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FRB、インフレ対応で「後手に回る」=セントルイス連銀総裁

配信日時:2022/04/08 00:49 配信元:REUTERS

[7日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁7日、連邦準備理事会(FRB)はインフレ対応で後手に回っているとの考えを示した。

ブラード総裁はミズーリ大学での講演の原稿で、フェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標は現在0.25─0.5%だが、「寛大な」解釈に基づいても、現時点ですでに少なくとも3.5%の水準になくてはならないと指摘。「米国のインフレ率は、1974年や1983年に匹敵する異例の高さにある。当時、FRBは物価上昇ペースを制御できなくなり、最終的には痛みを伴う引き締めを行わざるを得なかった」と述べた。

その上で、 市場ではFRBは一段と積極的に対応するとの観測が出ているが、現在のFRBの政策金利はこれを完全に反映していないとし、FRBは後手に回っていると指摘。今後の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを実施していくことで、市場の観測を「確認」していかなければならないと述べた。

労働市場については、FRBの当面のインフレ対策に役立つほどに労働力人口は増加していないと指摘。労働市場への新規参入の増加で賃金圧力が緩和されるとの見方に懐疑心を示した。

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