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スカラ Research Memo(3):2021年6月期より事業セグメントを再編成(1)
配信日時:2021/09/15 15:13
配信元:FISCO
■会社概要
2. 事業内容
スカラ<4845>はソフトブレーングループが連結対象から外れたことを機に、2021年6月期より事業セグメントをIT/AI/IoT/DX事業(旧 SaaS/ASP事業)、カスタマーサポート事業、人材・教育事業、EC事業、投資・インキュベーション事業に再編成している。
各事業セグメントを担うグループ会社を見ると、IT/AI/IoT/DX事業は(株)スカラコミュニケーションズを中心に6社で構成されている。このうち、(株)Retoolは企業活動における様々なプロセスを可視化するクラウド管理ツールの企画・開発・販売を行っているが、まだ導入実績は少なく業績への影響は軽微となっている。また、(株)ソーシャルスタジオは行政・自治体のDXやSDGs推進支援を目的に、ブランディングテクノロジー<7067>との合弁で2020年9月に設立した子会社となる。
そのほか、カスタマーサポート事業についてはレオコネクトが展開し、人材・教育事業については、(株)アスリートプランニング、(株)スポーツストーリーズ、(株)フォーハンズの3社で構成されている。EC事業についてはスカラプレイス、投資・インキュベーション事業については、ジェイ・フェニックス・リサーチ、スカラパートナーズ、(同)SCLキャピタル、SCSV1号投資事業有限組合のほか、持株会社である同社本体が含まれる。
2021年6月期の事業セグメント別売上構成比は、IT/AI/IoT/DX事業で47.5%、カスタマーサポート事業で21.0%、人材・教育事業で15.5%、EC事業で15.0%、投資・インキュベーション事業で1.0%となっている。また、セグメント利益の構成としてはIT/AI/IoT/DX事業が収益柱となっている。
(1) IT/AI/IoT/DX事業
IT/AI/IoT/DX事業の主要なサービスとしては、企業のWebサイト内で利用されている検索サービス「i-search」やFAQサービス「i-ask」など各種ASPサービスのほか、自動音声応答システム「IVR」やニュース配信サービス等がある。このうち、「i-search」は2007年からサービスを開始し、現在は大手企業を中心に導入社数が400社以上、市場シェアは15%前後で業界トップシェアとなっている。参入企業が10社以上あるが、同社のサービスは検索結果をサムネイル表示することでユーザーを的確に目的ページへ誘導できるなど、利便性の高さが顧客から高く評価されている。(月額利用料金は平均10~15万円)。
「i-ask」は2008年頃からサービスを開始し、金融・保険業界向けを中心に約200社に導入されている。よくある質問とその回答をあらかじめ企業サイト内に登録しておくことで、ユーザーが持つ疑問に対して自己解決を可能にするサービスとなる。コールセンターへの問い合わせ件数を軽減し、コスト削減に寄与すると同時に顧客満足度の向上につながるサービスとして導入が進んでいる。業界シェアは約15%とオウケイウェイヴ<3808>に次ぐ2位となっている(月額利用料金は平均20~30万円)。
「IVR」は企業の電話窓口で音声による自動応答を行うシステムとなり、SaaS型で提供していることが特長となっている。従来は企業側でPBX(構内交換機)を導入しなければならず投資負担が重かったが、SaaS型では安価にサービスを利用できるほか、キャンペーン時など期間限定で利用したいニーズにも対応が可能であることから、利便性の高いサービスとして導入が進んでいる。
その他、法人向けニュース配信サービスや、顧客ニーズに応じたWebサイトの企画・開発・制作・保守運用サービスなども行っており、サービスラインナップが豊富で特定のサービスに依存していないことが特長となっている。また、コネクトエージェンシーが提供するクラウドPBXサービスや、Retoolが提供するクラウド活動管理ツール「Retool」なども含まれる。
カスタム開発案件では、IoT・ビッグデータに関連するシステム開発及びサービスの提供も行っている。代表的な例として、損害保険ジャパン(株)が販売する安全運転支援サービス「スマイリングロード」(法人向け)※1やスマートフォン用アプリ「ポータブルスマイリングロード」(個人向け)※2がある。これらサービスでは、利用者のドライブレコーダーから送信される走行データ等のビッグデータをスカラコミュニケーションズのサーバーで受信し、同社が開発したWebシステムによって運用・管理している。
※1 IoT技術を活用して、ドライブレコーダーから収集した運転走行データの処理を始め、ドライバーや管理者のための運転診断データの提供や、運転評価システムに基づき高評価を得たドライバーへのポイント付与や懸賞応募など、ドライバーが安全運転に取り組むことができる数々の機能を、Webサイトやスマートフォンアプリを通じて提供し、継続的な安全運転の促進と事故予防に寄与するサービス。
※2 スマートフォンアプリを通して、ドライバーの万一の事故時にワンプッシュで事故報告する「安心」の機能、運転診断やリアルタイム情報提供など事故防止に役立つ「安全」の機能、「快適」なカーナビゲーション機能を提供し、安全運転の促進と事故予防に寄与するサービス。
(2) カスタマーサポート事業
レオコネクトで展開するカスタマーサポート事業では、顧客企業のサービスや商品に対する問い合わせ受付から対応後のフォローアップまでを行うインバウンドコールセンター(全国24拠点)の運営に関するコンサルティング業務を行っており、光通信グループやその代理店などが主な顧客となっている。各コールセンターに「i-livechat」や「i-assist」、「IVR」などの導入を進めているほか、顧客ニーズを反映してスカラコミュニケーションズと共同で開発した新基幹システム「C7(シーセブン)」(2019年11月提供開始)を導入することでコールセンターの生産性向上を図っている。今後は自社でコールセンターを構築し、光通信グループ以外の顧客を開拓していくことで事業規模の拡大と収益性向上に取り組んでいく戦略となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 事業内容
スカラ<4845>はソフトブレーングループが連結対象から外れたことを機に、2021年6月期より事業セグメントをIT/AI/IoT/DX事業(旧 SaaS/ASP事業)、カスタマーサポート事業、人材・教育事業、EC事業、投資・インキュベーション事業に再編成している。
各事業セグメントを担うグループ会社を見ると、IT/AI/IoT/DX事業は(株)スカラコミュニケーションズを中心に6社で構成されている。このうち、(株)Retoolは企業活動における様々なプロセスを可視化するクラウド管理ツールの企画・開発・販売を行っているが、まだ導入実績は少なく業績への影響は軽微となっている。また、(株)ソーシャルスタジオは行政・自治体のDXやSDGs推進支援を目的に、ブランディングテクノロジー<7067>との合弁で2020年9月に設立した子会社となる。
そのほか、カスタマーサポート事業についてはレオコネクトが展開し、人材・教育事業については、(株)アスリートプランニング、(株)スポーツストーリーズ、(株)フォーハンズの3社で構成されている。EC事業についてはスカラプレイス、投資・インキュベーション事業については、ジェイ・フェニックス・リサーチ、スカラパートナーズ、(同)SCLキャピタル、SCSV1号投資事業有限組合のほか、持株会社である同社本体が含まれる。
2021年6月期の事業セグメント別売上構成比は、IT/AI/IoT/DX事業で47.5%、カスタマーサポート事業で21.0%、人材・教育事業で15.5%、EC事業で15.0%、投資・インキュベーション事業で1.0%となっている。また、セグメント利益の構成としてはIT/AI/IoT/DX事業が収益柱となっている。
(1) IT/AI/IoT/DX事業
IT/AI/IoT/DX事業の主要なサービスとしては、企業のWebサイト内で利用されている検索サービス「i-search」やFAQサービス「i-ask」など各種ASPサービスのほか、自動音声応答システム「IVR」やニュース配信サービス等がある。このうち、「i-search」は2007年からサービスを開始し、現在は大手企業を中心に導入社数が400社以上、市場シェアは15%前後で業界トップシェアとなっている。参入企業が10社以上あるが、同社のサービスは検索結果をサムネイル表示することでユーザーを的確に目的ページへ誘導できるなど、利便性の高さが顧客から高く評価されている。(月額利用料金は平均10~15万円)。
「i-ask」は2008年頃からサービスを開始し、金融・保険業界向けを中心に約200社に導入されている。よくある質問とその回答をあらかじめ企業サイト内に登録しておくことで、ユーザーが持つ疑問に対して自己解決を可能にするサービスとなる。コールセンターへの問い合わせ件数を軽減し、コスト削減に寄与すると同時に顧客満足度の向上につながるサービスとして導入が進んでいる。業界シェアは約15%とオウケイウェイヴ<3808>に次ぐ2位となっている(月額利用料金は平均20~30万円)。
「IVR」は企業の電話窓口で音声による自動応答を行うシステムとなり、SaaS型で提供していることが特長となっている。従来は企業側でPBX(構内交換機)を導入しなければならず投資負担が重かったが、SaaS型では安価にサービスを利用できるほか、キャンペーン時など期間限定で利用したいニーズにも対応が可能であることから、利便性の高いサービスとして導入が進んでいる。
その他、法人向けニュース配信サービスや、顧客ニーズに応じたWebサイトの企画・開発・制作・保守運用サービスなども行っており、サービスラインナップが豊富で特定のサービスに依存していないことが特長となっている。また、コネクトエージェンシーが提供するクラウドPBXサービスや、Retoolが提供するクラウド活動管理ツール「Retool」なども含まれる。
カスタム開発案件では、IoT・ビッグデータに関連するシステム開発及びサービスの提供も行っている。代表的な例として、損害保険ジャパン(株)が販売する安全運転支援サービス「スマイリングロード」(法人向け)※1やスマートフォン用アプリ「ポータブルスマイリングロード」(個人向け)※2がある。これらサービスでは、利用者のドライブレコーダーから送信される走行データ等のビッグデータをスカラコミュニケーションズのサーバーで受信し、同社が開発したWebシステムによって運用・管理している。
※1 IoT技術を活用して、ドライブレコーダーから収集した運転走行データの処理を始め、ドライバーや管理者のための運転診断データの提供や、運転評価システムに基づき高評価を得たドライバーへのポイント付与や懸賞応募など、ドライバーが安全運転に取り組むことができる数々の機能を、Webサイトやスマートフォンアプリを通じて提供し、継続的な安全運転の促進と事故予防に寄与するサービス。
※2 スマートフォンアプリを通して、ドライバーの万一の事故時にワンプッシュで事故報告する「安心」の機能、運転診断やリアルタイム情報提供など事故防止に役立つ「安全」の機能、「快適」なカーナビゲーション機能を提供し、安全運転の促進と事故予防に寄与するサービス。
(2) カスタマーサポート事業
レオコネクトで展開するカスタマーサポート事業では、顧客企業のサービスや商品に対する問い合わせ受付から対応後のフォローアップまでを行うインバウンドコールセンター(全国24拠点)の運営に関するコンサルティング業務を行っており、光通信グループやその代理店などが主な顧客となっている。各コールセンターに「i-livechat」や「i-assist」、「IVR」などの導入を進めているほか、顧客ニーズを反映してスカラコミュニケーションズと共同で開発した新基幹システム「C7(シーセブン)」(2019年11月提供開始)を導入することでコールセンターの生産性向上を図っている。今後は自社でコールセンターを構築し、光通信グループ以外の顧客を開拓していくことで事業規模の拡大と収益性向上に取り組んでいく戦略となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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