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午後3時のドルは115円前半で軟調、ウクライナ巡り神経質な動き

配信日時:2022/02/17 15:48 配信元:REUTERS

[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(115.46/47円)からドル安/円高の115.23/25円で推移している。ウクライナ情勢の悪化を想起させるニュースを背景に、時間外取引の米長期金利が低下、日経平均株価が軟調に推移し、ドル売り/円買いも強まった。

リスク回避の流れが急速に強まったのは東京時間の午後早く。ウクライナ東部の親ロシア派勢力が、ウクライナ政府軍から砲撃を受けたとのニュースがきっかけだった。親ロ派は過去24時間のうちに4回攻撃があったと主張し、紛争終結を目指す合意への違反行為だと非難した。

クロス円を中心に円買いが強まり、ユーロ/円は一時130.42円と、朝方から約1円程度急落した。ドル/円も一時115.08円まで下落する場面もあった。

市場では「不透明感が払しょくされない限りはリスク回避の円買い圧力が残り、ドルは今週は115円台での推移が続きそうだ」(野村証券・チーフ為替ストラテジスト、後藤祐二朗氏)との声が出ていた。

この時期はもともと、「東京市場では円買いが起こりやすくなる」(外銀)傾向にある。日本企業が海外にある資金を本国へ還流するレパトリエーションの動きが出やすいためで、ドル/円の上値が抑えられらやすいとみる市場関係者は多い。

昨日公表された1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、想定よりもハト派な内容と受け止められた。

クレディ・アグリコル銀行の外国為替部長、斎藤裕司氏は、予想を上振れた1月の米消費者物価指数(CPI)や米卸売物価(PPI)が含まれていない時点の内容だと指摘。市場では50ベーシスポイント(bp)の大幅利上げや連続利上げの思惑はくすぶり続けるとみられ、「今後の米連邦準備理事会(FRB)高官の発言内容を一つ一つ消化していく必要がある」との見方を示した。

クロス円は円高基調。ユーロ/円は130.85/89円、豪ドル/円は82.79/83円。リスク回避の動きに敏感な豪ドルやユーロを中心に売り圧力が強まり、円が全面高となった。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 115.23/25 1.1354/58 130.85/89

午前9時現在 115.38/40 1.1371/75 131.21/25

NY午後5時 115.46/47 1.1373/75 131.29/33

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