日経平均は大引け=続伸、グロース株を物色 2万8000円では伸び悩み
[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比190円30銭高の2万7932円20銭と、続伸して取引を終えた。米景気後退への過度な警戒感が和らいで米株高となった流れを受け、グロース(成長)株を中心に物色された。一時2万8000円を上回ったものの、買いが一巡した後は伸び悩んだ。 日経平均は続伸して始まった後も上値を伸ばし、一時263円69銭高の2万8005円59銭に上昇した。前日の米国株市場でナスダック総合が堅調だったほか、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇したのを受け、半導体関連株やハイテク株が堅調に推移し、指数を支えた。為替市場のドル高/円安も支えになった。
ただ、上昇が目立ったのは指数寄与度の大きい値がさ株が中心で全体の底上げとはならず、心理的節目2万8000円付近では、利益確定売りに上値を抑えられた。
市場では「7月にかけての株高は、米金利の低下がサポートとなったが、足元では米金利に底打ち感がある。FRB高官によるタカ派寄りの発言もあって、(株価が)高値を追うにはまだ早い印象」(松井証券の窪田朋一郎投資メディア部長)との見方が出ていた。
午後にはトヨタ自動車が決算を発表した。通期の連結純利益予想を上方修正したが市場予想に届かず大幅安となった。これを受けて日経平均も上げ幅をやや削ったが、短時間で持ち直し、影響は限定的だった。
TOPIXは0.04ポイント安の1930.73ポイントでほぼ変わらず。東証プライム市場指数は前営業日比0.01%安の993.41ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は2兆8994億3200万円だった。東証33業種では、値上がりは海運業や非鉄金属、医薬品など15業種で、値下がりは鉱業や石油・石炭製品、保険業など18業種だった。 個別では、東京エレクトロンやソフトバンクグループが大幅高、川崎汽船も買われた。一方、トヨタ自動車が大幅安となったほか、住友商事や三菱UFJ FGは軟調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1012銘柄(55%)、値下がりは739銘柄(40%)、変わらずは87銘柄(4%)だった。