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株価指数先物 【週間展望】 ―米重要指標発表を控え様子見姿勢も、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続

配信日時:2022/11/27 17:00 配信元:MINKABU
「米重要指標発表を控え様子見姿勢も、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続」  今週の日経225先物は、米国で重要な経済指標の発表を控えて様子見姿勢が強まる可能性があるものの、先高期待が高まりやすい相場展開を想定する。先週は23日に公表された11月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、大半の当局者が利上げペースを緩める必要があるとの認識を示していたことが明らかになった。金融引き締めへの警戒感が後退し、日経225先物は一時2万8500円(ナイトセッションを含む)を回復した。その後は米国の祝日(感謝祭)の影響で海外勢のフローが限られこう着感が強まったが、切り上がる5日移動平均線を上回る形で底堅い値動きを継続した。  感謝祭明け後、25日の米国市場は半日取引であったが、NYダウは3営業日続伸で4月21日以来の高値水準を回復した。ウォルマートなど小売の一角がブラックフライデーへの期待で買われており、今週もサイバーマンデーに対する期待もあって、消費関連株への資金シフトが意識されやすいだろう。一方、ナスダックは3営業日ぶりに反落し、75日線に上値を抑えられる形状だった。そのため、東京市場でも先週同様、ややTOPIX型優位の流れに向かいやすいとみられ、足元で低下傾向を継続しているNT倍率は先物中心限月で14.0倍割れの場面もありそうだ。  一方で、今週は週半ばの11月30日にブルッキング研究所でのイベントで、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長による発言が予定されている。足元ではFRB高官らの「タカ派」発言が相次いだこともあり、経済見通しや労働市場を巡り、利上げ継続の必要性を主張する内容につながるようだと、調整が強まる場面も想定される。そのほか、28日にはニューヨーク連銀のウイリアムズ総裁、セントルイス連銀のブラード総裁、12月2日にはシカゴ連銀のエバンス総裁の講演なども予定されている。  もっとも、欧州中央銀行(ECB)が24日に公表した10月開催の理事会議事要旨で、追加利上げが必要との見解は示したものの、0.75%利上げ支持が大半のなか、少数ながら0.50%の利上げを支持する政策当局者がいた。米国、欧州による利上げペース減速の思惑が燻るなか、積極的にショートを仕掛けてくる動きは限られよう。  日経225先物は足元で切り上がる5日線およびボリンジャーバンドの+1σが支持線として意識されており、2万8150円~2万8200円辺りでの底堅さが見られよう。一方で、上値はボリンジャーバンドの+2σ接近では短期的な過熱感が警戒されやすく、2万8580円辺りに接近する局面では、短期的なショートが入りやすいと考えられる。ただし、トレンドとしては25日線と+2σによるレンジ推移を継続している。このため、5日線、+1σを下回って2万8000円を割り込んだとしても、25日線が位置する2万7700円を割り込まなければトレンドは悪化せず、押し目狙いのロングを入れるタイミングになりそうだ。  また、今週は米国で多数の経済指標の発表が予定されており、12月1日発表の10月の個人消費支出(PCEコア価格指数)は9月実績をやや下回ると予想されているほか、2日に発表される11月の雇用統計も、雇用者増加数と平均時給は10月実績を下回る可能性が高いと見られている。これらを睨んでインフレのピークアウトが意識され、リバランスに伴うショートカバーの動きが継続しそうである。  そのため、週を通じてこう着感は強まりやすいものの、2万8250円を中心とした、オプション権利行使価格の2万8000円~2万8500円辺りのレンジを想定する。ボリンジャーバンドの+2σは切り上がりを見せているため、2万8500円を再び捉えてくる局面では、オーバーシュート気味に上昇する可能性はあるだろう。  VIX指数は20.50と小幅に上昇した。節目の20.00台まで低下してきたことで、いったんは反発が意識されやすい。経済指標の結果を受けた米長期金利の低下を背景に、半導体株などがリバウンドを見せてくるようだと、8月18日以来の20.00割れもありそうで、リスク選好の流れは継続しやすい。  11月第3週(11月14日- 18日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週ぶりに売り越しており、売り越し額は78億円(前週は7335億円の買い越し)だった。なお、現物は169億円の売り越し(同5209億円の買い越し)と4週ぶりの売り越しであり、先物は90億円の買い越し(同2125億円の買い越し)と2週連続で買い越している。個人は現物と先物の合算で1586億円の買い越しで、4週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で739億円の売り越しとなり、9週ぶりの売り越しだった。  経済スケジュールでは、28日にラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁発言、29日に10月失業率・有効求人倍率、10月百貨店・スーパー販売額、米国11月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、30日に10月鉱工業生産、中国11月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米国11月ADP雇用統計、米国11月シカゴ購買部協会景気指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、12月1日に7-9月期法人企業統計調査、中国11月財新製造業PMI、米国10月個人消費支出(PCEコア価格指数)、米国11月ISM製造業景況指数、2日に米国11月雇用統計、ユーロ圏10月卸売物価指数(PPI)などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 01月限 日経225 28266.57  TOPIX  1988.69 02月限 日経225 27835.60  TOPIX  1965.67 03月限 日経225 25457.94  TOPIX  1808.03 04月限 日経225 27122.37  TOPIX  1904.02 05月限 日経225 25951.24  TOPIX  1838.12 06月限 日経225 28122.81  TOPIX  1955.38 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/12 11月25日  28390  28420  28250  28330  -40 22/12 11月24日  28090  28500  28040  28370  +250 22/12 11月22日  27950  28200  27910  28120  +150 22/12 11月21日  27910  28020  27840  27970  +90 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/12 11月25日  2018.0  2023.5  2013.5  2020.0  +1.5 22/12 11月24日  1993.5  2025.5  1990.5  2018.5  +23.0 22/12 11月22日  1973.0  1999.5  1970.5  1995.5  +22.0 22/12 11月21日  1968.0  1976.5  1964.5  1973.5  +6.0 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 11月25日(12月限)  28340  +10 11月24日(12月限)  休場 11月23日(12月限)  28345  +225 11月22日(12月限)  28345  +225 11月21日(12月限)  28045  +75 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 11月18日    2376億円 -2418億円  4880億円  +279億円 11月11日    4795億円  -429億円  4601億円  -608億円 11月04日    5225億円  +421億円  5209億円  -983億円 10月28日    4804億円  +192億円  6193億円  -1912億円 10月21日    4611億円  -962億円  8105億円  -487億円 10月14日    5574億円  +768億円  8592億円  -296億円 10月07日    4805億円 +1138億円  8889億円  -1461億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 11月22日    5534万株   -521万株  1億6985万株   +1635万株 11月21日    6055万株   -385万株  1億5349万株   -1207万株 11月18日    6441万株   -6250万株  1億6557万株   -576万株 11月17日  1億2691万株   -1048万株  1億7134万株   +127万株 11月16日  1億3739万株   -1111万株  1億7006万株   +2906万株 11月15日  1億4851万株   +223万株  1億4100万株   -539万株 11月14日  1億4628万株   +961万株  1億4639万株   -748万株 11月11日  1億3666万株   +1727万株  1億5388万株   -315万株 11月10日  1億1939万株   -296万株  1億5703万株   -539万株 11月09日  1億2236万株   -714万株  1億6243万株   -331万株 11月08日  1億2950万株   -1654万株  1億6574万株   -1200万株 11月07日  1億4604万株   -810万株  1億7775万株   +167万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 株探ニュース

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