米国株式市場=S&P小幅高、堅調な雇用統計で米利上げ路線継続
[ニューヨーク 1日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種の小幅上昇で第2・四半期をスタートした。米雇用統計で堅調な労働市場が示され、米連邦準備理事会(FRB)がタカ派的な政策スタンスを維持する可能性が高いとの見方を受けた。
米労働省が1日発表した3月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月より43万1000人増加し、堅調な伸びを示した。また失業率は3.6%と2020年2月以来、約2年ぶりの水準に改善した。2月の失業率は3.8%だった。
オールスプリング・グローバル・インベストメンツのシニア投資ストラテジスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「雇用の増加は幅広く、職場に戻る人が増えている」と指摘。「次回の連邦公開市場委員会(FOMC)までに発表される他の指標もバラ色なら、FRBは50ベーシスポイント(bp)の利上げとバランスシートの積極的な縮小発表に安心感を覚えるだろう」と述べた。
セクター別ではディフェンシブ性の高い不動産、公益事業、主要消費財 が好調で、それぞれ1%超上昇した。
週間ではダウ工業株30種が0.1%下落。一方、S&Pは0.1%、ナスダック総合は0.7%それぞれ上昇した。
CMEグループのFEDウオッチによると、FRBが5月のFOMCで50bpの利上げを決定する確率は73.3%に達している。
米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は1日、複数回の50bpの利上げを伴って政策金利を12月までに中立水準に引き上げることについて、想定より早期に中立水準に達したことで利上げを一段と加速することが可能との見方をしなければ大きなリスクはないとした。
他の経済指標では、米供給管理協会(ISM)が1日に発表した3月の製造業景気指数が57.1と、前月の58.6から低下した。サプライチェーン(供給網)の逼迫(ひっぱく)を背景にした仕入れ価格上昇が続いたのが響いた。
個別銘柄では、米ゲーム販売のゲームストップが序盤に上昇。31日に配当の形で株式数を増やし株式分割を可能にすると発表した。ただ、終値では0.95%安。
米アップルが0.17%、半導体大手クアルコムが3.81%それぞれ下落した。米金融大手JPモルガン・チェースのアナリストらは1日、両銘柄を最も強く買い推奨をする「アナリスト注目リスト」から外すと明らかにした。
米取引所の合算出来高は114億5000万株。直近20営業日の平均は137億8000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34818.27 +139.92 +0.40 34740.8 34847. 34538.
9 91 25
前営業日終値 34678.35
ナスダック総合 14261.50 +40.98 +0.29 14269.5 14306. 14131.
3 94 81
前営業日終値 14220.52
S&P総合500種 4545.86 +15.45 +0.34 4540.32 4548.7 4507.5
0 7
前営業日終値 4530.41
ダウ輸送株20種 15511.30 -771.72 -4.74
ダウ公共株15種 1057.27 +15.31 +1.47
フィラデルフィア半導体 3366.64 -62.36 -1.82
VIX指数 19.63 -0.93 -4.52
S&P一般消費財 1465.81 +3.12 +0.21
S&P素材 559.73 +6.28 +1.13
S&P工業 864.37 -6.09 -0.70
S&P主要消費財 801.38 +9.91 +1.25
S&P金融 636.27 -1.34 -0.21
S&P不動産 308.54 +6.12 +2.02
S&Pエネルギー 586.89 +4.96 +0.85
S&Pヘルスケア 1609.25 +14.44 +0.91
S&P通信サービス 237.17 +2.08 +0.88
S&P情報技術 2789.45 -4.63 -0.17
S&P公益事業 383.62 +5.50 +1.45
NYSE出来高 10.42億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 27840 + 180 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 27795 + 135 大阪比