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株価指数先物 【週間展望】 ―月末月初の売り需要は想定内、25日線水準では押し目狙いのスタンスに

配信日時:2023/06/25 17:00 配信元:MINKABU
「月末月初の売り需要は想定内、25日線水準では押し目狙いのスタンスに」  今週の日経225先物は、前週後半の調整によりセンチメントが冷まされたことで、積極的なロングは手控えられそうであり、底入れを見極めることになりそうだ。先週は野村アセットマネジメントが、1月に設定した「リオープン・ジャパン 2301」の繰り上げ償還を発表した。過熱感が意識されるなか、償還の前倒しなど需給の変化も警戒されて、ロングポジションを圧縮する動きが強まった。  また、米国では米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が議会公聴会で、年内にあと2回の利上げを行う必要性を改めて示唆した。インフレ抑制を優先させる考えを強調したことで、テスラやエヌビディアなど相場を牽引してきた銘柄に利益確定売りが強まったことも、日本株調整の背景となった。  日経225先物は、足もとでボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジに沿って上昇を続けてきた。しかし、週末にサポートとして機能していた+1σを割り込んだことにより、ロングを圧縮する動きが強まったようだ。3万3000円に接近する局面では海外投資家による押し目買いが観測されたが、日中の変動幅が大きく、短期的にはショートを仕掛けやすい需給状況でもあった。次第に戻りの鈍さが意識され、22日の400円安でボリンジャーバンドの+1σを捉え、23日の500円安で明確に+1σを下放れた。  23日の米国市場では主要な株価指数が下落、NYダウは5営業日続落し25日移動平均線水準まで下げてきた。朝方発表された6月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は、製造業・サービス業を合わせた総合PMIが前月比1.3ポイント低下の53となり、景況感の悪化につながった。今週は週末にFRBが重視する5月の個人消費支出(PCEデフレーター)のほか、6月のシカゴ購買部協会景気指数などの発表が予定されていることもあり、慎重姿勢に傾きやすいだろう。  日経225先物は、23日の取引終了後のナイトセッションで、一時3万2350円まで売られる場面があった。中盤以降は買い戻され、日中大阪比70円安の3万2600円で取引を終えている。ボリンジャーバンドの+1σを下回った後に明確な戻りが見られなかったことで、NYダウ同様に25日線が位置する3万2160円および節目の3万2000円処での底堅さを見極める必要があり、先週後半の下げに対するリバランスは限られそうだ。また、今週は四半期末に伴う年金のリバランス需給が見込まれる。さらに7月上旬にはパッシブ型ETFの決算が控えている。分配金の捻出のための売り需要が発生するため、戻りの鈍さが意識されてくる局面では、ショートを誘い込みやすい。  ただし、市場では予め想定されていた需給要因であるほか、為替市場が1ドル=143円台後半の円安水準で推移しており、日米金利差を狙った海外投資家による資金流入は意識されやすい。25日線辺りまでの調整を経て、リバウンド機運が高まる可能性もあろう。ドル建ての日経平均株価は先週末の下落で25日線を下回ってきており、押し目狙いのスタンスで対応しておきたいところだろう。オプション権利行使価格の3万2000円と、ボリンジャーバンドの+1σが位置する3万3200円辺りでのレンジを想定する。  恐怖指数と呼ばれる23日のVIX指数は13.44に上昇したが、金融引き締め長期化の懸念から米国で主要な株価指数が下落したなかでは、依然としてボトム圏での推移である。ピーク感による調整というよりはリバランスが中心であるため、リスク選好に向かわせやすいと考えられる。  先週のNT倍率は先物中心限月で14.46倍だった。ボリンジャーバンドの+1σ水準を下回り、支持線として意識されていた25日線を割り込んできた。バンドが収斂するなかでトレンドが出やすいタイミングだったこともあり、目先的には-1σが位置する14.38倍辺りまでの低下は想定しておきたい。ただし、リバランス中心のなかで日経平均株価の底入れが意識される局面ではインデックス買いが断続的に入りやすく、NT倍率の反発もありそうだ。  6月第2週(6月12日-16日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では11週ぶりに売り越しており、売り越し額は210億円(6月第1週は1兆3903億円の買い越し)だった。なお、現物は6414億円の買い越し(同9854億円の買い越し)と12週連続の買い越しであり、先物は6625億円の売り越し(同4049億円の買い越し)と2週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で5142億円の売り越しで、2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1863億円の買い越しとなり、11週ぶりの買い越しだった。  経済スケジュールでは、26日に5月企業向けサービス価格指数、27日に米国5月耐久財受注、米国4月ケース・シラー米住宅価格指数、米国6月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、28日に1-5月中国工業企業利益、米国5月卸売在庫、FRBによる銀行に対する年次ストレステストの結果発表、29日に5月商業動態統計、6月消費動向調査、米国1-3月期GDP確報値、30日に5月失業率、6月東京都区部消費者物価指数(CPI)、中国6月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米国個人所得・消費支出、米国6月シカゴ購買部協会景気指数などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27 01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71 02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19 03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32 04月限 日経225 28519.43  TOPIX  2019.76 05月限 日経225 29235.08  TOPIX  2090.33 06月限 日経225 32018.38  TOPIX  2211.13 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/09 06月23日  33150  33520  32520  32670  -500 23/09 06月22日  33580  33740  33170  33170  -400 23/09 06月21日  33270  33610  33020  33570  +230 23/09 06月20日  33450  33550  33030  33340  -70 23/09 06月19日  33730  33950  33170  33410  -240 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/09 06月23日  2288.0  2308.0  2249.5  2259.0  -31.5 23/09 06月22日  2297.0  2308.5  2288.5  2290.5  -7.0 23/09 06月21日  2278.0  2297.5  2260.5  2297.5  +13.5 23/09 06月20日  2295.5  2300.0  2265.0  2284.0  -6.5 23/09 06月19日  2298.0  2315.0  2275.0  2290.5  -2.0 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日大阪比 06月22日(9月限)  32635  -35 06月22日(9月限)  33445  +275 06月21日(9月限)  33565  -5 06月20日(9月限)  33105  -235 06月19日(9月限)  休場 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 06月16日    967億円  -915億円 1兆3778億円  +324億円 06月09日    1883億円  +331億円 1兆3453億円   +73億円 06月02日    1551億円  +444億円 1兆3379億円  +1433億円 05月26日    1107億円  +204億円 1兆1946億円  +768億円 05月19日    902億円  -31億円 1兆1177億円  +1491億円 05月12日    934億円 -2480億円  9686億円  -511億円 05月02日    3414億円  -432億円 1兆0198億円  +986億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 06月21日    1576万株    +34万株  5億2131万株   +907万株 06月20日    1542万株   -196万株  5億1224万株   +1791万株 06月19日    1739万株   -438万株  4億9432万株   +1679万株 06月16日    2177万株   -1440万株  4億7753万株   +669万株 06月15日    3618万株   +235万株  4億7084万株   +27万株 06月14日    3383万株   +506万株  4億7057万株   +1412万株 06月13日    2876万株   +124万株  4億5644万株   -598万株 06月12日    2751万株   -1368万株  4億6242万株   -1046万株 06月09日    4119万株   -1892万株  4億7288万株   -1936万株 06月08日    6012万株   +1130万株  4億9225万株   -3434万株 06月07日    4882万株   -846万株  5億2660万株   -1563万株 06月06日    5729万株   +2345万株  5億4223万株   +3524万株 06月05日    3383万株   -110万株  5億0699万株   +3507万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 12月2日  701億円 【2023年】 3月13日  701億円 3月14日  701億円 株探ニュース

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