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NY外為市場=ドル対ユーロで7カ月ぶり安値、米利上げ鈍化期待

配信日時:2023/01/10 06:24 配信元:REUTERS

[ニューヨーク 9日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで7カ月ぶりの安値を付けた。直近で発表された経済指標を受け、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが鈍化するとの見方が強まった。一方、中国の国境再開を背景にリスク通貨に資金が流入した。

ユーロ/ドルは0.96%高の1.0747ドルと6月9日以来の高値を付けた。前週末6日には1.17%上昇していた。

ポンド/ドルは0.87%高の1.21975ドル。6日は1.5%高だった。スイスフランは対ドルで0.82%上昇の0.92フランと3月上旬以来の高値を付けた。

OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「多くの人が注目しているフェデラルファンド(FF)金利先物市場では2月の1回の利上げとその後の年末の利下げの可能性が織り込まれている」とし、これがドル売りにつながっていると指摘。「年末にはドルが一段と下落するというのがコンセンサスで、多くの投資家が先手を打とうとしている」と述べた。

先週6日に発表された2つの経済指標は全体的な活動が景気後退に傾いていることを示唆。米雇用統計では雇用者数の伸びが予想を上回る一方で賃金の伸びが鈍化したほか、米供給管理協会(ISM)が発表した2022年12月の非製造業総合指数(NMI)は20年5月以来2年7カ月ぶりに50を割り込んだ。

ドル指数は0.81%安の103.033と7カ月ぶりの安値。6日は1.15%安だった。

12日に発表される米消費者物価指数(CPI)が注目されており、「インフレ圧力の一段の緩和が予想されるものの、幅広い改善でなければ、投資家の神経を逆なでし、FRBの対応が引き続き求められる」(バンクレートのチーフ・ファイナンシャル・アナリスト、グレッグ・マクブライド氏)という。

一方、中国は8日、新型コロナウイルス感染対策の入国時の隔離義務を撤廃。香港からの入境時の隔離も廃止し、昨年12月から段階的に緩和してきたゼロコロナ政策が事実上終了した。

これを受け、オフショア人民元は対ドルで5カ月ぶりの高値を付けた。

豪ドル/米ドルは0.8%高の0.69305米ドルと8月30日以来の高値。ニュージーランドドル/米ドルは0.45%高の0.6378米ドルだった。

ドル/円 NY午後4時 131.78/131.81

始値 132.51

高値 132.51

安値 131.54

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0729/1.0733

始値 1.0682

高値 1.0760

安値 1.0681

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