午後3時のドルは135円後半で横ばい、米金利上昇一服で上値重い
[東京 7日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(135.93/96円)からほぼ横ばいの135.90/92円で推移している。時間外取引の米金利上昇が一服したことやドル指数が軟化したことから、ドル/円の上値は重かった。
ドル買い/円売りが優勢となった海外市場の流れを引き継いで始まったものの、仲値にかけては実需によるドル売りフローもみられ、135円半ばまで軟化する場面もあった。
足元の原油先物価格は1バレル=98ドル台と、100ドルを下回る水準で推移。原油と石油製品価格間のスプレッドを示すクラック・スプレッドも低下傾向にある。
クレディ・アグリコル銀行の外国為替部長、斎藤裕司氏は「景気後退懸念からエネルギ―価格の調整が入り始めているほか、米国債では逆イールドが発生しており、ドル/円の上値は重くなっている」と指摘する。
日銀が22年度の物価見通しを上方修正すると報道されたものの、ドル/円の反応は薄かった。
ニッセイ基礎研究所の上席エコノミスト、上野剛志氏は「シンクタンクのコンセンサスとして、物価見通しの引き上げは出ていたことから、実情に合わせた修正だ」と指摘。また、日銀が足元のインフレは持続性に乏しく、持続的なインフレには賃上げが必要という姿勢を示していることから、「物価見通しが上方修正されたとしても、日銀の正常化には直結しない」と上野氏は話す。
ユーロ/ドルは1.0218/22ドルと、やや持ち直した。ただ、「エネルギー価格の高騰や積極的な金融引き締めによるスタグフレーション懸念が意識されやすく、1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)割れも意識され始めている」(外銀)との声が聞かれた。
豪ドル/円は92.69/73円と堅調。5月の豪貿易収支で過去最大の黒字幅を更新したことが好感され、豪ドル買いが強まった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 135.90/92 1.0218/22 138.88/92
午前9時現在 135.94/96 1.0182/86 138.44/48
NY午後5時 135.93/96 1.0181/85 138.39/43