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英中銀の「大幅な政策対応」想定も次回会合まで待つべき=ピル氏

配信日時:2022/09/28 00:39 配信元:REUTERS

[ロンドン 27日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は27日、クワーテング財務相の大規模減税に対して「大幅な政策対応」を行う可能性が高いが、11月の次回会合まで行動を起こすべきではないと述べた。

クワーテング財務相は23日、大規模な減税と大幅な借り入れ増額を発表。これを受け金融市場には動揺が広がり、ポンドや英債価格が急落した。

ピル氏はバークレイズCEPR国際金融政策フォーラムで「私の見解では今回発表された財政政策の組み合わせは景気刺激策として機能する」と指摘。「これには相当な金融政策上の対応が必要だという結論を出さないわけにはいかない」とし、金融市場の混乱は経済に大きな影響を与えるため、英中銀の次の予測に織り込まれるとした。

一部の市場関係者は、英中銀はすぐに緊急会合を開催しポンド安に歯止めをかけるために大幅な利上げを実施すべきと主張しているが、ピル氏は11月3日の次回会合までは日数があると認めながらも、中銀にとっては「より慎重なアプローチ、より低頻度のアプローチ」を取る方が良いと言及。英中銀は市場とのコミュニケーションに頼ることになるが、そのためには中銀の政府からの独立性を尊重する必要があるとした。

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