米国株式市場=上昇、FRB議長講演の無風通過で安心感
[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価指数が上昇して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がこの日の講演で金利政策に言及しなかったため、買い安心感が広がった。
パウエル議長はスウェーデン中銀主催のフォーラムで、政治的影響からのFRBの独立性がインフレと戦う能力の中核と強調した上で、気候変動など、議会が定めた権限を超える問題に関与すべきではないという見解を示した。
FRB当局者はこのところの発言で、インフレ抑制に向け利上げに積極的な姿勢を維持する必要があるとの認識を鮮明にしている。FRBのボウマン理事は10日、高インフレに対処するために利上げ継続が必要で、それに伴い労働市場の状況が悪化する公算が大きいという見解を示した。
インガルス・アンド・スナイダーのシニア・ポートフォリオ・ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「誰もがFRBの発言の一言一句を聞き逃すまいとしている」が、パウエル氏は政策にほぼ触れなかったと指摘した。
市場は引き続き12日発表の米消費者物価指数(CPI)に注目している。CPIは前年比上昇率が幾分鈍化すると見込まれている。
グリスキー氏は「インフレが著しく減速している兆候がある。主要インフレ指標が鈍化すれば恐らくFRBが注目するとみられるため、投資家はそこに焦点を置いている」とした。
アマゾンは2.9%急伸し、ナスダック総合とS&P総合500種の上昇寄与度トップとなった。
マイクロソフトは0.8%上昇。ニュースサイトのセマフォーは前日、マイクロソフトがチャットボット(自動応答システム)「チャットGPT」を保有するオープンAIに100億ドルを投資する方向で交渉を進めていると報じた。
S&P500の業種別指数では通信サービスが上昇率首位となり、エネルギーも原油高を受けて上げた。
今週は大手銀行を皮切りに、米主要企業の第4・四半期決算発表シーズンがスタートする。
米金融サービスのジェフリーズ・ファイナンシャル・グループは上昇。同社が9日発表した第4・四半期(9―11月)決算は52.5%の減益となったが、投資銀行事業の収入は過去2番目の高水準となった。
リフィニティブのデータによると、アナリストはS&P総合500種構成企業の第4・四半期利益が前年比2.2%減少すると見込んでいる。金利上昇や景気へ懸念が重しになったとみられている。
世界銀行は10日公表した最新の世界経済見通しで、2023年の世界実質国内総生産(GDP)成長率予測を1.7%に下方修正した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.33対1の比率で上回った。ナスダックでも2.45対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は100億2000万株。直近20営業日の平均は109億1000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 33704.10 +186.45 +0.56 33516.43 33726.54 33421.80
前営業日終値 33517.65
ナスダック総合 10742.63 +106.98 +1.01 10607.72 10743.67 10589.60
前営業日終値 10635.65
S&P総合500種 3919.25 +27.16 +0.70 3888.57 3919.83 3877.29
前営業日終値 3892.09
ダウ輸送株20種 14055.59 +37.08 +0.26
ダウ公共株15種 991.48 +3.06 +0.31
フィラデルフィア半導体 2721.29 +34.54 +1.29
VIX指数 20.58 -1.39 -6.33
S&P一般消費財 1046.97 +13.04 +1.26
S&P素材 514.70 +5.21 +1.02
S&P工業 855.00 +4.59 +0.54
S&P主要消費財 783.33 -1.26 -0.16
S&P金融 589.99 +3.81 +0.65
S&P不動産 238.83 +0.82 +0.34
S&Pエネルギー 674.21 +5.02 +0.75
S&Pヘルスケア 1569.24 +12.99 +0.83
S&P通信サービス 167.40 +2.13 +1.29
S&P情報技術 2214.13 +13.52 +0.61
S&P公益事業 363.46 +0.16 +0.04
NYSE出来高 8.24億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 26285 + 125 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 26255 + 95 大阪比