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マクロヘッジファンド、22年の成績際立つ 株式ファンドは不調

配信日時:2023/01/11 10:38 配信元:REUTERS

[ニューヨーク 10日 ロイター] - 経済情勢などを考慮して取引する「マクロ戦略」のヘッジファンドの一部は2022年に目を見張るような運用成績を上げた。一方、テクノロジー株に投資したヘッジファンドの中には、市場の混乱で大幅な損失を被ったファンドもある。

著名トレーダーのクリス・ロコス氏が運営するロコス・キャピタルの昨年の運用成績は51%に達した。

ブレバン・ハワード・アセット・マネジメントは20.14%、カクストン・アソシエーツは16.73%、それぞれ利益を上げた。ファンドの投資家が今週、匿名を条件に明らかにした。

ある投資家によると、サイード・ハイダー氏率いる米ニューヨークに拠点を置くハイダー・キャピタルの「ジュピター・ファンド」は193%のプラスをたたき出した。

米調査会社ヘッジファンド・リサーチ(HFR)によると、多くのマクロ戦略運用担当者は、急速な利上げやウクライナ戦争などの地政学的混乱による不安定となった株式市場を回避し、最高のパフォーマンスを達成した。

HFRのマクロ指数は14.2%上昇した。一方、ヘッジファンド全体の指数は4.25%下落し、18年以来の損失となった。

約3兆7000億ドルの業界資産の大部分が投資されている株式ヘッジファンドは10.4%の損失となった。S&P500指数の下落率(19.4%)ほどは落ち込まなかったが、一部ファンドはそれを上回る損失を記録した。

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