午前の日経平均は続伸、米株高を好感 25日移動平均線を上回る
[東京 12日 ロイター] - 午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比314円15銭高の2万8528円90銭と続伸した。前週末の米国株高を好感し、幅広く物色された。日経平均は2万8200円台に位置する25日移動平均線を上回るなど、テクニカル面で強気転換を示唆するものが目立っている。
米国株式市場は続伸。景気減速への懸念はくすぶるものの、売りの反動が出たとみられている。これを受け、週明けの日本株も上値を追って始まった。
半導体関連株をはじめグロース銘柄が幅広く物色され、指数寄与度が大きい銘柄が全体を押し上げる格好となっている。テクニカル面の改善が目立つようになったことから、さらに戻り相場に対する期待が膨らんだ。
当面の注目点は、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)における利上げ幅と今後の見通しについての示唆となるが「いわゆるブラックアウト期間に入り、当局者からの言及がなくなる。そのため、目先は8月米消費者物価指数(CPI)など経済指標が株価を左右する要因になりそうだ」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)という。
強い基調を示しながらも、13日に米CPI発表を控えているため後場は模様眺めとなる可能性が高い。
TOPIXは0.64%高で午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆1899億1100万円だった。東証33業種では、空運業、精密機械が上昇、半面、鉱業の下落が目立つ。
個別では、東京エレクトロンなど半導体関連株のほか、ファーストリテイリングがしっかり。JR東海、オリエンタルランドなども堅調に推移したが、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株がさえない。
プライム市場の騰落数は、値上がり1189銘柄(64%)に対し、値下がりが537銘柄(29%)、変わらずが109銘柄(5%)だった。