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株価指数先物 【週間展望】 ―日米決算とFOMC結果見極めで手掛けづらいものの、6月高値を意識したスタンス
配信日時:2022/07/24 17:10
配信元:MINKABU
「日米決算とFOMC結果見極めで手掛けづらいものの、6月高値を意識したスタンス」
今週の日経225先物は、本格化する日米決算の影響を受けやすい相場展開になりそうだ。先週は米国市場でのリスク選好の強まりを受けて、7営業日続伸で22日には2万7940円と節目の2万8000円に迫る場面があった。日経平均株価は2万7952円まで上昇しており、6月13日の急落局面で空けた窓(2万7389円~2万7795円)を埋めたほか、200日移動平均線を上回ってきた。週足では13週、26週線を支持線として長い陽線を形成しており、週末には52週線もクリアした。ボリンジャーバンド(日足)では+2σを上回ってきたこともあり、いったんは過熱感とともに達成感も意識されやすく、次の手掛かり材料待ちといった局面に入ろう。
足元のリバウンドは、6月半ばの急落局面で解消したポジションを以前の水準に戻す動きと見られる。また、商品相場の調整が続くなか、CTA(商品投資顧問)による株式を買い戻すリバランスもあったであろう。6月の急落後、ほぼ1カ月程度は26~27日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での1%利上げ観測が高まるなどポジションを傾けづらく、明確な底打ち感も見極めづらかった。その間の日経225先物は2万5550円~2万7000円辺りでのレンジ推移を継続していたため、ロングを入れづらい状況であった。
ただし、20日の750円高で一気に2万7000円を明確にクリアすると、その後は断続的に裁定などプログラム買いが入り、これといった調整もないままリバウンド基調を強めていた。日中はこう着感の強い動きではあったものの、引けにかけてロングオーダーを消化する動きにより、陽線を形成する格好だった。
先週までの上昇で6月の急落局面で解消したロングポジションは、ほぼ以前の水準まで積み上げたと見られ、買いの勢いは鈍りそうだ。とはいえ、足元の上昇はニュートラルに戻った程度であり、大きくロングに傾いている需給状況ではないだろう。そのため、短期的な達成感から利食い優勢の動きとなったとしても、下値の堅さは意識されやすいと考えられる。
今週は改めてFOMCの結果待ちといったムードが強まる可能性はあるものの、先週までの上昇を見る限り、FOMC通過後を睨んだ動きであった。FOMCに対する警戒感よりも、主要企業の決算に関心が集まりやすい。米国では先週、テスラ、ネットフリックスの決算を受けて過度な警戒感が後退したものの、週末の米国市場ではスナップが予想を下回る決算が嫌気されて40%近く急落するなど、一気に警戒感を強めた。
今週はマイクロソフトやアルファベット、メタ・プラットフォームズ、アップル、アマゾン・ドット・コムといった大型テック株の決算発表が予定されているほか、国内ではエムスリー <2413> [東証P]や信越化学工業 <4063> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]、ソニーグループ <6758> [東証P]といった指数インパクトの大きい値がさ株の決算発表が予定されている。直近では決算評価の動きによってファーストリテイリング <9983> [東証P]が日経平均株価をけん引していたこともあり、これらの決算反応を見極めたいところだろう。
シカゴ日経平均先物はスナップの急落を受けたハイテク株の下落影響により、日中大阪比250円安の2万7640だった。そのため、週明けはこれにサヤ寄せする形から売り先行で始まり、売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。2万7590円辺りに5日線が位置しているため、同水準を支持線に節目の2万8000円とのレンジとなろう。ただし、6月10日の高値2万8350円を意識したトレンド形成により、下値の堅さが意識されるようであれば、オプション権利行使価格の2万7500~2万8375円水準のレンジを想定しておきたい。
VIX指数は低下傾向を継続しており、22日には一時22.41と4月下旬以来の水準まで低下してきた。ナスダックは大幅反落したが、前日までの上昇で75日線を捉え、6月の戻り高値水準まで戻しており、利食いは想定内。決算の内容やFOMCでの1%利上げといったサプライズも警戒され、楽観視はできないものの、日経225先物でも6月高値が意識されやすいだろう。なお、週末の米国市場では月末のリバランスの商いが入る。7月の強い値動きによってリバランスに伴う売りが観測される点は意識しておきたい。
先週のNT倍率は14.24倍だった。7月11日の18.93倍をボトムにリバウンドが強まっており、6月6日につけた14.42倍をターゲットとしたトレンド形成である。決算本格化でポジションを傾けづらい状況のなか、NTロングによるスプレッド狙いのトレードが入りそうだ。
7月第2週(7月11日-15日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりに売り越しており、売り越し額は1867億円(前週は1兆1890億円の買い越し)だった。なお、現物は1443億円の売り越し(同4307億円の買い越し)と2週ぶりの売り越しであり、先物は424億円の売り越し(同7582億円の買い越し)と3週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で80億円の売り越しで、2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で16億円の買い越しとなり、2週ぶりの買い越しだった。
経済スケジュールでは、26日に米国5月ケース・シラー住宅価格指数、米国7月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米国7月リッチモンド連銀製造業指数、27日に米国6月耐久財受注、FOMC政策金利発表、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見、28日に独7月消費者物価指数(CPI)速報値、米国4-6月期国内総生産(GDP)、29日に6月商業動態統計、米国6月個人消費支出(PCEコア・デフレーター)、米国7月シカゴ購買部協会景気指数、米国7月ミシガン大学消費者態度指数確報値などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
01月限 日経225 28266.57 TOPIX 1988.69
02月限 日経225 27835.60 TOPIX 1965.67
03月限 日経225 25457.94 TOPIX 1808.03
04月限 日経225 27122.37 TOPIX 1904.02
05月限 日経225 25951.24 TOPIX 1838.12
06月限 日経225 28122.81 TOPIX 1955.38
07月限 日経225 26659.58 TOPIX 1890.16
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
22/09 07月22日 27760 27940 27650 27890 +110
22/09 07月21日 27690 27810 27460 27780 +100
22/09 07月20日 26980 27700 26900 27680 +750
22/09 07月19日 26730 27030 26700 26930 +170
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
22/09 07月22日 1952.5 1958.5 1942.5 1957.5 +5.5
22/09 07月21日 1949.0 1952.5 1931.0 1952.0 +4.0
22/09 07月20日 1903.0 1948.5 1899.0 1948.0 +48.0
22/09 07月19日 1887.5 1907.0 1887.0 1900.0 +10.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日比
07月22日(09月限) 27640 -250
07月21日(09月限) 27865 +85
07月20日(09月限) 27575 -105
07月19日(09月限) 27365 +435
07月18日(09月限) 26920 +160
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月15日 4266億円 -965億円 7668億円 -1430億円
07月08日 5231億円 +463億円 9098億円 +2426億円
07月01日 4768億円 +2043億円 6671億円 -907億円
06月24日 2725億円 +270億円 7579億円 -1360億円
06月17日 2454億円 +319億円 8939億円 -1331億円
06月10日 2135億円 -346億円 1兆0271億円 -1039億円
06月03日 2481億円 -736億円 1兆1310億円 +2769億円
05月27日 3217億円 +108億円 8541億円 +1463億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月20日 9453万株 -2021万株 2億9319万株 +2261万株
07月19日 1億1475万株 +166万株 2億7057万株 +421万株
07月15日 1億1309万株 -232万株 2億6636万株 -1361万株
07月14日 1億1541万株 +60万株 2億7997万株 -419万株
07月13日 1億1480万株 -290万株 2億8416万株 -227万株
07月12日 1億1771万株 +118万株 2億8644万株 -3962万株
07月11日 1億1652万株 -3784万株 3億2607万株 +215万株
07月08日 1億5437万株 +805万株 3億2391万株 -1139万株
07月07日 1億4631万株 -1077万株 3億3530万株 +3012万株
07月06日 1億5709万株 +857万株 3億0518万株 +1512万株
07月05日 1億4852万株 -288万株 2億9005万株 +2660万株
07月04日 1億5140万株 -133万株 2億6344万株 +3048万株
07月01日 1億5273万株 +1353万株 2億3295万株 -177万株
06月30日 1億3920万株 +5248万株 2億3473万株 -2395万株
06月29日 8671万株 +586万株 2億5868万株 -865万株
06月28日 8085万株 +569万株 2億6733万株 +1986万株
06月27日 7515万株 -48万株 2億4747万株 -156万株
■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2022年】
1月14日 701億円
1月25日 701億円
2月14日 701億円
3月07日 701億円
4月07日 701億円
5月19日 701億円
6月13日 701億円
6月17日 701億円
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