相場概況

日経平均は大幅に5日続落、ロシアのウクライナ本格侵攻を警戒し26000円割れ

配信日時:2022/02/24 16:01 配信元:FISCO
日経平均は大幅に5日続落。22、23日の米株式市場でNYダウは計900ドル超と大きく下落。米ロ外相会談が中止となり、ロシアによるウクライナへの本格的な侵攻が警戒されるなか、リスク回避の動きが続いた。ナスダック総合指数も2日間で-3.77%と大幅安。こうした流れを引き継いで、祝日明けの日経平均は168.26円安でスタート。時間外取引の米株価指数先物や香港ハンセン指数が軟調ななか、下値模索の展開が続いた。お昼頃に、ロシアがウクライナ東部で特別軍事作戦を行うことを決めたことが伝わると、リスク回避の動きが加速し、後場は26000円割れでスタート、一時25775.64円
(673.97円安)まで下落した。引けにかけては下げ渋ったが、先行き不透明感がくすぶるなか戻りは限定的となった。

 大引けの日経平均は前日比478.79円安の25970.82円となった。東証1部の売買高は15億9412万株、売買代金は3兆6281億円だった。セクターでは空運業、ゴム製品、ガラス・土石製品などが下落率上位に並んだ一方、鉱業、石油・石炭製品、電気・ガス業などが下落率上位に並んだ。東証1部の値下がり銘柄は全体の59%、対して値上がり銘柄は37%となった。

 個別では、レーザーテック<6920>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>などの値がさのハイテク・グロース(成長)株の一角が大きく下落。JAL<9201>やJR東日本<9020>などのアフターコロナ関連が安く、トヨタ自<7203>やデンソー<6902>などの輸送用機器も軟調。アステラス製薬<4503>、イオン<8267>、ソフトバンク<9434>などディフェンシブ系も冴えない。三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの大手商社も大幅安。ほか、アドバンテスト<6857>、日立製<6501>、AGC<5201>、アサヒグループ<2502>、ブリヂストン<5108>などの下落が目立った。

 一方、地政学リスクの高まりを背景にINPEX<1605>が急伸。川崎汽船<9107>を筆頭に大手海運株が買われ、東エレク<8035>、キーエンス<6861>、リクルートHD<6098>、信越化学<4063>などのグロース株の一部が逆行高。住友鉱山<5713>は期末配当の増額修正で上昇。特別配当実施でノーリツ鋼機<7744>はストップ高。オムロン<6645>との資本業務提携が好感されたJMDC<4483>も上昇。アウトソーシング<2427>とグリー<3632>
は目標株価引き上げを受けて大幅高。ほか、ゲームソフトの新タイトル発売への期待からKADOKAWA<9468>、バンナムHD<7832>などが急伸した。
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