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株価指数先物 【週間展望】 ―FOMCを転換点に、リバランスに伴うショートカバー優勢の展開に期待
配信日時:2022/10/30 17:00
配信元:MINKABU
今週の日経225先物は、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で相場が転換する可能性が高まりそうだ。米連邦準備理事会(FRB)は11月のFOMCで4会合連続の0.75%利上げを決定すると予想されており、市場の焦点は12月以降の利上げペースの行方となる。
日米株式市場は、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が「11月のFOMCでは、12月会合で利上げペースを減速させるかを議論する」と報じたことをきっかけに需給状況が一変した。メタプラットフォームズ、アルファベット、アマゾン・ドット・コムなど大型テック株が予想を下回る決算が嫌気され急落したものの、利上げペース減速の思惑から長期金利が低下するなか、相場全体としてはリバウンド基調を継続していた。
さらに、28日の米国市場ではアップルが7-9月期決算を発表し、売上高および1株利益が予想を上回ったとして7.5%超上昇し、他のハイテク株に買いが波及する格好となったことで、総崩れしていた大型テック株の業績不安を払拭する格好となった。NYダウは6営業日続伸で2カ月ぶりの高値水準を回復し、ナスダックは25日移動平均線を支持線とした形での反発だった。
シカゴ日経平均先物は日中大阪比495円高の2万7505円で終えており、週明けの東京市場はこれにさや寄せする格好から、ギャップスタートで始まろう。先週の日経225先物は27日に一時2万7620円まで買われる場面があったが、終値では節目の2万7500円を超えられずにいる。また、9月半ば以降は75日線(2万7390円)が上値抵抗線として意識されているため、同水準では戻り待ちのショートも入りやすかった。ナイトセッションで75日線を突破し、節目の2万7500円を捉えてきたことで、75日線を支持線に変えてくる可能性が期待されそうだ。
また、足元の上昇については、米利上げペースの減速を材料視した短期的なロングが積み上がったというよりも、昨年2月以降の景気不透明感を背景としたリスクヘッジに伴うポジションの修正によって、需給状況が変化した可能性がある。NT倍率は先物中心限月で昨年2月に15.68倍まで上昇した後は低下傾向にあり、今年の3月には13.85倍まで低下した。その後は14.00~14.50倍辺りのレンジ推移を継続。そのため、需給が大きく変化することにより、長期的にリバランスが起きる展開も意識されよう。
もっとも、11月のFOMCで12月以降も積極的な利上げペースを続ける方針となれば、市場の失望を招き、足もとのリバウンドに対する反動が生じるだろう。ただし、25日線がサポートとして機能する可能性があり、2万6800円辺りでの底堅さが見られる局面では押し目狙いのスタンスとなるか。一方、予想通り利上げペースが鈍化すれば、いったんは材料出尽くしになったとしても、需給変化による先行きのNT倍率の上昇が想定され、日経平均型優位の展開に向かわせよう。
そのため、日経225先物は5日線を支持線としたオプション権利行使価格の2万7375円をサポートに、節目の2万8000円とのレンジを想定するとともに、9月14日につけた戻り高値2万8470円が射程に入る展開を想定する。一目均衡表において「雲」のねじれが起きるため、テクニカル面ではトレンドが出やすいタイミングでもある。決算発表が本格化する中でヘッジを考慮した動きとなろうが、ショート部分を徐々に減らす形に向かいそうだ。
また、FOMC発表は日本時間の3日未明であり、この日の東京市場は祝日で休場となる。ただし、先物市場では祝日取引によって先回り的な動きが活発化すると考えられ、祝日明け4日は大きなトレンドが出やすい。なお、VIX指数は25.75に低下し、1カ月ぶりに25日線を下回ってきた。いったんは反発が意識されるものの、リスク選好の動きを強めやすいだろう。
そのほか、今週は米国ではFOMC通過後の3日に9月の貿易収支、10月のISM非製造業景況指数、4日には10月の雇用統計が予定されている。FOMCで次回12月の利上げペース鈍化の方針が示されれば、これら指標の結果が予想を下回ったとしても、嫌気される局面では押し目狙いのロング対応を想定しておきたい。
10月第3週(10月17日-21日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で売り越しており、売り越し額は3542億円(前週は759億円の売り越し)だった。なお、現物は4930億円の売り越し(同1524億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は1387億円の買い越し(同2283億円の売り越し)と2週ぶりに買い越している。個人は現物と先物の合算で2059億円の買い越しで2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1381億円の買い越しとなり、5週連続の買い越しだった。
経済スケジュールでは、31日に9月商業動態統計、9月鉱工業生産、中国10月製造業PMI、米国10月シカゴ購買部協会景気指数、11月1日に中国10月財新製造業PMI、豪準備銀行(中央銀行)政策金利、米国10月ISM製造業景況指数、2日に米国10月ADP雇用統計、FOMC政策金利、パウエルFRB議長会見、3日に英中銀(MPC)政策金利、中国10月財新サービス業PMI、米国9月貿易収支、米国10月ISM非製造業PMI、米国9月製造業新規受注、4日に米国10月雇用統計などが予定されている。
米決算ではアムコー・テクノロジー、オン・セミコンダクター、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ、クアルコム、マイクロチップ・テクノロジーなど半導体企業のほか、ファイザー、ノババックス、アムジェン、モデルナなどバイオ企業の決算が予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
01月限 日経225 28266.57 TOPIX 1988.69
02月限 日経225 27835.60 TOPIX 1965.67
03月限 日経225 25457.94 TOPIX 1808.03
04月限 日経225 27122.37 TOPIX 1904.02
05月限 日経225 25951.24 TOPIX 1838.12
06月限 日経225 28122.81 TOPIX 1955.38
07月限 日経225 26659.58 TOPIX 1890.16
08月限 日経225 28525.62 TOPIX 1963.05
09月限 日経225 28253.40 TOPIX 1957.76
10月限 日経225 26666.31 TOPIX 1885.58
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
22/12 10月28日 27250 27360 26930 27010 -290
22/12 10月27日 27450 27620 27270 27300 -140
22/12 10月26日 27220 27590 27160 27440 +180
22/12 10月25日 26920 27330 26850 27260 +300
22/12 10月24日 26920 27310 26790 26960 +60
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
22/12 10月28日 1901.0 1909.0 1881.51886.5 -17.5
22/12 10月27日 1919.0 1929.0 1900.5 1904.0 -14.5
22/12 10月26日 1906.0 1926.5 1900.5 1918.5 +10.0
22/12 10月25日 1882.0 1913.5 1879.0 1908.5 +24.5
22/12 10月24日 1886.5 1906.0 1876.0 1884.0 -1.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日比
10月28日(12月限) 27505 +495
10月27日(12月限) 27075 -225
10月26日(12月限) 27380 -60
10月25日(12月限) 27555 +295
10月24日(12月限) 27145 +185
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
10月21日 4611億円 -962億円 8105億円 -487億円
10月14日 5574億円 +768億円 8592億円 -296億円
10月07日 4805億円 +1138億円 8889億円 -1461億円
09月30日 3666億円 +1211億円 1兆0350億円 -3778億円
09月22日 2454億円 +603億円 1兆4129億円 -41億円
09月16日 1851億円 -42億円 1兆4171億円 +115億円
09月09日 1893億円 -676億円 1億4056億円 +1795億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
10月26日 1億2328万株 -462万株 2億4084万株 +744万株
10月25日 1億2790万株 -170万株 2億3340万株 -855万株
10月24日 1億2961万株 +92万株 2億4195万株 -4372万株
10月21日 1億2868万株 -902万株 2億8567万株 +43万株
10月20日 1億3771万株 -2061万株 2億8524万株 +467万株
10月19日 1億5832万株 -87万株 2億8056万株 -1544万株
10月18日 1億5919万株 +552万株 2億9601万株 +0.2万株
10月17日 1億5366万株 -88万株 2億9600万株 -233万株
10月14日 1億5455万株 +1814万株 2億9834万株 -339万株
10月13日 1億3640万株 -297万株 3億0174万株 -259万株
10月12日 1億3937万株 -716万株 3億0433万株 +670万株
10月11日 1億4653万株 +843万株 2億9763万株 -938万株
10月07日 1億3810万株 +1173万株 3億0701万株 -2784万株
10月06日 1億2637万株 +3193万株 3億3485万株 +734万株
10月05日 9443万株 -653万株 3億2751万株 -2324万株
10月04日 1億0096万株 -113万株 3億5075万株 -623万株
10月03日 1億0210万株 +426万株 3億5699万株 -1131万株
■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2022年】
1月14日 701億円
1月25日 701億円
2月14日 701億円
3月07日 701億円
4月07日 701億円
5月19日 701億円
6月13日 701億円
6月17日 701億円
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