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株価指数先物 【週間展望】 ―ロールオーバー中心のなか、ショートカバー交えたリバランスが強まるか

配信日時:2023/03/05 17:00 配信元:MINKABU
「ロールオーバー中心のなか、ショートカバー交えたリバランスが強まるか」  今週の日経225先物は、3日の取引終了後のナイトセッションで一気に2万8000円を回復したことで、レンジの切り上がりが見込まれる。3日の米国市場では注目された2月のISM非製造業景況感指数が55.1と前月の55.2から若干低下したものの、市場予想(54.3程度)を上回り、21年11月以来の高水準だった。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ長期化観測を強めるほどではないとの見方から、前日に一時4.09%と昨年11月以来の高水準を付けた米長期金利が3.9%台に低下し、大型テック株やハイテク株を中心に買われた。  日経225先物のナイトセッションは2万7900円を挟んでこう着が続くなか、米国市場の取引開始後にリバウンド基調が強まり、一時2万8230円まで買われた。先週末の上昇で2月6日の戻り高値(2万7820円)を突破し、ほぼ1カ月間続いたレンジを明確に上放れ、昨年12月半ば以来の水準を回復した。ナイトセッションで12月14日の戻り高値2万8260円に迫るなか、ショートカバーを交えたリバランスの動きが強まりやすいだろう。  また、今週末には3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えている。先週末には既に限月交代に伴うロールオーバーの動きがみられていた。直近のレンジを上放れ、昨年12月の戻り高値水準に接近するなか、ロールオーバーは一段と強まることになりそうだ。足もとでオプション権利行使価格の2万7500円を中心に、2万7125円~2万7875円のレンジ内での推移だった。このレンジを上放れたことによって、権利行使価格の2万7875円~2万8375円のレンジに移行しそうだ。レンジ上限に接近する局面では、昨年11月24日の戻り高値2万8420円が射程に入ってくる。これを捉えてくるようだと、8月17日につけた昨年来高値2万9020円が意識されてくる可能性がありそうだ。  一方で、今週はパウエルFRB議長が7日に米上院銀行委員会、8日に下院金委員会で半期に一度の議会証言を行う。最近のFRB高官らの発言で3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.50%利上げを支持する姿勢が見られるなか、パウエル議長の発言に市場の関心が集まりやすい。足もとでは消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)の伸びが予想を上回り、インフレ鈍化ペースが想定以上に遅いことが改めて確認されていることもあり、前回のFOMCまで使用していた「ディスインフレ(インフレ鈍化)」に関する発言の撤回のほか、FF金利誘導目標レンジを引き上げてくるのかを見極めたいとするムードが強まりやすい。  そのため、ロールオーバー中心の商いになるなか、パウエル議長の発言内容次第で大きく上下に振れる可能性がある。ヘッジ対応の動きによってバイアスが強まる可能性も想定しておきたいところだ。 また、国内では9-10日に黒田総裁にとって最後となる日銀金融政策決定会合が開催される。サプライズはないと考えられるが、3日の10年物国債利回りは一時0.505%と日銀が金融政策で上限とする0.5%を上回った。新総裁就任による日銀新体制のスタートが4月9日に迫り、金融政策の修正観測が再び高まってきた。ただし、当面は改めて現在の緩和政策を継続するといった見方に向かいやすいと見ておきたい。  VIX指数は18.49に低下した。2月22日に23.63まで上昇した後は調整が続き、週末には明確に25日移動平均線を下回る形状となり、直近の安値水準まで低下した。リスク選好に傾きやすく、ショートは避けておきたい。また、NYダウは昨年12月同様に200日線までの調整を経てリバウンドを見せ、ナスダックも足もとで75日線処から反発し200日線を突破して25日線を捉えてきている。テクニカル面では理想的な形でのリバウンドであり、抵抗線突破となれば上へのバイアスが強まるきっかけになろう。 NT倍率は先物中心限月で13.82倍に上昇した。25日線が13.84倍辺りに位置しているため、同線を明確に上放れてくる局面では、13.94倍辺りに位置する75日線を想定した、NTロングでのスプレッド狙いが勢いを増しそうだ。  2月第4週(2月20日- 24日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では7週ぶりに売り越しており、売り越し越し額は6億円(2月第3週は3802億円の買い越し)だった。なお、現物は2263億円の売り越し(同2331億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は2256億円の買い越し(同1471億円の買い越し)と6週連続で買い越している。個人は現物と先物の合算で629億円の買い越しで、3週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で2053億円の売り越しとなり、7週連続の売り越しだった。  経済スケジュールでは6日に米国1月製造業新規受注、7日に中国2月貿易収支、米国1月卸売売上高、パウエルFRB議長の上院銀行委員会証言、8日に1月国際収支、1月景気動向指数、2月景気ウオッチャー調査、米国2月ADP雇用統計、米国1月貿易収支、米地区連銀経済報告ベージュブック、FRB議長の下院金融委員会証言、9日に10-12月期GDP改定値、中国2月消費者物価指数、中国2月生産者物価指数、バイデン大統領による予算教書提出、10日にメジャーSQ、日銀金融政策決定会合の結果発表、1月全世帯家計調査、2月国内企業物価指数、米国2月雇用統計などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 02月限 日経225 27835.60  TOPIX  1965.67 03月限 日経225 25457.94  TOPIX  1808.03 04月限 日経225 27122.37  TOPIX  1904.02 05月限 日経225 25951.24  TOPIX  1838.12 06月限 日経225 28122.81  TOPIX  1955.38 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27 01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71 02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 03月03日  27520  27970  27460  27900  +380 22/03 03月02日  27540  27610  27390  27520  -10 22/03 03月01日  27420  27560  27300  27530  +60 22/03 02月28日  27430  27580  27400  27470  +60 22/03 02月27日  27380  27460  27270  27410  +30 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 03月03日  1994.0  2022.5  1990.0  2019.0  +24.5 22/03 03月02日  1998.5  2005.0  1991.0  1994.5  -3.0 22/03 03月01日  1993.0  2001.0  1984.0  1997.5  +2.5 22/03 02月28日  1992.5  2001.5  1990.0  1995.0  +5.0 22/03 02月27日  1982.0  1994.0  1976.0  1990.0  +7.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 03月03日(3月限)  28205  +305 03月02日(3月限)  27705  +185 03月01日(3月限)  27485  -45 02月28日(3月限)  27425  -45 02月27日(3月限)  27535  +125 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 02月24日    2365億円 +2023億円  5084億円  +1482億円 02月17日    342億円  -230億円  3602億円  -0.09億円 02月10日    572億円 -1769億円  3602億円  -381億円 02月03日    2342億円 -1159億円  3983億円  -513億円 01月27日    3501億円 -2018億円  4496億円  +334億円 01月20日    5519億円  -410億円  4162億円  +700億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 03月01日    5425万株   -105万株  1億9059万株   +691万株 02月28日    5530万株   -309万株  1億8367万株   +210万株 02月27日    5840万株    -5万株  1億8157万株   +230万株 02月24日    5846万株    +27万株  1億7927万株   +93万株 02月22日    5818万株   +359万株  1億7833万株   -327万株 02月21日    5458万株   +4875万株  1億8161万株   +3404万株 02月20日    583万株    -429万株  1億4757万株   +123万株 02月17日    1012万株   -431万株  1億4633万株   -167万株 02月16日    1443万株   +427万株  1億4801万株   +28万株 02月15日    1016万株   -159万株  1億4772万株   -708万株 02月14日    1175万株   -194万株  1億5480万株   +1543万株 02月13日    1369万株   -228万株  1億3937万株   -459万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 12月2日  701億円 株探ニュース

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