NY外為市場=ドル軟調、FRB利上げ受け上昇も議長会見受け反転
[ニューヨーク 14日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が予想通りに0.50%ポイントの利上げを決定したことを受けドルは当初上昇したものの、パウエルFRB議長の記者会見を受け下落に転じた。
FRBは13─14日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.50%ポイント引き上げ、4.25─4.50%とした。同時に発表された新たな金利見通しでは、2023年のFF金利予想中央値が5.1%となり、少なくとも0.75%ポイントの追加利上げが実施されることが示唆された。
今回のFOMCに先立ち、インフレ指標で物価上昇の緩和が示されていたことから、パウエル議長の記者会見のトーンはハト派的になるとの見方が台頭。ただパウエル氏は、FRBはインフレ率を長期的に目標の2%に戻すための政策を設定することに焦点を置いていると述べ、利下げについて語るのは時期尚早との考えを示した。
コーペイのチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「市場予想よりもタカ派的だった」とし、「金融政策を十分に制約的にするために『継続的な利上げ』が必要とのこれまでの見解が維持され、金融環境の緩和への期待に冷や水がかけられた」と指摘。
「金利・経済見通しで最終的な金利水準が5.1%に引き上げられたことで、過去数カ月間にわたりFRB当局者が発してきた『金利は一段と高い水準に、一段と長期にわたり維持される』とのメッセージが維持された」とし、「FRBが有意に政策を転換するにはインフレ圧力の緩和を示す決定的な証拠が必要なことが示された」と述べた。
終盤の取引でユーロは0.43%高の1.0674ドル。英ポンドは0.54%高の1.2429ドル。
ドルは対円で0.24%安の135.235円。
主要6通貨に対するドル指数は0.39%安。
ドル/円 NY終値 135.47/135.48
始値 134.93
高値 135.99
安値 134.76
ユーロ/ドル NY終値 1.0682/1.0683
始値 1.0650
高値 1.0694
安値 1.0622