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大幸薬品 Research Memo(2):2021年12月期業績予想は、売上高125億円、営業損失20億円に下方修正
配信日時:2021/09/07 15:12
配信元:FISCO
■今後の見通し
大幸薬品<4574>の2021年12月期通期の業績予想は、売上高:12,500百万円、営業損失:2,000百万円、経常損失:3,400百万円、親会社株主に帰属する当期純損失:2,800百万円に下方修正された。前期(12ヶ月間に調整した参考数値)と比較すると、売上高で前期比9,500百万円減、営業利益で同6,500百万円減、経常利益で同7,800百万円減、親会社株主に帰属する当期純利益で同5,900百万円減と、前期業績及び期初予想を大幅に下回る見通しとなった。
医薬品事業の売上高予想は4,320百万円(期初予想は4,350百万円、前期参考値は4,337百万円)と前期と同水準である。2021年12月期下期以降は緩やかな回復を見込んでいる。第2四半期段階の通期売上高予想に対する進捗率は45.4%(前年同期は40.9%)であり、進捗は順調である。
感染管理事業の売上高予想は前期比52.6%減の8,170百万円に下方修正され、期初予想17,640百万円からも大幅減収となった。2021年12月期の期初予想では、コロナ禍のある程度の収束を予想し、前期特殊要因の反動減(売上換算で約28億円)を織り込んでいたが、需要予測が当初計画を大幅に下回る想定に変わり、加えて他社商品を含めた市場在庫が過多となっているため、下期の出荷も想定を下回る見通しとなったためである。売上高予想が下方修正されたことで、第2四半期段階の通期売上高予想に対する進捗率は38.4%(前年同期は46.4%)となった。秋冬の商談結果や市場における店頭在庫の消化の程度なども把握できる段階になっており、依然としてコロナ禍における不透明感はあるが、予想の精度は向上していると言えるだろう。新型コロナウイルス(変異株含む)に対する二酸化塩素の有効性データ取得や新製品の拡販、業務用や海外向けなど新規販売チャネルへの注力などの営業・マーケティング施策は継続し、トップラインの着実な成長への投資も続ける。
利益に関しては、上期に棚卸資産の評価減や生産調整に伴う操業停止関連費用の計上を行ったため、通期予想においてもその影響が残る。一方で、上期に抜本的な処理を行ったために、期末にかけて大きく需要調整関連の費用が膨らむことは想定されない。下期単独では、営業利益で280百万円、経常損失で663百万円、当期純損失で428百万円と、収支の改善を予想する。
感染管理製品市場においては、前年の急激な市場拡大に伴い競合他社も増加したものの、反動減も大幅になっており、プレーヤーの淘汰が予測される。激変する市場の中で「クレベリン」は認知度No.1(同社2021年調査では認知率76.5%)のブランドであり、シェア拡大の機会でもある。同社においては、需要増大に合わせて固定費が増加したために、在庫調整や工場操業停止の費用を余儀なくされたが、盤石な財務体質もあり、余裕を持って乗り切ることができる。弊社では、抜本的な収益体質改善策を早期に打ち出せた点を高く評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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大幸薬品<4574>の2021年12月期通期の業績予想は、売上高:12,500百万円、営業損失:2,000百万円、経常損失:3,400百万円、親会社株主に帰属する当期純損失:2,800百万円に下方修正された。前期(12ヶ月間に調整した参考数値)と比較すると、売上高で前期比9,500百万円減、営業利益で同6,500百万円減、経常利益で同7,800百万円減、親会社株主に帰属する当期純利益で同5,900百万円減と、前期業績及び期初予想を大幅に下回る見通しとなった。
医薬品事業の売上高予想は4,320百万円(期初予想は4,350百万円、前期参考値は4,337百万円)と前期と同水準である。2021年12月期下期以降は緩やかな回復を見込んでいる。第2四半期段階の通期売上高予想に対する進捗率は45.4%(前年同期は40.9%)であり、進捗は順調である。
感染管理事業の売上高予想は前期比52.6%減の8,170百万円に下方修正され、期初予想17,640百万円からも大幅減収となった。2021年12月期の期初予想では、コロナ禍のある程度の収束を予想し、前期特殊要因の反動減(売上換算で約28億円)を織り込んでいたが、需要予測が当初計画を大幅に下回る想定に変わり、加えて他社商品を含めた市場在庫が過多となっているため、下期の出荷も想定を下回る見通しとなったためである。売上高予想が下方修正されたことで、第2四半期段階の通期売上高予想に対する進捗率は38.4%(前年同期は46.4%)となった。秋冬の商談結果や市場における店頭在庫の消化の程度なども把握できる段階になっており、依然としてコロナ禍における不透明感はあるが、予想の精度は向上していると言えるだろう。新型コロナウイルス(変異株含む)に対する二酸化塩素の有効性データ取得や新製品の拡販、業務用や海外向けなど新規販売チャネルへの注力などの営業・マーケティング施策は継続し、トップラインの着実な成長への投資も続ける。
利益に関しては、上期に棚卸資産の評価減や生産調整に伴う操業停止関連費用の計上を行ったため、通期予想においてもその影響が残る。一方で、上期に抜本的な処理を行ったために、期末にかけて大きく需要調整関連の費用が膨らむことは想定されない。下期単独では、営業利益で280百万円、経常損失で663百万円、当期純損失で428百万円と、収支の改善を予想する。
感染管理製品市場においては、前年の急激な市場拡大に伴い競合他社も増加したものの、反動減も大幅になっており、プレーヤーの淘汰が予測される。激変する市場の中で「クレベリン」は認知度No.1(同社2021年調査では認知率76.5%)のブランドであり、シェア拡大の機会でもある。同社においては、需要増大に合わせて固定費が増加したために、在庫調整や工場操業停止の費用を余儀なくされたが、盤石な財務体質もあり、余裕を持って乗り切ることができる。弊社では、抜本的な収益体質改善策を早期に打ち出せた点を高く評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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