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米国株式市場=下落、ナスダック20年7月以来安値 経済など巡り懸念

配信日時:2022/12/29 08:12 配信元:REUTERS

[28日 ロイター] - 米国株式市場は下落し、ナスダック総合は終値ベースで2020年7月以来の安値を付けた。投資家は来年に向け、中国の新型コロナウイルス感染拡大や地政学的緊張、まちまちの経済指標などを見極めようとしている。

12月は例年、株式市場にとって好調な月で、クリスマスから新年までの週に株価が上昇する。トゥルーイスト・アドバイザリー・サービシズのデータによると、1950年以降で12月にS&P総合500種が下落したのは18回にとどまっている。

AXSインベストメンツのグレッグ・バスク最高経営責任者(CEO)は「今年はサンタクロースラリーはなかった」と指摘。「サンタラリーは通常、経済や市場の成長をけん引する要因への期待から起きるが、今年の年末はネガティブもしくはまちまちな経済指標、コロナ再拡大を巡る懸念拡大や現在の地政学的緊張、こうした状況による米連邦準備理事会(FRB)の政策への影響などが全て、サンタの到来を阻んでいる」と語った。

この日はS&P500の主要11セクターが軒並み下落。中国の需要への懸念から原油が値下がりしたのを受け、エネルギーの下落率が最大となった。

投資家は中国がコロナ感染者急増の中で進める経済再開の動きを見極めようとしている。

AXSのバスク氏は「中国がコロナ感染拡大と同時に制限緩和を進める中、投資家はコロナ初期のように多くの業界に影響が広がる可能性を懸念している」と述べた。

インフレ圧力の鈍化を示す最近の経済指標を受けてFRBの利上げ幅縮小に期待が高まる一方、労働市場の逼迫や底堅い米経済を背景に、高金利が予想より長期化するとの懸念もある。

S&P500は年初来約20%下落しており、金融危機に見舞われた08年以来の大幅な下げを記録する見通しとなっている。

個別銘柄ではテスラが3.3%高。前日は2年超ぶりの安値を付けていた。年初来では69%近く下げている。

サウスウエスト航空は5.2%安。数千便の欠航を巡り米政府の批判を浴びた。

米10年債利回りの上昇を受け、アップル、アルファベット、アマゾン・ドット・コムは1.5─3.1%下落した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を3.77対1の比率で上回った。ナスダックでも1.97対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は85億9000万株。直近20営業日の平均は113億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 32875.71 -365.85 -1.10 33264.76 33379.55 32869.15

前営業日終値 33241.56

ナスダック総合 10213.29 -139.94 -1.35 10339.20 10414.82 10207.47

前営業日終値 10353.23

S&P総合500種 3783.22 -46.03 -1.20 3829.56 3848.32 3780.78

前営業日終値 3829.25

ダウ輸送株20種 13298.36 -231.95 -1.71

ダウ公共株15種 973.40 -8.97 -0.91

フィラデルフィア半導体 2453.49 -36.68 -1.47

VIX指数 22.14 +0.49 +2.26

S&P一般消費財 983.06 -8.49 -0.86

S&P素材 488.12 -7.41 -1.50

S&P工業 824.60 -10.98 -1.31

S&P主要消費財 779.62 -9.93 -1.26

S&P金融 563.33 -2.37 -0.42

S&P不動産 229.75 -3.72 -1.59

S&Pエネルギー 660.95 -15.01 -2.22

S&Pヘルスケア 1574.23 -10.08 -0.64

S&P通信サービス 155.24 -2.38 -1.51

S&P情報技術 2118.97 -35.41 -1.64

S&P公益事業 359.52 -3.51 -0.97

NYSE出来高 6.76億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 26055 - 175 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 26030 - 200 大阪比

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