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株価指数先物 【週間展望】 ―短期過熱感を警戒しつつも、需給変化が見込まれるなかロング対応を想定

配信日時:2022/11/13 17:00 配信元:MINKABU
「短期過熱感を警戒しつつも、需給変化が見込まれるなかロング対応を想定」  今週の日経225先物は、短期的な過熱感を警戒しつつも、需給変化を想定したロング優位の相場展開が見込まれる。先週は米中間選挙および10月の米消費者物価指数(CPI)の結果に市場の関心が集まった。週前半は米中間選挙で共和党が躍進し、民主党が進める企業・富裕層に対する増税といった政策は実現が難しくなるとの見方が株式の買いにつながった。この流れを受けて11月8日の日経225先物は、一時2万7950円と節目の2万8000円に迫る場面が見られた。その後、米中間選挙での予想外の民主党善戦に加え、CPI発表を前にしたヘッジ対応の動きにより、10日には2万7350円まで売られた。だが、注目されたCPIの結果は伸び率が前月から減速し、予想を下回るものだった。このため、インフレがピークアウトした兆しを示したと受け止められて買いが強まり、10日の米国市場ではNYダウが1200ドルを超える大幅高となった。これを受けて、11日の東京市場では日経225先物が一時2万8330円まで急伸した。  テクニカル面では、切り上がる25日移動平均線を支持線としたトレンドを継続しており、週間形状では26週、52週線を支持線に変えて上放れる形状だった。また、これまでボリンジャーバンドの+2σを抵抗としたトレンドを継続してきたが、週初に+2σ水準まで上昇し、週半ばに中心値(25日)までの調整を経て、週末の大幅上昇で+2σを上回ってきた。今年に入ってからは年初のほか、3月下旬、6月半ば、8月半ばのいずれのリバウンド局面でも、ボリンジャーバンドの+2σ突破で目先的なピークを形成してきた。そのため、先週末の大幅上昇によっていったんは達成感が意識されやすいだろう。  もっとも、11日取引終了後のナイトセッションでは一時2万8000円を下回る場面が見られるなど調整を入れており、+2σを下回っている。また、バンドは切り上がりを見せているため、2万8240円辺りまで上昇してきた。5日線は2万7870円まで切り上がってきており、2万8000円の底固めが意識されるなか、同水準を下回ったとしても、5日線水準までの調整では押し目値狙いのロングで対応したい。また、上値については過熱感が警戒されつつも+2σの切り上がりに沿ったリバウンドが見込まれ、現在+3σが位置する2万8730円辺りを意識したトレンド形成が期待される。そのため、オプション権利行使価格の2万7875円~2万8750円辺りのレンジを想定しつつ、まずは9月14日につけた戻り高値2万8470円が目先的なターゲットとなろう。  なお、米中間選挙については、ジョージア州の上院選で12月6日に決選投票が実施される。確定までは時間がかかる見通しではあるが、ひとまず中間選挙を通過したことにより、過去のアノマリーから先高期待が高まりやすい。また、CPIの結果についてイエレン米財務長官は評価しつつも、一つの指標の単月データに依存し過ぎないよう注意を促した。このため、15日に発表される10月の米卸売物価指数(PPI)に関心が集まりやすい。CPIに続きコア指数の減速が確認されれば、株式市場は一段高となりそうである。  そのほか、14日にアゼンタ、16日にエヌビディア、17日にはアプライド マテリアルズなどハイテク企業の決算を控えている。CPIの結果を受けてハイテクなどグロース株への資金シフトが見られたこともあり、この流れをより継続させる動きにつながるかが注目されそうだ。先週末のNT倍率は先物中心限月で14.25倍だった。一時14.31倍まで上昇し75日線を捉える場面もあったが、引け後に決算発表を控えていたソフトバンクグループ <9984> [東証P]が高値更新後に上げ幅を縮めた影響があったとみられる。ソフトバンクグループはADR市場で弱い動きを見せたこともあり、週初はNT倍率の低下が見込まれるが、今後の需給変化が想定されるなか、NT倍率の低下局面はNTロングを組成するタイミングとしてみておきたい。  VIX指数は22.52に低下した。8月25日以来の水準まで下げてきており、8月半ば以来の20.00割れも意識されてきそうだ。リスク選好の流れが一段と強まる可能性があるため、ショートポジションは避けたい。先週末の大幅上昇でリバランスに伴うショートカバーが大きく進んだとみられるものの、米国ではクリスマスラリーが意識されて、一段とショートカバーの動きが強まりやすいだろう。  11月第1週(10月31日-11月4日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で買い越しており、買い越し額は2480億円(前週は1780億円の買い越し)だった。なお、現物は3904億円の買い越し(同835億円の買い越し)と2週連続の買い越しであり、先物は1423億円の売り越し(同945億円の買い越し)と3週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で434億円の売り越しで、2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で109億円の買い越しとなり、7週連続の買い越しだった。  経済スケジュールでは、15日に7-9月期実質国内総生産(GDP)、中国10月小売売上高、米国11月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米国10月卸売物価指数、16日に9月機械受注、米国10月小売売上高、米国10月鉱工業生産、17日に米国10月住宅着工件数、米国11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、18日に10月全国消費者物価指数(CPI)、米国10月中古住宅販売件数、米国10月景気先行指標総合指数などの発表が予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 01月限 日経225 28266.57  TOPIX  1988.69 02月限 日経225 27835.60  TOPIX  1965.67 03月限 日経225 25457.94  TOPIX  1808.03 04月限 日経225 27122.37  TOPIX  1904.02 05月限 日経225 25951.24  TOPIX  1838.12 06月限 日経225 28122.81  TOPIX  1955.38 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/12 11月11日  27380  28330  27370  28270  +840 22/12 11月10日  27690  27780  27350  27430  -220 22/12 11月09日  27860  28010  27650  27650  -240 22/12 11月08日  27530  27950  27490  27890  +340 22/12 11月07日  27200  27570  27160  27550  +360 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/12 11月11日  1932.5  1984.0  1932.5  1982.5  +48.0 22/12 11月10日  1945.5  1953.0  1929.5  1934.5  -8.5 22/12 11月09日  1959.5  1964.5  1943.0  1943.0  -16.0 22/12 11月08日  1935.5  1962.0  1931.5  1959.0  +22.5 22/12 11月07日  1913.0  1939.0  1912.0  1936.5  +25.0 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 11月11日(12月限)  28120  -150 11月10日(12月限)  27975  +545 11月09日(12月限)  27520  -130 11月08日(12月限)  27880  -10 11月07日(12月限)  27620  +70 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 11月04日    5225億円  +421億円  5209億円  -983億円 10月28日    4804億円  +192億円  6193億円  -1912億円 10月21日    4611億円  -962億円  8105億円  -487億円 10月14日    5574億円  +768億円  8592億円  -296億円 10月07日    4805億円 +1138億円  8889億円  -1461億円 09月30日    3666億円 +1211億円 1兆0350億円  -3778億円 09月22日    2454億円  +603億円 1兆4129億円  -41億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 11月09日  1億2236万株   -714万株  1億6243万株   -331万株 11月08日  1億2950万株   -1654万株  1億6574万株   -1200万株 11月07日  1億4604万株   -810万株  1億7775万株   +167万株 11月04日  1億5415万株   +1295万株  1億7608万株   -2078万株 11月02日  1億4120万株   +184万株  1億9686万株   -1024万株 11月01日  1億3935万株   -250万株  2億0710万株   -465万株 10月31日  1億4186万株   +517万株  2億1176万株   -40万株 10月28日  1億3668万株   +1228万株  2億1217万株   -2141万株 10月27日  1億2440万株   +112万株  2億3358万株   -725万株 10月26日  1億2328万株   -462万株  2億4084万株   +744万株 10月25日  1億2790万株   -170万株  2億3340万株   -855万株 10月24日  1億2961万株    +92万株  2億4195万株   -4372万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 株探ニュース

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