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株価指数先物 【週間展望】 ―期末の需給要因を下支えに、目先は一段のリバウンドを想定した強気スタンスに

配信日時:2022/03/21 17:00 配信元:MINKABU
「期末の需給要因を下支えに、目先は一段のリバウンドを想定した強気スタンスに」  今週の日経225先物は、引き続きウクライナとロシアの停戦協議の行方などを睨みつつも、期末特有の需給要因を下支えに、先週の強いリバウンドを引き継ぐ相場展開が期待されそうだ。  先週は、米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)において予想通り0.25%の利上げ実施を発表。タイミングとしてはこれがアク抜けとなり、日経225先物は米国市場の上昇とともにリバウンド基調を強めた。これまで上値抵抗として意識されていた25日移動平均線を突破したことでショートカバーの勢いが増し、それに伴う裁定買い(現物買い・先物売り)が一段と日経平均株価を押し上げる格好となった。  18日の米国市場は「クアドルプル・ウィッチング」と言われるSQ期日であったが、これに絡んだ商いの影響もあり、主要な株価指数が上昇。FRB高官がインフレを抑制しつつも、良好な米経済環境が続くとの見解を示したことが、金融政策の不透明感を和らげる格好となった。ロシア軍がウクライナ攻撃を拡大しているとの報道を受けて、NYダウが下落に転じる局面が見られたものの、ハイテク株を中心に買い直された。この流れを受けて、日経225先物のナイトセッションで2万7000円を回復してきており、連休明けはこれにサヤ寄せする格好からギャップスタートが見込まれる。  先週のリバウンドで日経225先物は3月4-8日にかけての急落部分を吸収しており、いったんはショートカバーが一巡した感はある。ただし、ナイトセッションで一気に2万7000円を回復し、75日線水準までのリバウンドを見せてきたことで、年明け以降の調整トレンドは転換する格好になるため、一段とショートカバーの動きが強まりやすい。日経平均株価は2万7250円水準で累積出来高が積み上がっており、この水準を捉えてくることが見込まれる。強弱感は対立しやすいものの、この水準をクリアしてくると2万8500円辺りまでは累積出来高が積み上がっていない価格帯となることから、現物主導でリバウンドが強まる可能性はありそうだ。日経平均株価の75日線が位置する2万7500円水準では、いったん達成感が意識されやすいが、押し目狙いの動きは徐々に水準を切り上げてくることが見込まれる。  また、来週から月末にかけては期末特有の需給要因が下支えとなる。今週は配当取りの買いが膨らむ可能性があるほか、3月最終週となる翌週はパッシブファンドによる配当再投資に伴う先物買いが入ると思われる。さらに、この最終週から4月第1週辺りにかけては海外投資家の買い戻しのほか、年金資金などによる株式比率の修正に伴うリバランス買いも期待される。先週の先物手口では買い方はショートカバー、売り方は裁定買いに伴う先物売りが目立っていた。明確にロングのポジションを積み上げる動きは見られておらず、リバウンド余地は大きそうだ。  また、日経平均株価の13週線が2万7320円辺りに位置しているが、これをクリアできれば、2021年9月高値をピークとした調整トレンドラインのレンジ上限を突破してくるため、トレンド転換が意識されてくる。こちらも強弱感が対立しやすい水準ではあるが、ショートは仕掛けづらいところだ。  なお、先週はロシアの外貨建て国債(米ドル建て)の利払いが実施され、デフォルトリスクが和らいだことも安心材料になったが、償還期日は今後も続くため引き続き警戒は必要だろう。そのため、積極的にはロングを積み上げづらい需給状況と言えるが、ショートカバーが強まっている状況下においては、ショートをかけても下げづらい状況であるため、調整局面ではその後の反発を想定した押し目狙いのロングスタンスをみておきたい。  VIX指数は23.87に低下し、75日線を割り込んできた。前回の2月上旬に割り込んだ時は翌日に同線からのリバウンドを見せていたため、週明けの米国市場の動向が注目される。なお、21日10時時点のグローベックスの米株先物はマイナス圏ながら、小幅な下げで推移しているほか、シカゴ先物は2万7000円を上回って推移している。米国市場でも月末にリバランスに伴う買い需要が見込まれるため、小幅な調整にとどまっているようであれば、目先は一段のリバウンドを想定した強気のスタンスとなるか。  先週のNT倍率は先物中心限月で14.08倍に上昇し、年明け以降、上値抵抗線として意識されていた25日線を上回ってきた。ギャップスタートとなれば指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均株価をけん引する格好となろう。NTショートの巻き戻しから、いったんはNTロングに切り替わる可能性があるため、75日線が位置する14.24倍辺りまでの上昇を意識しておいてもよさそうだ。ただし、期末要因や年金資金の流入が想定されるなか、TOPIX型優位となる可能性も考えられるため、戻り局面ではNTショートを組成させる動きも意識されよう。  3月第2週(3月7日- 11日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週連続で売り越しており、売り越し額は3149億円(前週は3792億円の売り越し)だった。なお、現物は9935億円の売り越し(同2692億円の売り越し)と3週連続の売り越しであり、先物は6785億円の買い越し(同1100億円の売り越し)と4週ぶりに買い越している。個人は現物と先物の合算で670億円の買い越しで、4週連続の買い越しだった。  経済スケジュールでは、22日に米国3月リッチモンド連銀製造業指数、23日に1月景気動向指数改定値、米国2月新築住宅販売件数、24日に米国10-12月期経常収支、米国2月耐久財受注、米国3月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値、米国3月サービス部門PMI速報値、米国2月企業向けサービス価格指数、25日に米国3月ミシガン大学消費者態度指数などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 01月限 日経225 28266.57  TOPIX  1988.69 02月限 日経225 27835.60  TOPIX  1965.67 03月限 日経225 25457.94  TOPIX  1808.03 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/06 03月18日  26420  26730  26270  26730  +290 22/06 03月17日  25630  26460  25600  26440  +840 22/06 03月16日  25010  25600  24840  25600  +470 22/06 03月15日  25100  25260  24960  25130  +80 22/06 03月14日  25140  25520  24900  25050  -40 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/06 03月18日  1879.5  1898.0  1867.0  1898.0  +18.0 22/06 03月17日  1839.0  1882.0  1837.0  1880.0  +42.5 22/06 03月16日  1797.0  1837.5  1784.0  1837.5  +30.5 22/06 03月15日  1792.5  1813.0  1785.5  1807.0  +18.5 22/06 03月14日  1789.0  1814.0  1773.5  1788.5  +2.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 03月18日(06月限)  27040  +310 03月17日(06月限)  26475  +35 03月16日(06月限)  26125  +525 03月15日(06月限)  25375  +245 03月14日(06月限)  25040  -10 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 03月11日    2060億円 +2018億円  9366億円  +4736億円 03月04日     42億円  -292億円  4630億円  +346億円 02月25日    334億円   -9億円  4283億円  -647億円 02月18日    344億円 -1482億円  4931億円  +805億円 02月10日    1826億円 +1471億円  4126億円  +603億円 02月04日    355億円  +316億円  3522億円  -84億円 01月28日     38億円  -16億円  3607億円  +59億円 01月21日     54億円  -31億円  3547億円  -597億円 01月14日     85億円  -287億円  4145億円  +528億円 01月07日    373億円  -346億円  3617億円  +316億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 03月16日    5921万株   +118万株  3億7332万株   +2642万株 03月15日    5803万株    -18万株  3億4689万株   +1396万株 03月14日    5821万株    -7万株  3億3293万株   -400万株 03月11日    5828万株   +4751万株  3億3693万株   +5578万株 03月10日    1076万株   -1756万株  2億8115万株   +7383万株 03月09日    2833万株   +1161万株  2億0731万株   +1729万株 03月08日    1672万株   +306万株  1億9002万株   +1154万株 03月07日    1365万株   +1182万株  1億7848万株   -603万株 03月04日    182万株    +9万株  1億8451万株   +169万株 03月03日    173万株   -624万株  1億8281万株   +958万株 03月02日    797万株    +77万株  1億7323万株   -1781万株 03月01日    719万株   -749万株  1億9104万株   +1461万株 02月28日    1469万株   +107万株  1億7643万株   -247万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 株探ニュース

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