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世界の企業純債務が過去1年で1.9%減、借入コスト上昇背景=調査

配信日時:2022/07/06 14:19 配信元:REUTERS

[ニューヨーク 6日 ロイター] - 世界の企業の純債務は過去1年間に1.9%減少し、8兆1500億ドルとなったことが投資会社ジャナス・ヘンダーソンの調査で分かった。借入コスト上昇により新規資金調達への意欲が低下し、長年にわたる緩和的な金融環境を背景にした力強いキャッシュフローが企業の既存債務返済を後押ししているという。

同社の企業債務インデックスによれば、金利上昇と景気減速で企業が一段と保守的な姿勢を取っており、向こう1年で債務は2700億ドル減少すると見込まれる。これは6月1日時点における主要企業900社の年次バランスシートに基づいている。

一方、米国企業の純債務は過去1年間に0.5%増加。同社は「債務を好む傾向があるため、米国企業のバランスシート上で純現金は6社中1社しかないのに対し、他の国ではほぼ3社に1社となっている」としている。

社債市場の一部の借り手は、高いコストで新しい債券を発行する代わりに債券償還を選択。ジャナス・ヘンダーソンによると、2021年5月以降、上場債券の額面規模は1150億ドル減少した。

世界的な企業債務の減少は少なくとも14/15年以来。エネルギーセクターの影響が大きく、価格高騰を背景に石油・ガス企業は為替変動の影響を除いたベースで1550億ドルの借入を削減したという。

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