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欧州市場サマリー(16日)

配信日時:2023/01/17 05:44 配信元:REUTERS

[16日 ロイター] -

<外為市場>ドルが底堅く推移した。アジア市場では主要通貨バスケットに対して7カ月ぶりの安値を付けていた。

ユーロは序盤に1.0874ドルと9カ月ぶりの高値を付けたが、終盤は0.16%安の1.0816ドルとなった。

豪ドルは、8月以来初めて0.7000米ドルの大台を突破したが、その後は0.6962米ドルまで下落した。

序盤に英ポンドと円が上昇したことを受け、ドル指数は一時7カ月ぶりの安値となる101.77を付けた。

市場は現在、FRBが2月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)の利上げを行う確率を91%、50bpの利上げを行う確率を9%とみている。

ドルは欧州市場で堅調に推移し、ポンドに対して0.3%安の1.2195ドルまで値を戻した。

今週の為替市場で特に注目されるのは、日銀が17─18日に開催する政策決定会合。長期金利の許容変動幅をさらに拡大するか、あるいは長期金利抑制策を完全に撤廃するとの観測が出ている。

ドル/円は序盤に7カ月ぶり水準まで下落したが、その後回復し、終盤には0.4%高の128.4円まで上昇した。

ニューヨーク外為市場は祝日のため休場。

<ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。世界経済に対する楽観的な見方やインフレが抑制されつつある兆候を背景に、2018年に付けた過去最高値まであと1%足らずに迫った。

FTSE100種指数は0.2%高、中型株で構成するFTSE250種指数は0.7%高となった。

金融株が上昇率上位を占めた。中国の新型コロナウイルス対策の緩和が世界経済を押し上げるとの期待から、アジア市場を主力とするHSBCとプルデンシャルがそれぞれ0.8%、2.5%上昇した。

投資家は、週内に発表される英国の失業率や消費者物価などの指標から、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)の利上げに関する手がかりを探ろうとしている。

金融市場はBOEが2月に50ベーシスポイント(bp)利上げを行う確率を64.3%と予想している。

小売大手マークス・アンド・スペンサーが2.9%上昇。国内で20店舗の新規出店を計画しており、新規投資は4億8000万ポンド(5億8694万ドル)になると発表した。

オンラインスーパー大手オカドは17日の決算発表を前に5.2%上昇した。

一方、石油大手BPとシェルはそれぞれ0.4%近く下落した。原油安を受けた。

ロンドン株式市場:[.LJP]

<欧州株式市場> 続伸。STOXX欧州600種指数は0.5%高の454.6と、昨年4月以来の高値で取引を終えた。不動産や小売株が上昇し、コモディティー(商品)関連銘柄の下げを補った。米市場が休場だったため、薄商いとなった。

STOXX欧州600種指数は年初から6.6%値上がり。欧州で昨年末から暖冬となる中、ロシアのウクライナ侵攻を引き金とするエネルギー危機緩和への期待が高まっている。

ドイツDAXとフランスCAC40はともに0.3%高、イタリアFTSE・MIBも0.5%高で、いずれも終値で約1年ぶり高値を更新した。

HSBCの欧州株式戦略主任のエドワード・スタンフォード氏は、2023年の見通しが幾分改善しているとし、特定のシクリカル(景気循環)セクターのウエートを増やすことを選好すると述べた。さらに欧州株のバリュエーションは「割安」と指摘した。

個別銘柄ではスイス金融ソフトウェアのテメノスが8.9%高。最高経営責任者(CEO)の辞任が材料視された。

欧州株式市場:[.FJ]

<ユーロ圏債券> 利回りが上昇した。域内各国の国債入札や、週半ばに予定されている日銀政策決定会合に注目が集まっている。

ドイツ10年債利回りは4ベーシスポイント(bp)上昇し2.195%となった。ただ、1月2日に付けた11年ぶりの高水準である2.569%は大きく下回っている。

金利期待に敏感な独2年債利回りは2.567%でほぼ変わらずだった。

コメルツ銀行のアナリストによると、今週の欧州の国債発行額は400億ユーロ(432億2000万ドル)に迫る可能性がある。

ウニクレディトの債券ストラテジスト、フランチェスコ・マリア・ディ・ベッラ氏は「今後、欧州中央銀行(ECB)の量的引き締めの開始とともに、国債新規発行の拡大が欧州国債利回りに上昇圧力を加えるかも知れない」と述べた。

イタリア10年債利回りは2bp上昇し4%。

独伊10年債の利回り格差は2bp縮小し179bpとなった。先週は175.5bpと、2022年4月以来の水準まで縮小していた。

トレーダーらは、18日に発表される日銀の政策決定にも備えている。

日銀は12月20日、長期金利の許容変動幅拡大に踏み切り、市場の意表を突いた。

16日の市場で、日本の10年債利回りは一時、0.510%を付けるなど日銀の許容変動幅上限の0.5%を再び上回った。これを受け、日銀がさらに変動幅を拡大するとの観測が広がっている。

ユーロ圏金融・債券市場:[DE/BJ]

<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード

ユーロ/ドル    1.0823 1.0828

ドル/円 128.57 127.96

ユーロ/円 139.16 138.60

<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード

STOXX欧州600種 454.63 +2.09 +0.46 452.54

FTSEユーロファースト300種 1794.42 +7.74 +0.43 1786.68

ユーロSTOXX50種 4157.00 +6.20 +0.15 4150.80

FTSE100種 7860.07 +16.00 +0.20 7844.07

クセトラDAX 15134.04 +47.52 +0.31 15086.52

CAC40種 7043.31 +19.81 +0.28 7023.50

<金現物> 午後 コード

値決め 1917

<金利・債券>

米東部時間14時2分

*先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード

3カ月物ユーロ 97.67 +0.02 97.65

独連邦債2年物 105.84 +0.01 105.83

独連邦債5年物 117.90 +0.02 117.88

独連邦債10年物 138.21 -0.10 138.31

独連邦債30年物 147.36 -0.06 147.42

*現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード

独連邦債2年物 2.564 -0.003 2.575

独連邦債5年物 2.183 +0.006 2.180

独連邦債10年物 2.173 +0.017 2.124

独連邦債30年物 2.057 +0.016 2.046

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