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日経平均は15営業日ぶり2万9000円台回復、FOMC通過で安心感

配信日時:2021/12/16 15:56 配信元:REUTERS

[東京 16日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅に続伸し、15営業日ぶりに終値で2万9000円台を回復した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過して安心感が広がり、買い戻しが優勢となった。

日経平均は主要3指数が揃って反発した米国株式市場の流れを引き継ぎ、寄り付きで大幅に続伸してスタート。その後も上げ幅を拡大した。買い一巡後は心理的節目の2万9000円を挟んだ値動きが続いたが、大引けにかけては上値追いとなり、一時610円36銭高の2万9070円08銭まで上昇した。

FOMCは想定内の結果で、パンデミック(世界的大流行)下で実施してきた債券買い入れプログラムを来年3月に終了する見通しが示されたほか、2022年に3回の利上げが示唆された。日本株はFOMCを控え手仕舞い売りが優勢となっていただけに、通過後は急速に買い戻される展開となった。終値で2万9000円台を回復したのは11月25日以来。

ニッセイ基礎研究所のチーフ株式ストラテジスト、井出真吾氏は「イベントを通過し『霧が晴れた』ということだろう」とした上で、「目先は2万9000円台で値固めが進むかが焦点になりそうだ」とした。

大和証券の末廣徹シニアエコノミストは、FOMCについて「バランスシートの縮小についてはまだ決まっていないため、評価が分かれている。今夜の米国市場の動きを見極めたい」との見方を示した。「ただ、米長期金利が安定しているため、グロース株にとっては追い風となっている」という。

TOPIXも続伸し、1.46%高の2013.08ポイントとなった。東証1部の売買代金は2兆6517億9400万円。東証33業種は、パルプ・紙を除く32業種が値上がり。海運業、精密機器、鉱業、電気機器、医薬品、陸運業などが値上がり率上位となった。

個別では、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、アドバンテスト、テルモ、ダイキン工業、ファナックなどの主力株が総じて堅調。半面、新生銀行、三井化学は売られた。

東証1部の騰落数は、値上がりが1676銘柄(76%)、値下がりが421銘柄(19%)、変わらずが87銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 29066.32 +606.60 28868.37 28,782.19─29,070.08

TOPIX 2013.08 +28.98 2006.55 1,999.73─2,014.43

東証出来高(万株) 105352.00 東証売買代金(億円) 26517.94

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