NY市場サマリー(8日)株式上昇、10年債利回り上昇
[8日 ロイター] -
<為替> ドルが上昇した一方、ユーロが下落した。ただ1月の米消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控え、値動きの幅は狭くなっている。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.2%高。ユーロは0.21%安の1.1418ドル。
ユーロ圏では、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が7日、ユーロ圏のインフレ率が低下し2%前後で安定する可能性があるため、大規模な引き締めは必要ないと発言。
短期金融市場が見込むFRBの今年の利上げ幅の合計は最大134bp。これに対し、アナリストが見込むECBの今年の利上げ幅は50bp。FRBの引き締めペースがECBより速くなる公算が大きい中、市場は欧米の将来的な金利の道筋に注目している。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.72%安の4万3346.00ドル。前日は約1カ月ぶりに4万4000ドル台に乗せていた。
<債券> 指標10年債利回りが上昇し、2019年11月以来の高水準を付けた。米連邦準備理事会(FRB)が近く金融引き締めを開始するという観測が背景にあるほか、週内に発表される米消費者物価指数(CPI)が注目される。
10年債利回りは一時1.97%と、19年11月7日以来の高水準に達した。終盤の取引では4ベーシスポイント(bp)上昇の1.956%。利回りは4日連続で上昇となる見通しで、約1カ月前に記録した6営業日連続の上昇に次いで最長となる。
30年債利回りは3.4bp上昇の2.252%。一時、昨年6月4日以来の高水準となる2.271%を付けた。
2年債利回りは4.8bp上昇の1.344%。一時1.347%と、20年2月24日以来の高水準に達した。
2・10年債利回り格差は61.1bp。
物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が2.725%、10年物は2.434%だった。
<株式> 上昇して取引を終えた。アップルとマイクロソフトが上げを主導した。週内に重要指標の消費者物価指数(CPI)発表を控える中、国債利回りの上昇を受け銀行株も買われた。
S&P総合500種とナスダック総合は序盤に下落していたものの、テスラやアマゾン・ドット・コムなど大型グロース(成長)株に支援され、プラスに転じた。
米連邦準備理事会(FRB)が金融政策の引き締めを開始するとの観測の高まりから米10年債利回りが2019年11月以来の高水準に上昇、S&P銀行指数も上昇した。
<金先物> インフレの高止まり懸念やウクライナ情勢への警戒感を背景に買われ、3営業日続伸した。4月物の清算値(終値に相当)は前日比6.10ドル(0.33%)高の1オンス=1827.90ドル。
<米原油先物> イラン核合意再建に向けた協議の進展に関心が向かう中、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は前日比1.96ドル(2.15%)安の1バレル=89.36ドル。4月物は1.87ドル安の87.90ドルとなった。
ドル/円 NY午後4時 115.54/115.55
始値 115.30
高値 115.62
安値 115.31
ユーロ/ドル NY午後4時 1.1418/1.1419
始値 1.1425
高値 1.1426
安値 1.1401
米東部時間
30年債(指標銘柄) 16時45分 91*22.00 2.2601%
前営業日終値 92*17.50 2.2180%
10年債(指標銘柄) 16時34分 94*25.00 1.9650%
前営業日終値 95*06.50 1.9160%
5年債(指標銘柄) 16時46分 98*16.00 1.8167%
前営業日終値 98*23.75 1.7650%
2年債(指標銘柄) 16時46分 99*02.75 1.3455%
前営業日終値 99*05.75 1.2960%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 35462.78 +371.65 +1.06
前営業日終値 35091.13
ナスダック総合 14194.46 +178.79 +1.28
前営業日終値 14015.67
S&P総合500種 4521.54 +37.67 +0.84
前営業日終値 4483.87
COMEX金 4月限 1827.9 +6.1
前営業日終値 1821.8
COMEX銀 3月限 2320.0 +12.4
前営業日終値 2307.6
北海ブレント 4月限 90.78 ‐1.91
前営業日終値 92.69
米WTI先物 3月限 89.36 ‐1.96
前営業日終値 91.32
CRB商品指数 259.4941 ‐0.9841
前営業日終値 260.4782