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NY市場サマリー(18日)円が対ドルで小幅安、米株下落

配信日時:2022/02/19 07:16 配信元:REUTERS

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[18日 ロイター] - <為替> 安全通貨とされる円が対ドルで小幅安。ただ、ウクライナ情勢が緊迫する中、週間では上昇した。

終盤の取引で、ドル/円は0.1%高の115.025円。ただ、週間ではドルは円に対し0.4%下落し、約1カ月ぶりの大幅な下げ率を記録した。

ドル/スイスフランも0.1%高の0.9212フラン。

ブリンケン米国国務長官は18日、過去24─48時間にロシアとウクライナの国境近辺で起こっている状況について、ロシアが反応を誘発するために偽の挑発を工作するシナリオの一環であることを確認していると述べた。親ロシア派指導者は、ウクライナ東部ドネツクから約70万人をロシアに退避させることを計画していると発表した。

ロシア・ルーブルは対ドルで1.26%安の77.40ルーブル。

ユーロ/ドルは0.3%安の1.1329ドル。

主要通貨に対するドル指数は0.3%上昇した。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.3%安の4万0025ドル。

<債券> 利回りが低下した。ウクライナ情勢への懸念からリスク選好度が低下し、安全資産への逃避買い需要が高まった。

ウクライナ東部ドネツク州の親ロシア派指導者は18日、砲撃が激化しているとして、住民のロシアへの「大規模で集中的」な避難計画を表明した。

これを受けて株価は下落、債券利回りは低下した。

10年債利回りは4ベーシスポイント(bp)低下の1.930%。14日以来の低水準となった。10年債利回りは16日、1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される前には2年半ぶりの高水準である2.065%を付けていた。

米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は18日、連邦準備理事会(FRB)が大きな動きで利上げサイクルを開始しなくてはならない理由は見当たらないと語った。

米フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場は、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも25bpの利上げが実施される可能性を完全に織り込んでいるが、50bp利上げの確率は過去2日間で低下している。ウィリアムズ総裁の発言後にはさらに低下し、25%となった。

2・10年債の利回り差は45bp。17日の54bpから縮小し、イールドカーブはフラット化した。

来週は短・中期債が新たに供給されるため、同ゾーンの利回りに再び上昇圧力がかかり、イールドカーブは一段とフラット化する可能性がある。

<株式> 下落。週明けにプレジデンツデーの休場を控える中、ウクライナ情勢の緊迫化などを背景にリスク資産への売りが強まった。

ナスダック総合が大幅安。アップル、アマゾン、マイクロソフトなど高グロース株の下げが響いた。

ロシアのプーチン大統領は18日、ウクライナ東部の親ロシア派支配地域からの住民のロシア国内への避難を調整するために非常事態相を派遣した。

一方、米連邦準備理事会(FRB)の次の動きに関する憶測も重しとなった。米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は18日、FRBが高インフレや力強い雇用の伸びを踏まえ、3月に利上げを開始するのは適切という見解を示した。

週明け21日の米市場がプレジデンツデーで休場となる上、18日は株価指数や個別株のオプション取引の満期日に当たり、ボラティリティーが高まった可能性がある。

週間でも主要3株価指数が2週連続で下落。S&P総合500種は1.6%、ダウ工業株30種は1.9%、ナスダック総合は1.8%それぞれ下落した。

個別銘柄では、半導体大手インテルが5.3%安となり2020年以来の安値を付けた。インテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)が今年の利益率が低下し、その後数年間横ばいで推移するとの見通しを示した。

リフィニティブによると、S&P500構成銘柄のうち417銘柄が四半期決算を発表し、そのうち78%がアナリスト予想を上回った。

動画配信機器のロク(Roku)は22%安。第4・四半期決算や第1・四半期の見通しが失望感を誘った。

スポーツ賭博のドラフトキングスも22%安。2022年が予想以上の赤字になるとの見通しを受けた。

<金先物> ウクライナ情勢をめぐる市場の警戒感がやや和らぐ中、3営業日ぶりに反落した。4月物の清算値(終値に相当)は前日比2.20ドル(0.12%)安の1オンス=1899.80ドル。週間では57.70ドル(3.13%)上昇した。

切迫するウクライナ情勢に対応するため、ブリンケン国務長官は17日の国連安保理会合の場で、ロシア外相との会談を欧州で開くことを提案。ロシア側は来週後半の開催を要望し、米側は侵攻しないことを条件にこれを承諾した。これを受けて市場では緊張緩和への期待感が広がり、安全資産とされる金塊を売る動きが先行した。

しかし、ウクライナ政府と親ロシア派武装勢力は18日も相手側が停戦合意を破り、攻撃を仕掛けてきたと互いを非難。ロシアのプーチン大統領は「われわれは状況悪化を目の当たりにしている」と批判した。ウクライナ侵攻の懸念が再び高まったことで金を買う動きが台頭し、下げ幅を縮小した。

<米原油先物> イラン核合意再建をめぐる交渉の進展期待から売りが先行し、続落した。米国産 標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は前日比0.69ドル(0.7 5%)安の1バレル=91.07ドルだった。4月物は0.17ドル高の90.21ドル となった。

イラン核合意再建をめぐる交渉が大詰めを迎える中、イランに対する制裁が解除されれば、同国産の石油が市場に回帰するとの思惑から、供給増を警戒した売りが継続した。3連休後の3月物納会を控えて、ポジション調整の売りや利益確定の売りも出やすかった。また、外国為替市場では、対ユーロでドルが上昇。ドル建てで取引される商品に割高感が生じ、原油が売られた面もあった。米株安を背景に同じリスク資産である原油にも売りが波及した。一方、ウクライナ情勢への関心も引き続き強い。

ドル/円 NY終値 115.00/115.05

始値 115.16

高値 115.17

安値 114.98

ユーロ/ドル NY終値 1.1321/1.1325

始値 1.1362

高値 1.1368

安値 1.1315

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 100*05.50 2.2421%

前営業日終値 98*20.50 2.3130%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*17.00 1.9268%

前営業日終値 99*03.50 1.9740%

5年債(指標銘柄) 17時05分 98*16.00 1.8188%

前営業日終値 98*11.25 1.8500%

2年債(指標銘柄) 17時05分 98*27.75 1.4696%

前営業日終値 98*27.00 1.4790%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 34079.18 -232.85 -0.68

前営業日終値 34312.03

ナスダック総合 13548.07 -168.65 -1.23

前営業日終値 13716.72

S&P総合500種 4348.87 -31.39 -0.72

前営業日終値 4380.26

COMEX金 4月限 1899.8 ‐2.2

前営業日終値 1902.0

COMEX銀 3月限 2399.2 +11.7

前営業日終値 2387.5

北海ブレント 4月限 93.54 +0.57

前営業日終値 92.97

米WTI先物 3月限 91.07 ‐0.69

前営業日終値 91.76

CRB商品指数 263.6211 ‐0.0549

前営業日終値 263.6760

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