注目トピックス 日本株
プラッツ Research Memo(1):2022年6月期は一時的な減益予想も、中長期的な成長を見込む
配信日時:2021/10/06 15:11
配信元:FISCO
■要約
プラッツ<7813>は、福岡県に本拠を置く介護用電動ベッドの専業メーカー。福祉用具流通市場では、介護用ベッドのマーケットシェアが35%に達し、第2位のメーカーとなる。高齢者人口の増加が続くことから、中長期的な成長市場に属している。2021年6月期は、中期経営計画に掲げた経常利益目標値を2期前倒しで達成するなど急成長を遂げた。2022年6月期は原材料価格の上昇、物流費の高騰、円安を前提に一時的な減益を予想しているが2023年6月期以降は売上高と利益が成長軌道に戻ることを見込んでいる。
1. 2021年6月期の連結業績概要 − 売上高、営業利益とも過去最高を更新
2021年6月期の売上高は前期比15.4%増の7,040百万円、営業利益が同29.6%増の724百万円と売上高及び営業利益は過去最高を更新した。医療介護用電動ベッドの総販売台数は前期比15.8%増の5.7万台と市場の伸びを凌駕した。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)に伴い、2020年4月に第1回目の緊急事態宣言が発出されて以降、経営が悪化した医療機関とクラスターの発生が憂慮される高齢者施設向けは、同社及び代理店とも営業活動が制約された。2020年6月期第4四半期(4-6月期)の国内販売は、2つの市場で前年同期比2ケタ減となったため、2021年6月期は市場動向の変化に俊敏に対応した。第1四半期に在宅向けに力点を置き、第2四半期以降は制約のなかでも経済活動が動き始めた医療・高齢者施設向けに注力した。通期売上高は、福祉用具流通市場が前期比14.8%増、医療・高齢者施設市場が同22.8%増、家具流通市場が同4.8%増であった。
2. 2022年6月期の連結業績予想 − 原材料価格の上昇、物流費の高騰、円安で一時的な減益を予想
2022年6月期の業績は、売上高で前期比7.2%増の7,550百万円、営業利益で同17.2%減の600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同30.8%増の400億円を予想している。2021年6月期は、第1四半期に発表した通期予想を、第2四半期と第3四半期の決算発表時に連続上方修正したものの、第4四半期の事業環境が大きく悪化して、営業利益の実績は直近予想を下回った。2022年6月期は、2021年6月期第4四半期の原材料価格の上昇や物流費の高騰に加え円安を前提に計画を立て、増収減益の期初予想となった。2021年6月期は平均為替レートが1米ドル当たり前期比1.57円の円高となった。2022年6月期は、予算上の為替レートを110円、前期比3.43円の円安を前提とし為替面でのデメリットを織り込んだ。コロナ禍により、製造拠点があるベトナムはロックダウンと工場隔離が行われているが、現在のところ調達面で大きな問題は生じていない。
2022年6月期は、新製品効果が期待される。周辺機器では、2020年12月にベッドサイドテーブルを発売し、2021年7月には体圧分散性に動きやすさをプラスした床ずれ防止マットレス「ゼロソア」を投入した。また2021年6月に食事介助を効果的にサポートする医療介護施設用ベッドのハイスペックモデル「アスピーノ」を上市した。「ハイバックサポート機能」によるベッド上での誤嚥リスクの低減や褥瘡予防をサポートすることに加え、「液晶手元スイッチ」に音声読み上げ機能や調整角度のメモリー機能を搭載し、患者の体位管理がしやすい仕様となっている。また、介護用ベッドでは、上位機種シリーズが4年に一度のモデルチェンジ時期を迎える。2022年1月に、新製品が投入される予定だ。
3. 株主還元策 − 配当性向30.0%を前提に、増配を計画
2022年6月期は、配当性向30.0%を前提に、1株当たり年間配当金を前期比1円増配の33円と計画している。
■Key Points
・ 2021年6期の業績は、経常利益が2期前倒し目標値を達成するなど急成長
・ 2022年6月期は、新製品効果が期待される
・ 中期経営計画では、2023年6月期以降に着実な増益を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
<ST>
プラッツ<7813>は、福岡県に本拠を置く介護用電動ベッドの専業メーカー。福祉用具流通市場では、介護用ベッドのマーケットシェアが35%に達し、第2位のメーカーとなる。高齢者人口の増加が続くことから、中長期的な成長市場に属している。2021年6月期は、中期経営計画に掲げた経常利益目標値を2期前倒しで達成するなど急成長を遂げた。2022年6月期は原材料価格の上昇、物流費の高騰、円安を前提に一時的な減益を予想しているが2023年6月期以降は売上高と利益が成長軌道に戻ることを見込んでいる。
1. 2021年6月期の連結業績概要 − 売上高、営業利益とも過去最高を更新
2021年6月期の売上高は前期比15.4%増の7,040百万円、営業利益が同29.6%増の724百万円と売上高及び営業利益は過去最高を更新した。医療介護用電動ベッドの総販売台数は前期比15.8%増の5.7万台と市場の伸びを凌駕した。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)に伴い、2020年4月に第1回目の緊急事態宣言が発出されて以降、経営が悪化した医療機関とクラスターの発生が憂慮される高齢者施設向けは、同社及び代理店とも営業活動が制約された。2020年6月期第4四半期(4-6月期)の国内販売は、2つの市場で前年同期比2ケタ減となったため、2021年6月期は市場動向の変化に俊敏に対応した。第1四半期に在宅向けに力点を置き、第2四半期以降は制約のなかでも経済活動が動き始めた医療・高齢者施設向けに注力した。通期売上高は、福祉用具流通市場が前期比14.8%増、医療・高齢者施設市場が同22.8%増、家具流通市場が同4.8%増であった。
2. 2022年6月期の連結業績予想 − 原材料価格の上昇、物流費の高騰、円安で一時的な減益を予想
2022年6月期の業績は、売上高で前期比7.2%増の7,550百万円、営業利益で同17.2%減の600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同30.8%増の400億円を予想している。2021年6月期は、第1四半期に発表した通期予想を、第2四半期と第3四半期の決算発表時に連続上方修正したものの、第4四半期の事業環境が大きく悪化して、営業利益の実績は直近予想を下回った。2022年6月期は、2021年6月期第4四半期の原材料価格の上昇や物流費の高騰に加え円安を前提に計画を立て、増収減益の期初予想となった。2021年6月期は平均為替レートが1米ドル当たり前期比1.57円の円高となった。2022年6月期は、予算上の為替レートを110円、前期比3.43円の円安を前提とし為替面でのデメリットを織り込んだ。コロナ禍により、製造拠点があるベトナムはロックダウンと工場隔離が行われているが、現在のところ調達面で大きな問題は生じていない。
2022年6月期は、新製品効果が期待される。周辺機器では、2020年12月にベッドサイドテーブルを発売し、2021年7月には体圧分散性に動きやすさをプラスした床ずれ防止マットレス「ゼロソア」を投入した。また2021年6月に食事介助を効果的にサポートする医療介護施設用ベッドのハイスペックモデル「アスピーノ」を上市した。「ハイバックサポート機能」によるベッド上での誤嚥リスクの低減や褥瘡予防をサポートすることに加え、「液晶手元スイッチ」に音声読み上げ機能や調整角度のメモリー機能を搭載し、患者の体位管理がしやすい仕様となっている。また、介護用ベッドでは、上位機種シリーズが4年に一度のモデルチェンジ時期を迎える。2022年1月に、新製品が投入される予定だ。
3. 株主還元策 − 配当性向30.0%を前提に、増配を計画
2022年6月期は、配当性向30.0%を前提に、1株当たり年間配当金を前期比1円増配の33円と計画している。
■Key Points
・ 2021年6期の業績は、経常利益が2期前倒し目標値を達成するなど急成長
・ 2022年6月期は、新製品効果が期待される
・ 中期経営計画では、2023年6月期以降に着実な増益を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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