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NY外為市場=ドル急伸、FOMC議事要旨に注目

配信日時:2023/01/04 06:46 配信元:REUTERS

[ワシントン 3日 ロイター] - ニューヨーク外為市場でドルが急伸。4日公表される12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目が集まっている。一方、ユーロはドイツのインフレ鈍化を示す指標を受けて下落した。

投資家は、米連邦準備理事会(FRB)が根強いインフレや引き続き堅調な雇用情勢についてどのように判断しているのか手掛かりを得ようと、FOMC議事要旨を注視している。しかし、CIBCキャピタル・マーケッツの為替戦略北米主任のバイパン・ライ氏は、6日に発表される雇用統計や12日発表の2022年12月の米消費者物価指数(CPI)ほど、市場を動かす材料にはならないという見方を示した。

トレーダーは、FRBがタカ派トーンを維持しても、年内に利下げを実施することを見込み、フェデラルファンド(FF)金利が6月に4.98%でピークに達し、年末までに4.57%まで低下する可能性を織り込んでいる。

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.82%高の104.49。ただ、前出のライ氏は、年始で商いが薄いため、この日の動きを深読みすべきでないと述べた。

朝方発表された22年11月の建設支出(季節調整済み)は年率換算で前月比0.2%増加した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は0.4%減だった。非住宅建設が伸びたことで予想に反して増加したが、住宅ローン金利上昇を背景に一戸建て住宅建設は引き続き低迷した。

また、財新/S&Pグローバルが3日発表した22年12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が49.0と、好不況の分かれ目である50を5カ月連続で下回り9月以来の低水準となったことで、安全資産としてのドルへの逃避買いが強まった能性もある。

中国の成長に敏感な豪ドルとニュージーランドドルはともに約0.9%下落した。

ユーロ/ドルは0.92%安の1.0567ドル。ドイツ連邦統計庁が発表した22年12月の消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比9.6%上昇と2カ月連続で伸びが鈍化した。

スコシアバンクのチーフFXストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は、ドルが通常1月に堅調に推移することを指摘し、最近のドル安が短期的には行き過ぎだった可能性が高いと述べた。

円は、対ドルで一時6カ月ぶりの高値となる129.51円を付けた後、終盤は小幅安の130.77円。日本経済新聞は31日、日銀が1月に示す消費者物価指数(コアCPI)上昇率の見通しを前回10月時点から上方修正する検討に入ったと報じた。22年度、23年度の小幅上方修正を検討するほか、24年度も2%近くに引き上げる公算が大きいとした。

ドル/円 NY終値 131.00/131.03

始値 130.87

高値 131.19

安値 130.07

ユーロ/ドル NY終値 1.0546/1.0550

始値 1.0527

高値 1.0597

安値 1.0525

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