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日経平均は4日続落、ウクライナ情勢緊迫化で一時600円超安

配信日時:2022/02/22 15:41 配信元:REUTERS

[東京 22日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は前営業日比461円26銭安の2万6449円61銭と、4日続落で取引を終えた。ウクライナ情勢の一段の緊迫化を受け、リスク回避の売りが広がり、一時600円を超す下げとなった。翌日が天皇誕生日で休場となるため、手仕舞い売りも加速した。

ロシアのプーチン大統領は21日にテレビ演説し、ウクライナ東部の親ロシア派2地域の独立を承認すると表明、平和維持軍を派遣するよう国防省に指示した。欧米からは非難声明や制裁措置へ向けた動きが伝わっており、ウクライナを巡る情勢は一段と緊迫化している。

日経平均は395円安と大幅続落で寄り付いた後も下げ幅を拡大し、後場に667円14銭安の2万6243円73銭で安値をつける場面があった。為替市場でのドル安/円高傾向に加え、時間外取引での米主要株価3指数の下落、香港ハンセン指数などのアジア株も大幅安となり、世界的なリスクオフムードに押される格好となった。

TOPIXは1.55%安の1881.08ポイント。東証1部の売買代金は2兆7093億6100万円だった。東証33業種では、海運業、ゴム製品、ガラス・土石製品、保険業、輸送用機器などの30業種が値下がり。値上がり業種は鉱業、医薬品、電気・ガス業にとどまった。

市場では、スタグフレーションを警戒する声が聞かれる。松井証券の窪田朋一郎投資メディア部長は「ウクライナ情勢の長期化で、エネルギー価格の高止まりが懸念される。物価上昇による景気減速懸念がある中で米国が金融引き締めへ動くと、株はもたない」との見方を示した。

個別では、東京エレクトロン、ファーストリテイリング、アドバンテスト、キッコーマン、京セラ、TDKが軟調。リクルートホールディングス、トレンドマイクロは上昇した。

そのほか、第一三共は大幅続伸し9.55%高。英アストラゼネカとのHER2低発現の乳がん患者を対象にした「トラスツズマブ デルクステカン(エンハーツ)」の第3相臨床試験で、主要評価項目を達成したと21日に発表し、手掛かりとなっている。

東証1部の騰落数は、値上がりが290銘柄(13%)、値下がりは1815銘柄(83%)、変わらずは77銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 26449.61 -461.26 26515.45 26,243.73─26,550.14

TOPIX 1881.08 -29.60 1883.33 1,869.25─1,891.51

東証出来高(万株) 113893 東証売買代金(億円)

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