みんかぶニュース その他

株価指数先物 【週間展望】 ―レンジ推移のなかで、ボリンジャー+2σへのバイアス強まる展開は想定しておきたい

配信日時:2023/04/23 17:00 配信元:MINKABU
「レンジ推移のなかで、ボリンジャー+2σへのバイアス強まる展開は想定しておきたい」  今週の日経225先物は、東京市場が週末から大型連休に入り、連休中の5月2日-3日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催が予定されているため、積極的にポジションを傾けてくる動きが限られるなかで、スキャルピング中心のトレードになりそうだ。  また、日米ともに主要企業の決算発表を控えており、今週は米国でマイクロソフトやメタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムなどの大型テック株の発表が予定されている。国内でもアドバンテスト <6857> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]、信越化学工業 <4063> [東証P]といった指数インパクトの大きい値がさ株の発表が予定されているため、実績や見通しを受けた株価反応が指数に影響を与えてくるだろう。そのため、様子見姿勢は強まりやすい。  日経225先物は足もとで2万8500円処の底堅さが見られるなか、オプション権利行使価格の2万8500円~2万8750円でのレンジ推移を継続しそうだ。また、ボリンジャーバンドの+1σはナイトセッションで2万8470円辺りまで切り上がってきており、21日取引終了後のナイトセッションでは同線が支持線として機能する一方で、+2σは2万9030円まで上昇してきた。バンドが上向きで推移するなかで、日経225先物は中心限月での昨年8月17日に付けた2万9230円が目先的なターゲットとして意識されやすいだろう。今週は基本的にはトレンドが出にくい週になりそうだが、良好な日米決算が続くようだと、+2σへのバイアスが強まる展開は想定しておきたい。  また、FOMCでの0.25%の追加利上げは織り込まれていると考えられる。先週は米連邦準備理事会(FRB)高官らの発言を受けて利上げ継続への見方が強まり、上値の重荷となる場面も見られていた。積極的にロングを傾けている動きは考えづらい一方、足もとでのリバウンド局面ではヘッジ対応が強まる形での上昇とはなっていないため、ショート筋はそれほどカバーを進めていないと考えられる。今週は、FOMC通過後のアク抜けを警戒したショートカバーも入ることで下値の堅さは意識されるとみられ、短期的に弱含む局面では押し目狙いのロングでの対応となろう。  VIX指数は16.77に低下し、19日には16.17まで下げる場面が見られた。2021年11月以来の水準まで低下しており、リスク選好の流れは継続。先週は予想を下回る経済指標により景気後退(リセッション)懸念が高まったほか、テスラなどの決算が予想を下回るなかでも落ち着いた動きで推移していた。  なお、21日の米国市場は主要な株価指数が小幅ながら上昇した。米S&Pグローバルが発表した製造業・サービス業を合わせた4月の総合購買担当者指数(PMI)速報値は、53.5と昨年5月以来11カ月ぶりの高水準だった。米金融引き締めが長期化するとの懸念が重荷となり、一時下落に転じる場面が見られたが、決算が評価されたプロクター・アンド・ギャンブルが3%を超える上昇で指数を下支えした。  シカゴ日経平均先物は大阪比115円高の2万8675円だった。週明けはこれにサヤ寄せする格好で買い先行で始まろう。先週は週足のボリンジャーバンドの+2σ水準が抵抗線として意識されていたが、+2σは2万8800円まで切り上がってきており、週足ベースでみても上値余地はある。  なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.04倍だった。緩やかに切り上がる25日移動平均線を支持線としたトレンドが継続するなか、ファナックなどの決算次第では14.10倍に位置する200日線を捉えてくる可能性がある。また、52週線は14.11倍辺りに位置しており、下値は13.98倍辺りで推移する26週線とのレンジ推移を継続している。抵抗線突破は見極めが必要であるものの、米国の大型テック株の決算が評価されるようだと、短期的にはNTロングでのスプレッド狙いに向かいそうだ。  また、4月27、28日に開かれる日銀金融政策決定会合では、植田総裁ら新正副総裁が初めて参加する。イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)政策の修正には慎重な見方もあり、市場マインドを神経質にさせそうである。ただし、金融緩和政策の現状維持がコンセンサスのなか、ショートは避けておきたい。  4月第2週(4月10日-14日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で買い越しており、買い越し額は1兆5921億円(4月第1週は2935億円の買い越し)だった。なお、現物は1兆494億円の買い越し(同6796億円の買い越し)と3週連続の買い越しであり、先物は5427億円の買い越し(同3861億円の売り越し)と3週ぶりで買い越している。個人は現物と先物の合算で7512億円の売り越しで、2週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で3272億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。  経済スケジュールでは、25日に3月企業向けサービス価格指数、月例経済報告、米国2月ケース・シラー住宅価格指数、米国3月新築住宅販売件数、米国4月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数、26日に米国3月耐久財受注、27日に2月景気動向指数(改定値)、中国1-3月工業企業利益、米国1-3月期実質国内総生産(GDP)、28日に3月失業率、4月東京都区部消費者物価指数(CPI)、3月鉱工業生産、日銀金融政策決定会合後に政策金利、3月商業動態統計、米国3月個人消費支出(PCE)、米国4月シカゴ購買部協会景気指数、米国4月ミシガン大学消費者態度指数(確報値)などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 04月限 日経225 27122.37  TOPIX  1904.02 05月限 日経225 25951.24  TOPIX  1838.12 06月限 日経225 28122.81  TOPIX  1955.38 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27 01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71 02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19 03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32 04月限 日経225 28519.43  TOPIX  2019.76 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 04月21日  28610  28780  28490  28560  -90 22/03 04月20日  28560  28700  28400  28650  +70 22/03 04月19日  28670  28760  28530  28580  -70 22/03 04月18日  28550  28730  28430  28650  +120 22/03 04月17日  28460  28600  28320  28530  +110 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 04月21日  2035.5  2046.0  2029.0  2034.0  -4.5 22/03 04月20日  2038.0  2043.0  2025.5  2038.5  -1.0 22/03 04月19日  2043.0  2048.0  2032.5  2039.5  -1.5 22/03 04月18日  2029.0  2044.5  2023.5  2041.0  +12.5 22/03 04月17日  2017.0  2028.5  2012.0  2028.5  +13.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 04月21日(6月限)  28675  +115 04月20日(6月限)  28605  -45 04月19日(6月限)  28550  -30 04月18日(6月限)  28655  +5 04月17日(6月限)  28590  +60 04月14日(6月限)  28490  +70 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 04月14日    4286億円 +1445億円  9480億円   -48億円 04月07日    2841億円  -514億円  9528億円  -4089億円 03月31日    3356億円  +560億円 1兆3617億円  -777億円 03月24日    2795億円  +248億円 1兆4395億円  +2108億円 03月17日    2547億円  +239億円 1兆2286億円  -2300億円 03月10日    2307億円  -258億円 1兆4586億円  +6803億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 04月19日  1億0350万株   -284万株  3億6996万株   -850万株 04月18日  1億0635万株   -347万株  3億7847万株   +1148万株 04月17日  1億0982万株   +364万株  3億6698万株   -491万株 04月14日  1億0617万株   +2276万株  3億7189万株   -53万株 04月13日    8341万株   +569万株  3億7242万株   -6万株 04月12日    7771万株   +200万株  3億7249万株   +250万株 04月11日    7571万株    -13万株  3億6998万株   +142万株 04月10日    7584万株    +58万株  3億6855万株   -1040万株 04月07日    7526万株    +8万株  3億7895万株   -1850万株 04月06日    7517万株   -328万株  3億9745万株   -2074万株 04月05日    7845万株   -367万株  4億1820万株   -1578万株 04月04日    8213万株    -34万株  4億3399万株   -6606万株 04月03日    8247万株   -187万株  5億0006万株   -3566万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 12月2日  701億円 【2023年】 3月13日  701億円 3月14日  701億円 株探ニュース

Copyright (C) MINKABU, Inc. All rights reserved.

ニュースカテゴリ