ノックアウトオプションとはリスクを限定した取引|取引所と注文方法も紹介
「ノックアウトオプションって一体なんなの?」と思っている人注目!
ノックアウトオプションとは損失を限定しておこなう取引のこと。
この記事では、ノックアウトオプションができる取引所からメリット・デメリットまで徹底解説しました。
FXよりもローリスクで取引したい人は、ぜひノックアウトオプションを始めてみてください。
この記事の監修者
■FX17年/株式12年/外国債券12年の投資経験のほか、不動産、仮想通貨、ソーシャルレンディング、マイニングマシン等、幅広い投資を経験
■日本証券アナリスト正会員、日商簿記検定1級などの資格を保有
■2007年に新卒で大和証券SMBC㈱に入社、IPOM&A等の投資銀行業務を5年経験。後、東証プライム上場会社の㈱アイスタイルにて経理経営企画(M&A、ファイナンス、海外子会社設立等)、未上場スタートアップの㈱もしも㈱ROXXにてCFOを経験。2022年7月より㈱シアンに取締役CFOとして参画。
■副業にて、経理系オウンドメディアの立ち上げ、各種セミナー講師を多数経験
■Twitter:
ノックアウトオプションとは|損失を限定しておこなう取引
画像引用:IG証券| ノックアウトオプション
ノックアウトオプションとは、リスクが限定された条件下でおこなうオプション取引のことです。
ノックアウトオプションでは上の画像の⑥⑨のように、原資産価格が設定したノックアウト価格に達すると自動的に決済されます。よって、あらかじめ設定したノックアウト価格以上の損失額が出ないのが一番のメリットです。
エントリー時に③のように損切注文のラインを決めてポジションを保有するだけなので、ノックアウトオプションは数ある投資商品のなかでもシンプル&ローリスクな取引です。
国内でノックアウトオプションができる取引所2選
国内でノックアウトオプションができる取引所は、IG証券・FOREX.comの2つしかありません。ここでは、この2つの取引所について詳しく解説していきます。
①IG証券 | 初心者におすすめ
IG証券は、ノックアウトオプションを国内で最初に取り入れたFX会社で、世界31万人以上が利用する人気の国内取引所です。
誰でも取引しやすい環境がそろっているので、初心者の人にもおすすめ。
また、IG証券のノックアウトオプションではほとんどの銘柄が24時間取引可能なので時間を気にすることなく取引に打ち込めます。
IG証券であれば知名度・信頼ともに高く、安心してノックアウトオプションに取り組めます。
IG証券について詳しくはこちら
②FOREX.com | 高性能の取引ツール
FOREX.comの取引ツールは高性能なものばかりです。FOREX.comであれば、初心者から上級者の人まで幅広く利用できます。
また、FOREX.comであれば、少額からノックアウトオプションを始めることが可能。取引コストも事前に決まっており、追加で手数料がかかることはありません。
FOREX.comは透明性の高い信頼できる取引所です。安心かつ安全にノックアウトオプションを利用したい人は、FOREX.comを利用してみましょう。
ノックアウトオプションとFXの違い4選
ノックアウトオプションはFXよりもリスクが低く、取引画面も異なります。そこで以下では、FXとノックアウトオプションの違いについて詳しく見ていきましょう。
FXも詳しく確認しておきたい人はこちら
①ノックアウトオプションのほうがリスクが低い
発生しうる損失が決まっているノックアウトオプションは、FXよりも低いリスクで取引できます。
FXのように損失が膨らむことはなく、ノックアウトオプションであればさまざまな取引スタイルにチャレンジできるのも特徴です。
損失が心配な人・損失を出しやすい初心者の人は、ノックアウトオプションを利用しましょう。
②ノックアウトオプションには追証がない
追証(おいしょう)とは追加保証金の略で、損失が膨らみ委託保証金を追加で払う必要があります。ノックアウトオプションでは、スリップページがないため追証のリスクは0です。
一方、FXでは経済・政治イベントで急な価格変動が起こり、予期せぬ損失が発生することがあります。FXでは追証のリスクに備え損切ラインの徹底が必要です。
無尽蔵に損失が増えるのに抵抗がある人はノックアウトオプションで取引しましょう。
③FXのほうがスプレッドは狭い
FXはノックアウトオプションよりも、スプレッドが狭く取引コストを抑えられます。
ノックアウトオプションのスプレッドはおおよそFXの2〜3倍ほどの値です。
参照:IG証券|ノックアウト・オプション銘柄詳細情報
④取引レートの表示
ノックアウトオプションで取引するのはオプション価格のため、FXと取引レートの表示のされ方が異なります。
FXでは「110.30」で表示されているものが、ノックアウトオプションでは「11030.0」と表示され小数点の位置も変わるので、注意が必要です。
ノックアウトオプションの4つの専門用語
以下では、ノックアウトオプションをするうえで必要な専門用語について解説していきます。わからない用語のある人は、以下を参考にしてください。
-
資金効率
-
ノックアウトレベル
-
ノックアウトプレミアム
-
ブル(上昇)・ベア(下落)
①資金効率
資金効率がよいほど、取引で利用できる金額が大きくなります。取引で成功するには、資金効率をよくさせることが欠かせません。
ノックアウトオプションは、FXよりも40倍ほど高い資金効率となっています。というのも、ノックアウトオプションはFXと異なり、オプション価格で取引するからです。
②ノックアウトレベル
ノックアウトレベルとは損切ラインのことで、原資産価格がそのラインに達した場合にポジションが自動的に決済されるます。
ノックアウトオプションではノックアウトレベルを事前に決めることで、限定されたリスクで取引できます。
一度決めたノックアウトレベルは変更できないので、事前によく確認してから取引を始めましょう。
③ノックアウトプレミアム
ノックアウトプレミアムとは、スリップページに対する保証料のことです。必ずノックアウトレベルで自動決済できるように、オプション料金に上乗せして前もって課金するイメージです。
ノックアウトプレミアムは、ノックアウトレベル以上の損失を出さないためにも必要不可欠です。また、必要証拠金を割り出す際には必ずノックアウトプレミアムを入れて計算しましょう。
④ブル(上昇)・ベア(下落)
ノックアウトオプションでは、ブル(上昇)・ベア(下落)を選択することで、FXにおける買い・売りと同じような取引が可能です。
原資産価格が上昇すると予想する場合はブルの買いポジション・下落すると予想する場合はベアの買いポジションを保有します。
どちらとも、予想したとおりに価格が動けば利益・予想に反すれば損失となる仕組みです。ノックアウトレベルに達しないかぎり、いつでも決済可能となります。
ノックアウトオプションのメリット5つ
リスクが少なく安全に取引できるノックアウトオプション。以下では、ノックアウトオプションのメリットについて詳しく解説していきます。
①損失額を限定できる
ノックアウトオプションはリスクが事前に把握したうえで始めるため、取引で失敗しても損失が膨らまないのが主なメリットです。
ノックアウトレベルに達した際の自動決済だけでなく達していない取引中にも決済が可能なため、損失を最小限におさえられます。
大きな損失を生まないため、投資初心者はノックアウトオプションから始めてみましょう。
②少額で取引できる
ノックアウトオプションは、FXのおよそ半分の必要証拠金で取引を始められます。少額から始められるため、取引のために大きな資金を用意する必要はありません。
ノックアウトオプションの必要証拠金は、必要証拠金=購入価格とノックアウトレベルの差額×取引lot数で求められます。
FXよりもノックアウトオプションのほうが資金効率が優秀です。安全に少額取引がしたい人は、ノックアウトオプションで取引しましょう。
③多様な取り扱い商品
ノックアウトオプションでは、通貨ペアだけでなく株価指数・金・銀なども取引できます。多くの商品を取引できるため、さまざまな取引スタイルを確立できます。
多様なジャンルで取引できるため、ノックアウトオプションは顧客満足度が高いのも特徴の1つです。
人気上昇中のノックアウトオプションで、さまざまな取引を始めてみましょう。
④1000倍以上のレバレッジも可能
ノックアウトオプションでは、実質1000倍以上のレバレッジをかけられます。高いレバレッジを低いリスクで取引できるため、安全に高い利益を求めることが可能です。
オプション料を払うだけで高いレバレッジをかけられるため、少ない資金で大きな金額の取引もできます。
国内のFX会社はかけられるレバレッジが25倍までなので、安全に高いレバレッジで取引したい人は、ノックアウトオプションがおすすめです。
⑤スワップポイントをもらえる
ノックアウトオプションでも、FXと同様にスワップポイントが付与されます。ノックアウトオプションであれば、取引でコツコツスワップポイントを貯めて大きな利益にすることも可能です。
とくに高金利通貨では高いスワップポイントを得られます。ノックアウトオプションではさまざまな銘柄で取引が可能なので、最高水準のスワップポイントを受け取ることができます。
ノックアウトオプションのデメリット5つ
ノックアウトオプションにもデメリットはあります。以下で解説する点に注意しながら取引しましょう。
①取引コストがかかる
ノックアウトオプションはFXよりもスプレッドが広めとなっており、取引コストがかかってしまいます。
とくにノックアウトオプションで、スキャルピングをする場合は注意しましょう。取引ごとにスプレッドがかかり、取引コストが膨らんでしまいます。
数倍ほどのレバレッジで短期取引がしたい人はFXがおすすめです。ノックアウトオプションをする際は、取引コストをおさえるよう注意しましょう。
②エントリーは成行注文のみ
ノックアウトオプションでは、エントリーは成行注文のみで、指値注文をすることはできません。
よって、リアルタイムでチャートを見る必要があり、多くの時間をノックアウトオプションに拘束されてしまいます。
ノックアウトオプションをする際は、時間に余裕があるときを選びましょう。
③ポジションの保有期間は最大1年
ノックアウトオプションでは、ポジションを保有できるのは1年間のみとなります。一度保有したポジションは1年のうちに、すべて決済しなければなりません。
よって、ノックアウトオプションでは、1年以上の長期取引は不可能となります。長期的に取引を続けたい場合は、FX・株式などで取引しましょう。
④ロット数は最大400まで
ノックアウトオプションにはロット数にも制限があり、400ロットまでしかポジションを保有できません。
よって、ノックアウトオプションでは大量にトレードすることが不可能となります。ノックアウトオプションで一獲千金を狙いたい場合は、レバレッジなどを駆使しましょう。
⑤ノックアウト価格を変更できない
一度決めたノックアウト価格を取引の途中で変更することはできません。よって、ノックアウト価格を極端なラインにしないよう注意が必要です。
ノックアウト価格を間違えて設定すると、大きな損失につながりかねません。取引を始める前に、ノックアウト価格をよく確認しておきましょう。
ノックアウトオプションの注文方法
-
STEP.1 銘柄を選択
-
STEP.2 ブル/ベアを予想
-
STEP.3 ロット数・指値・逆指値を選択
-
STEP.4 ノックアウト価格を設定
-
STEP.5 注文確定
ノックアウト価格は途中で変更できないため、注意して設定しましょう。原資産価格が予想とおりに動けば利益・予想に反して動けば損失となります。
よくある質問
-
ノックアウトオプションとFXの違いはなんですか?
最大の違いはリスクの高さです。FXの場合、損失は通貨の値動きによって際限なく変動しますが、ノックアウトオプションの場合はあらかじめ損切りラインを決めてから取引を行うのでリスクを低く抑えられます。
-
ノックアウトオプションは買い注文だけしかできないのですか?
買い注文しかできません。しかし、ブル(上昇)・ベア(下降)を予想して買い注文を入れることでFXの買い注文・売り注文と同様の注文となります。
-
ノックアウトオプションの一番のメリットはなんですか?
損失額を限定できることです。あらかじめ許容できる損切りラインを決めるので予想以上の損失を招くこともないので、取引をコントロールしやすいです。
ノックアウトオプションは隙間時間に取引したい人には不向きです。