欧州市場サマリー(27日)
[27日 ロイター] - <ロンドン株式市場> ボクシングデーの振替休日のため休場。
<欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。中国の新型コロナウイルス対策規制のさらなる緩和の動きを受け、同国経済の回復に対する期待感が高まった。
中国当局は26日、3年に及ぶ厳しい入国制限を緩和し、入国時の隔離義務を来年1月8日に解除すると発表した。
スイスクオート銀行のシニアアナリスト、イペック・オスカルデスカヤ氏は、中国の再開と23日発表された米国の11月の個人消費支出(PCE)の伸び鈍化が「株式市場をわずかに後押し」した可能性があると述べた。
STOXX欧州600種日用品・家庭用品株指数は0.94%上昇。中国でのエクスポージャーの高いフランスの高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が2.4%、スイスの同業リシュモンが3.3%とそれぞれ上げた。
石油・ガス株指数は0.42%上昇した。主要消費国である中国の需要回復への期待から原油価格が上昇したのが背景。
ドイツのDAX指数は0.39%上昇。ロイターの調査によると、ドイツの企業はエネルギー危機、原材料不足、世界経済の低迷という逆風にもかかわらず、来年の景気後退は緩やかなものにとどまると予想している。
ロンドンとダブリン市場はクリスマス休暇のため休場。
<ユーロ圏債券> 国債利回りが上昇した。独2債利回りは欧州中央銀行(ECB)が今月の理事会でタカ派姿勢を示してから上昇していたが、この日の取引で上げ幅を拡大し、14年ぶりの高水準を付けた。
ECBは15日の理事会で4会合連続の利上げを決定。利上げ幅は0.50%ポイントに縮小したものの、「インフレ率を適切な時期に中期目標である2%に戻すには、まだ安定したペースでの大幅利上げが必要」とした。
こうした中、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は26日、ECB理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁が、現在から2023年7月までの5回の理事会でECBが0.5%ポイント利上げという手段を通じて「かなりしっかりとしたペースの引き締め」を達成することになると述べたと報した。
金利見通しを敏感に反映しやすい独2年債利回りは終盤の取引で3ベーシスポイント(bp)上昇の2.678%。一時は2.714%と、2008年以来の高水準を付けた。
独10年債利回りは11bp上昇の2.503%と、10月に付けた2011年以来の高水準(2.532%)に迫った。
ノルデアのチーフアナリスト、ヤン・フォン・ゲリッチ氏は、クリスマス休暇中のECB当局者のタカ派的な発言がこの日の利回り上昇につながっていると指摘。リフィニティブのデータによると、ECBが次回理事会で0.25%ポイントの利上げ決定するとの予想は金融市場で完全に織り込まれている。0.50%ポイントの利上げの確率は約90%。
終盤の取引でイタリア10年債利回りは8bp上昇の4.592%。月初から上昇幅は72bpと、月間の上昇幅として8月以来の大きさになっている。
イタリア10年債と独10年債との利回り格差は3bp縮小の207bp近辺。先週は222bpと、約8週間ぶりの水準に拡大していた。
<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード
ユーロ/ドル 1.0651 1.0644
ドル/円 133.42 132.87
ユーロ/円 142.15 141.44
<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード
STOXX欧州600種 428.00 +0.55 +0.13 427.45
FTSEユーロファースト300種 1691.10 +2.48 +0.15 1688.62
ユーロSTOXX50種 3832.89 +15.88 +0.42 3817.01
FTSE100種 7473.01 +3.73 +0.05 7469.28
クセトラDAX 13995.10 +54.17 +0.39 13940.93
CAC40種 6550.66 +45.76 +0.70 6504.90
<金現物> 午後 コード
値決め 1800.7
<金利・債券>
米東部時間13時31分
*先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード
3カ月物ユーロ 97.56 +0.02 97.54
独連邦債2年物 105.47 -0.07 105.54
独連邦債5年物 115.87 -0.47 116.34
独連邦債10年物 133.45 -1.50 134.95
独連邦債30年物 138.14 -5.18 143.32
*現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード
独連邦債2年物 2.701 +0.078 2.607
独連邦債5年物 2.548 +0.117 2.416
独連邦債10年物 2.520 +0.124 2.393
独連邦債30年物 2.360 +0.147 2.212