前場の日経平均は続伸、米株高が支援 買い一巡後はもみあい
[東京 1日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比192円68銭高の2万7194円66銭と、3日続伸した。前日の米国株式市場で主要3指数が続伸した流れを引き継いだほか、決算発表を手掛かりとした個別物色も指数を下支えした。買い一巡後は戻り待ちの売りに押される展開となった。
1月31日の米国株式市場は、本格化する企業決算への期待感から主要3指数が続伸、ナスダック総合は3.41%高で取引を終えた。1月は不安定な値動きが目立ったが、ナスダック総合は1月として過去最悪の下落率を回避した。
日経平均は小幅に続伸して寄り付いた後も上げ幅を拡大し、一時408円81銭高の2万7410円79銭で高値をつけた。ただ、買い一巡後は上げ幅を縮小する展開となった。日経平均は先週27日の安値からきょうの高値まで1200円以上上昇したため、急ピッチの上昇から警戒感も高まった。
TOPIXは0.64%高の1908.05ポイントで午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆8691億1300万円だった。東証33業種では、海運業、陸運業、電気機器、サービス業などの20業種が値上がり、繊維業、鉱業、ガラス・土石製品などの13業種は値下がりした。
個別では、東京エレクトロン、塩野義製薬、ファナック、ソフトバンクグループ、リクルートホールディングスなどが上昇。半面、ファーストリテイリング、京セラは下落した。
そのほか、決算を手掛かりとする物色も目立った。前日に好決算と上方修正を発表したTDKとNECはともに11%超高となったほか、太陽誘電も4%超高としっかりだった。下方修正を発表した日本精工は大幅続落し東証1部の値下がり率3位となった。
市場では「金融引き締めに対する過度な警戒感は和らいでいるものの、企業決算は強弱まちまちとなっており、相場全体を強く押し上げる材料にはなっていない」(国内証券)との声が聞かれた。きょうは春節に伴いアジアの主要株式市場が休場となるため、手掛かり材料も少なく、積極的に買い上がるのは難しいという。
東証1部の騰落数は、値上がりが1279銘柄(58%)、値下がりが812銘柄(37%)、変わらずが91銘柄(4%)だった。