午後3時のドルは115円前半で小動き、ドル買いと円買い拮抗
[東京 7日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末のニューヨーク市場終盤(115.20/23円)に比べて若干ドル高/円安の115.33/35円で推移している。米長期金利の高水準での推移を背景にドルが買われる一方、日本株安で円買いも流入した。結果としてドル買いと円買いの力が拮抗(きっこう)し、ドル/円相場は方向感のない展開が続いた。
前週末に発表された1月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上回ったが、賃金も2020年5月以来の大幅な伸びを記録した。
先週公表されたADP雇用報告が市場予想に反し減少したことで、雇用統計も悪化するのではないかとの懸念があったが「実際にはかなり強い結果だった。過去のデータも上方修正されたことに加え、平均時給も強い伸びを記録し、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを急ぐとの見方がマーケットには広がった」(三井住友DSアセットマネジメントのチーフマーケットストラテジスト・市川雅浩氏)との指摘が聞かれた。
ただ、3月の利上げについては「依然として0.25%予想が優勢」(市川氏)だという。
今週は米消費者物価指数(CPI)の公表を控えており、CPIの内容が市場予想を上回ればドル買いが進むとみられている。一方、「仮に金利上昇を嫌気して株式市場が崩れれば、クロス円の下落を通じてドル/円にも下押し圧力がかかりやすい」(外為どっとコム総研・上席研究員、神田卓也氏)との意見も出ていた。
ユーロは対ドル、対円で一進一退の展開となった。欧州中央銀行(ECB)のタカ派転換を手掛かりにユーロ買いが進んでいるが、ユーロの上昇余地について神田氏は「今後のユーロ圏のインフレ動向や経済指標の結果を見極め、利上げ期待がどの程度高まるかにかかっているのではないか」との見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 115.33/35 1.1428/32 131.83/87
午前9時現在 115.21/23 1.1453/57 131.97/01
NY午後5時 115.20/23 1.1446/50 131.90/94