NY市場サマリー(15日)ドル上昇、米国債利回り上昇 株式反発
[15日 ロイター] -
<為替> ドルが上昇した。米連邦準備理事会(FRB)が14─15日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、パンデミック(世界的大流行)下で実施していた債券買い入れプログラムを来年3月に終了し、2022年末までに0.25%ポイントずつ3回の利上げを実施する方針を示したことを受けた。
ドル指数はFOMCの結果発表直後に0.2%高の96.737となった。
FRBは新たな経済見通しで、来年のインフレ率を2.6%と9月時点の2.2%から上方修正したほか、失業率は完全雇用に近い3.5%に低下すると見込んだ。
FOMCの結果発表前はドルは狭いレンジで推移していた。
ユーロ/ドルは0.1%安の1.1241ドル。ドル/円は0.5%高の114.105円。ポンド/ドルは0.2%安の1.3202ドルだった。
<債券> FOMCの決定を受け、米国債利回りが上昇した。短期債利回りがより大きく上昇したことで、利回り曲線は平坦化した。
終盤の取引で2年債利回りは3.8ベーシスポイント(bp)上昇の0.697%。
10年債利回りは2.4bp上昇の1.463%、30年債利回りは3bp上昇の1.849%。
10年債と2年債の利回り格差は76.5bp。一時は73.5bpまで縮小した。
物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が2.67%。
<株式> 反発して取引を終えた。FRBが14─15日に開いたFOMCで、パンデミック(世界的大流行)下で実施してきた債券買い入れプログラムを来年3月に終了する方針を示した。
FRBはインフレ目標が達成されたとの見方を示唆。来年末までに3回の0.25%ポイント利上げを見込んだ。
主要株価3指数はいずれも午前の下げから切り返し、プラス圏に浮上。パウエルFRB議長が記者会見で米景気回復について楽観的な見通しを示し、インフレ抑制のため必要に応じて金利を引き上げる姿勢を打ち出すと、上げ幅を拡大した。
業種別では情報技術やヘルスケアが特に好調だった。
アップルが2.85%高、エヌビディアが7.49%高となり、フィラデルフィア半導体指数は3.7%上昇した。
<金先物> 米金融政策決定の発表を控えて様子見ムードが強まる中、続落した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比7.80ドル(0.44%)安の1オンス=1764.50ドル。
<米原油先物> 米原油在庫の減少を受けた需給引き締まり観測を支えに3営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.14ドル(0.20%)高の1バレル=70.87ドル。2月物は0.14ドル高の70.66ドル。
ドル/円 NY午後4時 114.03/114.06
始値 113.79
高値 114.26
安値 113.76
ユーロ/ドル NY午後4時 1.1286/1.1290
始値 1.1269
高値 1.1298
安値 1.1223
米東部時間
30年債(指標銘柄) 16時41分 100*10.50 1.8606%
前営業日終値 101*09.50 1.8190%
10年債(指標銘柄) 16時41分 99*07.00 1.4599%
前営業日終値 99*13.00 1.4390%
5年債(指標銘柄) 16時41分 100*01.00 1.2434%
前営業日終値 100*02.50 1.2340%
2年債(指標銘柄) 16時41分 99*21.88 0.6631%
前営業日終値 99*22.13 0.6590%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 35927.43 +383.25 +1.08
前営業日終値 35544.18
ナスダック総合 15565.58 +327.94 +2.15
前営業日終値 15237.64
S&P総合500種 4709.85 +75.76 +1.63
前営業日終値 4634.09
COMEX金 2月限 1764.5 ‐7.8
前営業日終値 1772.3
COMEX銀 3月限 2154.5 ‐37.9
前営業日終値 2192.4
北海ブレント 2月限 73.88 +0.18
前営業日終値 73.70
米WTI先物 1月限 70.87 +0.14
前営業日終値 70.73
CRB商品指数 223.8192 ‐0.5069
前営業日終値 224.3261