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ECBの年内利下げ観測、根拠ない=ラトビア中銀総裁

配信日時:2023/01/13 17:50 配信元:REUTERS

[フランクフルト 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁はロイターとのインタビューで、ECBが年内に利下げに踏み切るとの市場の観測に根拠はなく、利下げには深刻な景気後退が必要だと述べた。

短期金融市場は、ECBが夏までに中銀預金金利を150ベーシスポイント(bp)近く引き上げた後、今年後半から来年にかけて利下げに転じると予想している

総裁はインフレを抑制するため、利上げを継続する必要があると主張。「インフレ率が低下し、利下げを進めるには、深刻な景気後退に陥り、失業が大幅に増加する必要がある。だが、現在のマクロ見通しを踏まえると、その可能性は低い」と述べた。

金利を「十分に制約的な領域」まで引き上げる必要があるとも発言。食品とエネルギーを除くコアインフレ率を注視すべきだとの認識も示した。

「例えば、エネルギー価格の変動で総合インフレ率が低下しても、コアインフレ率の上昇傾向が続く可能性がある」とし「私の意見では、現在、コアインフレ率がインフレの粘着性と政策の決定で鍵を握る指標だ」と述べた。

金利の最終到達点については明言を控え「不透明感が高すぎる。少しずつ明らかになるだろう」と指摘した。

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