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日経平均は反落、悪材料重なり値がさ株軟調 約3カ月ぶり安値

配信日時:2022/09/28 15:24 配信元:REUTERS

[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比397円89銭安の2万6173円98銭と、反落して取引を終えた。主要中銀の金融引き締めに伴う世界景気後退懸念が根強い中、悪材料が重なり全体的に売りが広がった。特に、値がさ株や主力株が軟調で、日経平均は一時600円超安と、7月1日以来の安値を付けた。

日経平均は100円超安で寄り付いた後、軟調な地合いが継続。前場中ごろに、米アップルが新型iPhoneの増産計画を見直すと一部で報じられ、関連銘柄が値下がりした。これを受け相場全体に売りが出て、日経平均は一時、2万5938円36銭まで下落した。

ただ、後場は下げ渋る場面もみられた。「きょうは上半期末の権利付き最終日に当たり、2万6000円を割り込む水準では買い支える動きもあったようだ」(国内証券・ストラテジスト)という。

市場関係者からは、米国などの金融引き締め強化による世界景気後退懸念が一段と強まっているとの声が聞かれる。T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー・浪岡宏氏は、経済協力開発機構(OECD)が世界経済見通しを引き下げたほか、世界銀行が中国の経済見通しを大幅に引き下げたことなどを受け、「世界の景気後退に対する漠然とした不安が、より鮮明なものになっている」と指摘。日本株が上方向を試すのは難しいのではないか、と話した。

目先の日経平均は、「6月に付けた安値水準の2万5500円を維持できるかがポイントになりそうだ」(前出の国内証券・ストラテジスト)との意見も出ていた。

TOPIXは0.96%安の1855.15ポイントで取引を終了。東証プライム市場指数は0.96%安の954.60ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆7248億4000万円だった。東証33業種では、パルプ・紙、医薬品、精密機器の3業種は値上がり。半面、海運業、不動産業、鉄鋼など30業種は値下がりした。

個別では、エーザイがストップ高買い気配水準で取引を終えた。同社は28日、米バイオジェンと共同開発しているアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、早期アルツハイマー病患者を対象とした第III相の臨床試験で、臨床症状の悪化抑制を示し、主要評価項目を達成したと発表。このことが材料視された。

一方、値がさ株や主力株は軟調で、ファーストリテイリングは4%安、ファナックは2%安となった。

プライム市場の騰落数は、値上がり760銘柄(41%)に対し、値下がりが1011銘柄(55%)、変わらずが66銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 26173.98 -397.89 26422.86 25,938.36─

26,516.32

TOPIX 1855.15 -17.86 1861.52 1,836.89─1

,866.44

プライム指数 954.60 -9.22 958.08 945.26─960

.43

スタンダード指数 968.24 -7.51 974.32 962.22─974

.91

グロース指数 875.02 -16.40 895.25 868.84─900

.12

東証出来高(万株) 155474 東証売買代金(億円 37248.40

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