午後3時のドルは下落138円半ば、米金利の低下が重し
[東京 30日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(138.69/72円)から下落し、138.46/48円付近で推移している。時間外取引の米長期金利の低下が重しとなり、ドル売り/円買いが優勢となった。
ドルは仲値にかけてはやや上下に動いたものの、「(現行の水準では)大きく偏りが出るほどの実需の売り買いは出なかった」(邦銀)とみられ、その後は138円半ばを中心に小動きとなった。
月末にかけてグローバル投資家が保有資産残高の調整を進める際に「ドル資産の売りが活発化する公算が大きい」(外銀)との観測が広がり、手控えムードも強かった。
足元ではドル買いが一服しているものの、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のインフレ抑制に向けた積極的な金融引き締め姿勢を背景に、ドルは底堅さを維持している。
市場では米大幅利上げに対する思惑が強まる中、「足元のドル/円は上方向にある」と、りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、武富龍太氏はみる。ただ今後米利上げによる景気減速懸念はより意識されやすくなるとみられ、ドルは徐々に上値が重くなると予想する。
ユーロ/ドルは1.0000/04ドルと底堅い。9月の欧州中央銀行(ECB)理事会での大幅利上げ観測がユーロのサポート要因となった。
ただ、「(欧州の)利上げ最終地点や利上げ期間は米国よりも早く終わる可能性があり、先々の景気悪化懸念も意識されやすい」(武富氏)とみられ、買い戻しは一時的で、基調は下方向で変わらないとの見方がでている。
市場では今晩発表される8月の独消費者物価指数(CPI)に注目が集まっている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 138.46/48 1.0000/04 138.48/52
午前9時現在 138.63/65 1.0009/13 138.77/81
NY午後5時 138.69/72 0.9995/99 138.66/70