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LVMH、「ディオール」トップに会長の娘 一族の影響力強まる

配信日時:2023/01/12 09:21 配信元:REUTERS

[パリ 11日 ロイター] - フランスの高級ブランドグループ、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)のベルナール・アルノー会長兼最高経営責任者(CEO)は、傘下ルイ・ヴィトンとクリスチャン・ディオールの経営トップの交代を決めた。

ルイ・ヴィトンはディオールを率いてきたピエトロ・ベッカーリ氏、ディオールはアルノー氏の娘デルフィーヌ氏がそれぞれトップに就く。アルノー氏は子息を相次ぎグループの要職に起用し、一族の影響力を強めている。

クレディ・スイスのアナリスト、ナターシャ・ブリリアント氏はベッカーリ氏とデルフィーヌ氏は「どちらも尊敬されている人物で、理にかなった昇格だ」と述べた。

ベッカーリ氏はLVMH傘下のフェンディも率いた経験があり、シティの推計によると、同氏のCEO在任中にディオールの売上高は3倍増の66億ユーロとなった。LVMHは傘下ブランドの年間売上高の内訳を公表していない。

一方、アルノー会長の長男アントワーヌ氏はアルノー一族の持ち株会社のトップに就任したばかり。傘下ティファニーの幹部職やタグ・ホイヤーのCEOにもアルノー氏の子息が就任している。

ただ、73歳のアルノー氏は近く引退する考えはないようで、LVMHは昨年、CEOの年齢制限を75歳から80歳に引き上げた。

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