昨日のNT倍率は先物中心限月で13.42倍に低下した。指数インパクトの大きいファーストリテイリング<9983>[東証P] や東京エレクトロン<8035>[東証P]、アドバンテスト<6857>[東証P]、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]の4社で日経平均株価を500円超押し下げており、一時13.36倍まで下げる場面もあった。ただし、東証プライムの値下がり数が9割超となる全面安商状のなか、NTショートを巻き戻す動きも意識されたようだ。リバランスが入る可能性はあるものの、トランプ関税への警戒からNTショートに振れやすい需給状況だろう。
株探ニュース
2025/04/01 07:53
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】―トランプ政権の相互関税でボラティリティ高まる
今週の日経225先物は、トランプ米政権の関税政策によって不確実性が高まり、ボラティリティの高い相場展開となりそうだ。トランプ米大統領は4月2日に相互関税を導入するほか、3日にはすべての輸入車に25%の関税を課す。3月28日の米国市場では貿易戦争への警戒に加え、この日発表された経済指標を受けて米国のインフレ懸念が改めて強まった。
2月の米個人消費支出(PCE)統計では、米連邦準備理事会(FRB)が注目する食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比0.4%上昇し、市場予想(0.3%上昇)を上回り約1年ぶりの伸びとなった。また、3月の米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)は57.0と速報値(57.9)から下方修正された。1年先のインフレ期待は5.0%に上昇し、2022年以来の高水準となっている。
NYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数は大幅に下落。半導体SOX指数は3%近く下げ、終値では昨年1月18日以来となる4300割れとなった。シカゴ日経平均先物は大阪比630円安の3万6380円。日経225先物のナイトセッションは日中比710円安の3万6300円でナイトセッションの安値で終えた。
週明けの東京市場は、米株安の影響を受けてインデックスに絡んだ売りが入りやすく、先物市場ではヘッジ対応のショートが強まる可能性がある。ナイトセッションではボリンジャーバンドの-1σ(3万6710円)を下抜け、-2σ(3万6150円)に接近。調整幅としては下げ止まりが意識されてくるが、-2σを明確に割り込んでくると-3σ(3万5590円)へのバイアスが強まることも想定しておく必要がありそうだ。
一方で、トランプ大統領は関税を巡る交渉についてはオープンと述べている。トランプ政権による関税政策が明らかになり、関税の水準や各国との協議の進展へ関心が移ることになり、いったんはアク抜け感からのリバウンドが意識される局面もあるだろう。まずは4月3日の輸入車への関税発動を受けた各国の対応が注目されることになりそうだ。
ただ、トランプ大統領は米大手自動車メーカーに対して関税を理由とした値上げをしないよう警告していたと報じられている。関税によるコスト増を価格に転嫁できない状況になるため、企業業績に対する警戒感が投資家のセンチメントを冷ますことになるだろう。
日経225先物は3万6000円割れから-3σ水準が射程に入る半面、アク抜け感が強まるようだと先週の下げに対するリバウンドが意識されるため、25日移動平均線(3万7270円)および+1σ(3万7830円)水準が射程に入る。今週は3日に米国3月ISM非製造業景気指数、4日には3月の米雇用統計の発表が予定されているが、市場の関心は関税一択であり、それほど材料視されないだろう。そのため、楽観視はできないものの、関税発動後は押し目狙いのロング対応とし、各国の動向に注目したい。
28日の米VIX指数は21.65(27日は18.69)に上昇した。10日の29.57をピークに調整していたが、26日の16.97をボトムにリバウンドをみせており、週間(3月21日:19.28)でも上昇した。週前半の下げで75日線、200日線を割り込んだ後に、週末の急伸で一気に25日線(21.38)を突破してきた。心理的な分かれ目となる20.00を上回ったことでリスク回避姿勢が強まろう。ただし、同水準までのリバウンドは想定されていたと考えられ、関税発動後に10日につけた直近高値水準までの上昇とならなければ、落ち着きをみせてくる可能性はありそうだ。
先週末のNT倍率は先物中心限月で13.47倍(27日は13.44倍)に上昇したが、ボトム圏での推移が続いており、一時13.42倍まで低下する場面もみられた。配当落ちの影響もあって東証プライムの値下がり数が1400を超える状況のなか、相対的にTOPIX型の弱さにつながったようだ。ただし、アドバンテスト<6857>[東証P]が一時、昨年10月以来となる7000円割れまで売られるなど、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷となっている。アク抜けによるリバランスの可能性はあるものの、リスク回避姿勢から内需系にシフトしやすく、NTショートに振れやすい需給状況が続きそうだ。
3月第3週(3月17日-21日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では5週ぶりの買い越しであり、買い越し額は6982億円(3月第2週は5459億円の売り越し)だった。なお、現物は2611億円の買い越し(同8085億円の売り越し)と5週ぶりの買い越しであり、先物は4371億円の買い越し(同2626億円の買い越し)と2週連続の買い越し。個人は現物と先物の合算で4982億円の売り越しと3週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2391億円の売り越しとなり、5週ぶりの売り越し。
主要スケジュールでは、31日に2月鉱工業生産、中国3月製造業PMI、4月1日に2月完全失業率、日銀短観、中国3月財新製造業PMI、米国3月ISM製造業景気指数、2日に米国3月ADP雇用統計、米国2月製造業新規受注、トランプ大統領が相互関税の詳細公表、3日に米国2月貿易収支、米国3月ISM非製造業景気指数、米国が輸入自動車に25%の関税発動、4日に2月全世帯家計調査、米国3月雇用統計、パウエルFRB議長講演などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
02月限 日経225 39432.64 TOPIX 2775.06
03月限 日経225 36483.79 TOPIX 2684.98
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 03月28日 37390 37530 36900 37010 -400
25/06 03月27日 37790 37810 37290 37410 -390
25/06 03月26日 37580 37970 37540 37800 +220
25/06 03月25日 37430 37870 37340 37580 +230
25/06 03月24日 37420 37590 37100 37350 -50
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/06 03月28日 2780.5 2788.0 2746.0 2747.0 -35.5
25/06 03月27日 2789.0 2790.0 2759.0 2782.5 -7.5
25/06 03月26日 2776.5 2803.5 2771.0 2790.0 +15.0
25/06 03月25日 2766.0 2792.0 2762.0 2775.0 +13.5
25/06 03月24日 2778.5 2784.5 2754.0 2761.5 -16.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
03月28日(06月限)
03月27日(06月限) 37395 -15
03月26日(06月限) 37460 -340
03月25日(06月限) 37820 +240
03月24日(06月限) 37735 +385
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
03月21日 1547億円 +80億円 2兆0618億円 +998億円
03月14日 1466億円 -1555億円 1兆9619億円 +2885億円
03月07日 3021億円 +340億円 1兆6734億円 -2386億円
02月28日 2680億円 +1010億円 1兆9120億円 -64億円
02月21日 1669億円 +53億円 1兆9184億円 -1573億円
02月14日 1616億円 -93億円 2兆0757億円 +841億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
03月26日 5119万株 -108万株 9億9758万株 +7869万株
03月25日 5227万株 +42万株 9億1889万株 +1233万株
03月24日 5184万株 +98万株 9億0656万株 +561万株
03月21日 5086万株 +387万株 9億0095万株 +443万株
03月19日 4698万株 -58万株 8億9651万株 +75万株
03月18日 4756万株 0株 8億9576万株 +2180万株
03月17日 4756万株 -28万株 8億7395万株 +46万株
03月14日 4785万株 -3637万株 8億7348万株 +8189万株
03月13日 8422万株 -1199万株 7億9159万株 +9349万株
03月12日 9622万株 -5万株 6億9810万株 +2585万株
03月11日 9627万株 +198万株 6億7225万株 -662万株
03月10日 9429万株 +198万株 6億7887万株 -1422万株
03月07日 9230万株 +601万株 6億9310万株 -9815万株
03月06日 8628万株 -69万株 7億9126万株 +851万株
03月05日 8697万株 +163万株 7億8274万株 -1150万株
03月04日 8534万株 +229万株 7億9424万株 -2533万株
03月03日 8305万株 +80万株 8億1957万株 +1980万株
株探ニュース
2025/03/30 17:00
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