NY外為市場=ドル/円1週間ぶり高値、米債利回り上昇など支援
[ワシントン 28日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが対円で1週間ぶり高値を付けた。米国債利回りの急上昇のほか、中国の新型コロナウイルス抑制策緩和で経済成長が回復するとの期待がドルの押し上げ要因になった。
ドル はアジア取引時間帯に134.40円と、0.67%上昇。米取引時間終盤では0.55%高の134.240円。
日銀は今月19―20日に開いた金融政策決定会合で、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)の下での10年物国債金利の許容変動幅を従来のプラスマイナス0.25%からプラスマイナス0.5%に拡大すると決定。これを受け、円は対ドルで大きく上昇した。
ただ、日銀が28日に公表した同決定会合の議事要旨で、長期金利の変動幅拡大について、債券市場の機能度改善を通じて2%物価目標の実現に向けた現行の金融緩和をより持続可能にするための対応であり「金融緩和の方向性を変更するものではない」といった意見が委員から出ていたことが分かった。
BMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の外為戦略グローバルヘッド、グレッグ・アンダーソン氏は、日本の国債利回りが安定した状態が続けば、日銀に一段の措置を実施する圧力はかからないとし、「日銀は、単なる技術的な微調整だと言い続けることができる」と述べた。
市場は中国の新型コロナ抑制策の急速な緩和にも注目。デイリーFXのアナリスト、デビッド・コトル氏は「中国では感染者数が1日当たり数千人に達している。中国の新型コロナへの対応が、アナリストの間で来年の最大の懸念事項になっても不思議ではない」と述べた。
豪ドル0.22%高の0.674米ドル、ニュージーランドドルは0.65%高の0.632米ドル。ジェフリーズの外為グローバルヘッド、ブラッド・ベクテル氏は、資源国通貨は「このところの原油高に若干反応しているにすぎない」としている。
主要6通貨に対するドル指数は0.202%高の104.420。
ユーロ/ドルは0.18%安の1.06225ドル。
ドル/円 NY終値 134.47/134.48
始値 133.82
高値 134.49
安値 133.41
ユーロ/ドル NY終値 1.0608/1.0612
始値 1.0645
高値 1.0674
安値 1.0608