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日経平均は小幅続落、米雇用統計の発表控え見送りムードに

配信日時:2022/09/02 15:42 配信元:REUTERS

[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅続落した。前日比10円63銭安の2万7650円84銭で大引けた。今晩に米雇用統計の発表を控えているため、売り買いともに手控えられ、見送りムードに支配された。一方、時価水準は7月後半から8月前半にかけてもみ合った経緯があるため、底堅い印象があるという。

1日の米国株式市場はS&P総合500種が5営業日ぶりに小反発。雇用統計控えで大きな変動とはならなかったものの、その流れは日本株にそのまま波及し、終始見送りムードに支配された。材料面では、米金融引き締めに対する懸念のほかでは、中国本土における新型コロナウイルス感染拡大による都市封鎖が再び悪材料としてクローズアップされ、これも株価を抑える要因となっている。

市場では「雇用統計が発表された後に利上げ加速が警戒されるようになるかもしれない」(野村証券・ストラテジストの澤田麻希氏)と不安視する声が聞かれ、これに中国の行動制限も悪材料として加わり、リセッションを警戒するムードが強くなったという。

一方、テクニカル面では、200日移動平均線(2万7493円69銭=2日)が支持線として機能しており、これが来週以降も割り込まないままで推移するかどうかが注目されている。東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏は「当面は200日線に攻防になるだろう。維持すれば反転の目も出るが、割り込んだ場合は調整が長期化する可能性が生じる」と指摘していた。

TOPIXは、前日比0.27%安。東証プライム市場の売買代金は2兆4774億3200万円だった。東証33業種では、鉄鋼、空運業、非鉄金属などが下落し、証券業の上昇が目立つ。個別では、トヨタ自動車など主力銘柄に小幅安で推移するものが目立ち、ソフトバンクグループもさえない。半面、東京海上ホールディングスなど金融株に上昇する銘柄が多かった。

プライム市場の騰落数は、値上がり650銘柄(35%)に対し、値下がりが1096銘柄(59%)、変わらずが91銘柄(4%)だった。

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